No.17013 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)発生事例について

[ 詳細報告 ] 分野名:ウイルス性感染症
登録日:2017/04/04
最終更新日:2018/03/22
衛研名:宮崎県衛生環境研究所
発生地域:宮崎県内
事例発生日:2016/09/06
事例終息日:報告日現在継続中
発生規模:
患者被害報告数:12名
死亡者数:3名
原因物質:SFTSウイルス
キーワード:重症熱性血小板減少症候群ウイルス(SFTSV)、消化器症状、血小板減少、白血球数減少、刺し口

背景:
宮崎県はSFTS発生数が全国第1位である。

概要:
宮崎県では、平成28年8月以降12名のSFTS発生事例が確認され、そのうち、3名が死亡例であった。患者年齢は60歳代(3名)、70歳代(6名)、80歳代(2名)、90歳代(1名)であった。
全症例で38℃以上の発熱、血小板減少(10万/㎕以下)、白血球減少(4000/㎕以下)が確認され、11名で消化器症状(下痢7名、嘔吐2名、下痢・嘔吐2名)が確認された。刺し口は有りが3名、無しもしくは不明が9名であった。
発生月は9月(2名)、12月(1名)、4月(1名)、5月(6名)、7月(2名)であり、発生は県内北部から南部と偏りは見られなかった。
死亡患者3名は、年齢が60歳代、70歳代、80歳代各1名で、消化器症状としては全員下痢のみ、刺し口は有り1名、確認出来ずが2名であった。
発生月は9月、12月、7月で、発生場所は県北部、県中部、県南部と発生月、発生場所共に偏りは見られなかった。

原因究明:
管轄保健所と協力し、患者及び家族、担当医らから推定感染時の場所、作業内容等の聞き取り調査を実施した。患者の了解が得られた例については、患者の飼い犬の採血を実施しSFTSに関する検査を行った。

診断:
定性:RT-PCR

地研の対応:
管轄保健所から検査依頼を受けた際には速やかに検査を実施、結果を回答した。
また保健所及び病院からの疑問に対し検査の必要性等について助言を行った。

行政の対応:
SFTSの発生が毎年同程度ずつ認められるため、患者の推定感染地等について公表すると共に、県民に対し野山での作業時における注意喚起を実施した。

地研間の連携:
特になし

国及び国研等との連携:
同感染症に対して国等が実施した「SFTSの治療効果を評価する研究」について協力を行った。

事例の教訓・反省:
第1例発生以降、県民に対しSFTS及びマダニに対する注意喚起を実施しているが、患者は年間ほぼ同じ数が発生しているため、周知方法等の検討が必要ではないかと考える。また、それに対しより有効な調査結果の提供を行いたいと考える。

現在の状況:
RT-PCR法による検査については特に問題は無いと考えられる。
当県で発生した患者から分離したSFTSウイルスを抗原として用い、抗体検査法の確立を行っている。

今後の課題:
SFTSウイルスはマダニと動物で感染環を形成し、人が入ることによって人が感染、発症するとされる。推定感染時の行動状況はほとんど野外での作業(散歩等も含め)であり、これらのへの注意喚起が必要であると共に、犬、猫に対する検査が必要ではないかと考えられる。

問題点:
医師、獣医師、行政機関との連携

関連資料: