重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&Aを改正しました

参照元URL : http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=234529

(第4版 平成29年7月24日作成)

 ダニ媒介性の新しい感染症「重症熱性血小板減少症候群」が、日本国内でも発生しています。このQ&Aでは、重症熱性血小板減少症候群について、海外の情報やこれまでの国内調査の結果を踏まえ、現在までに分かっていることについて解説します。



一般向け

問1 重症熱性血小板減少症候群(severe fever with thrombocytopenia syndrome: SFTS)とはどのような病気ですか?

  • 答  2011年に中国において新しい感染症として流行していることが報告された病気です。病原体は、SFTSウイルスであることが確認されました。主な初期症状は発熱、全身倦怠感、消化器症状で、重症化し、死亡することもあります。

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問2 重症熱性血小板減少症候群は、世界のどこで発生していますか?

  • 答  日本、中国及び韓国で患者発生が確認されています。

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問3 日本でSFTS患者はどのくらい発生していますか?

  • 答  2013年1月、SFTSの患者(2012年秋に死亡)が国内で初めて確認されて以降、毎年60名前後の患者が報告されています。

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問4 どうして日本で感染したと分かったのですか?

  • 答  患者から分離されたウイルスの分析結果から、日本で見つかったSFTSウイルスの遺伝子の特徴が、中国の流行地域で見つかっているSFTSウイルスのそれとは異なっていることが分かりました。つまり、日本のSFTSウイルスは、最近中国から入ってきたものではなく、以前から日本国内に存在していたと考えられます。その事実から患者は日本国内でSFTSウイルスに感染したと言えます。

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問5 SFTSウイルスにはどのようにして感染するのですか?

  • 答 ウイルスを有するマダニに咬まれることにより感染します。多くの場合、マダニに咬まれてSFTSウイルスに感染すると考えられますが、マダニに咬まれた痕が見当たらない患者もいます。
    最近の研究で、SFTSウイルスに感染し、発症している野生動物やネコ・イヌなどの動物の血液からSFTSウイルスが検出されています。このことは、SFTSウイルス感染している動物の血液などの体液に直接触れた場合、SFTSウイルスに感染することも否定できません。

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問6 ネコやイヌからSFTSウイルスに感染する危険性があると言うことですか?

  • 答  ヒトにSFTSウイルスを感染させるリスクのあるネコなどは、ヒトのSFTSで認められる症状(問36 参照)を呈していたことが確認されており、健康なネコなどからヒトがSFTSウイルスに感染することはないと考えられます。また、屋内のみで飼育されているネコについては、SFTSウイルスに感染する心配はありません。現時点においてはまれですが、SFTSウイルスに感染し、発症している動物の血液などの体液に直接触れた場合、SFTSウイルスに感染することも否定できません。なお、ヒトのSFTSで認められる症状を呈していたネコに咬まれたヒトがSFTSを発症し、亡くなられた事例が確認されていますが、そのネコから咬まれたことが原因でSFTSウイルスに感染したかどうかは明らかではありません。

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問7 ネコなどの動物からSFTSウイルスに感染しないようにするためには、どのように予防すればよいですか?

    • SFTS以外の感染症に対する予防の観点からも、
    • 動物を飼育している場合、過剰な触れ合い(口移しでエサを与えたり、動物を布団に入れて寝ることなど)は控えてください。動物に触ったら必ず手洗い等をしましょう。また、動物のマダニは適切に駆除しましょう(問20 参照)。飼育している動物の健康状態の変化に注意し、体調不良の際には動物病院を受診してください。
    • 野生動物は、どのような病原体を保有しているか分かりません。野生動物との接触は避けてください。
    • 体に不調を感じたら、早めに医療機関を受診してください。受診する際は、ペットの飼育状況やペットの健康状態、また動物との接触状況についても医師に伝えてください。

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問8 マダニは、屋内で普通に見られるダニとは違うのですか?

  • 答  マダニと、食品等に発生するコナダニや衣類や寝具に発生するヒョウヒダニなど、家庭内に生息するダニとでは全く種類が異なります。また、植物の害虫であるハダニ類とも異なります。
    マダニ類は、固い外皮に覆われた比較的大型(種類にもよりますが、成ダニでは、吸血前で3〜8mm、吸血後は10〜20mm程度)のダニで、主に森林や草地等の屋外に生息しており、市街地周辺でも見られます。

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問9 どのような種類のマダニがSFTSウイルスを保有しているのですか?

  • 答  中国では、フタトゲチマダニやオウシマダニといったマダニ類からSFTSウイルスが見つかっています。また、韓国でもフタトゲチマダニがSFTSウイルスを保有しているとの報告があります。日本には、命名されているものだけで47種のマダニが生息するとされていますが、これまでに実施された調査の結果、複数のマダニ種(フタトゲチマダニ、ヒゲナガマダニ、オオトゲチマダニ、キチマダニ、タカサゴキララマダニ)からSFTSウイルスの遺伝子が検出されています。日本ではフタトゲチマダニとタカサゴキララマダニがヒトへの感染に関与しています。

フタトゲチマダニ

タカサゴキララマダニ

(国立感染症研究所昆虫医科学部提供)

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問10 全てのマダニがSFTSウイルスを保有しているのですか?

  • 答  いいえ、全てのマダニがSFTSウイルスを保有しているわけではありません。中国の調査では、患者が発生している地域で生息しているフタトゲチマダニの数%からSFTSウイルスの遺伝子が見つかったと報告されています。日本国内では、これまでに、複数のマダニ種(フタトゲチマダニ、ヒゲナガマダニ、オオトゲチマダニ、キチマダニ、タカサゴキララマダニ)からSFTSウイルスの遺伝子が検出されています。ウイルス保有率は地域や季節によりますが、0〜数%です。

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問11 マダニに咬まれたことにより感染する病気は国内に他にありますか?

  • 答  日本紅斑熱、ライム病など多くの感染症がマダニによって媒介されることが知られています。北海道ではマダニによって媒介されるダニ媒介脳炎の患者が発生しています。また、ダニの一種であるツツガムシによって媒介される、つつが虫病もあります。日本紅斑熱、ライム病、つつが虫病の日本国内での年間報告数はそれぞれおおよそ180件、10件、400件です。日本紅斑熱、ライム病、つつが虫病は基本的には抗菌薬で治療されます。しかし、現時点ではSFTSとダニ媒介脳炎には、有効な治療法はありません。

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問12 マダニからSFTSウイルスに感染しないようにするためには、どのように予防すればよいですか?

  • 答  マダニに咬まれないように気をつけることが重要です。これは、SFTSだけではなく、国内で毎年多くの報告例がある、つつが虫病や日本紅斑熱など、ダニが媒介する他の疾患の予防のためにも有効です。特にマダニの活動が盛んな春から秋にかけては、マダニに咬まれる危険性が高まります。草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合には、長袖・長ズボン(シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる、または登山用スパッツを着用する)、足を完全に覆う靴(サンダル等は避ける)、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等、肌の露出を少なくすることが大事です。服は、明るい色のもの(マダニを目視で確認しやすい)がお薦めです。DEET(ディート)という成分を含む虫除け剤の中には服の上から用いるタイプがあり、補助的な効果があると言われています。また、屋外活動後は入浴し、マダニに刺されていないか確認して下さい。特に、首、耳、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏などがポイントです。マダニに吸血された場合には、皮膚科などを受診してマダニを除去してもらって下さい(問14 参照)。

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問13 国内で患者が報告された地域以外でも注意が必要ですか?

  • 答 これまでのところ、SFTSの患者は、西日本を中心に発生していますが、徐々に患者発生が確認された地域が広がっています。これまでに患者が報告された地域以外でもSFTSウイルスを保有するマダニや感染した動物が見つかっています。SFTS患者の発生が確認されていない地域でも注意が必要です。

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問14 マダニに咬まれたら、どうすればよいですか?

  • 答  マダニ類の多くは、ヒトや動物に取り付くと、皮膚にしっかりと口器を突き刺し、長時間(数日から、長いものは10日間以上)吸血しますが、咬まれたことに気がつかない場合も多いと言われています。吸血中のマダニに気が付いた際、無理に引き抜こうとするとマダニの一部が皮膚内に残って化膿したり、マダニの体液を逆流させてしまったりする恐れがあるので、医療機関(皮膚科など)で処置(マダニの除去、洗浄など)をしてもらってください。また、マダニに咬まれた後、数週間程度は体調の変化に注意をし、発熱等の症状が認められた場合は医療機関で診察を受けて下さい。

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問15 ヒト以外の動物もマダニに咬まれてSFTSにかかるのですか?

  • 答 SFTSウイルスに感染し、発症したネコ及びイヌが報告されました。一般的に動物がSFTSウイルスに感染した場合、多くは症状を示さない不顕性感染すると考えられています。また、国内において、シカ、イノシシ等の野生動物や猟犬の血液を検査したところ、SFTSウイルスに対する抗体を持っている(=過去にSFTSウイルスを保有するマダニに吸血されて、SFTSウイルスに感染したことのある)動物がいることが分かっています。これまでの調査において、地域によって差はありますが、シカで0〜90%(約2,500頭を調査)、イノシシで0〜10%程度(約1200頭を調査)の抗体が検出されています。また、イヌでは0〜15%程度(約1800頭を調査)で抗体が検出されており、ネコでは約450頭中いずれも抗体は検出されませんでした。その他、ある地域のアライグマの28%(約2500頭を調査)、タヌキ、アナグマ、イタチ、ニホンザル、ウサギなどで抗体が検出されています。

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問16 SFTSウイルスに感染した動物を食べてもSFTSにかかったりしませんか?

  • 答 動物由来食品(肉や乳など)を食べたことによって、ヒトがSFTSウイルスに感染したという事例の報告はありません。また、ある動物がSFTSウイルスに対する抗体を持っているということは、その動物が、過去にSFTSウイルスに感染し、SFTSウイルスを体内から排除する免疫を獲得していることを意味します。抗体自体に病原性はないので、SFTSウイルスに対する抗体を持っている動物を食べても問題ありません。ただし、一般的な注意事項として、野生動物を食用にする場合(ジビエなど)は、動物由来感染症や食中毒を防ぐ観点から、捕獲・処理・加工する際の衛生的な処理や十分な加熱調理等、適切な取扱いを行うことが重要です。
    参考:食品安全委員会 「ジビエを介した人獣共通感染症

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問17 SFTSにかかりやすい、または、重症化しやすい年齢はあるのですか?

  • 答 中国では、SFTSの患者の年齢層は30〜80歳代で、全患者の75%が50歳以上との報告があります。ただし、患者の年齢構成については、生物学的・医学的要因だけではなく、社会的な要因(発生地域の人口構成、職業構成、医療体制など)の影響も受けると考えられます。日本でこれまでに確認されたSFTS患者の年齢層は、5歳〜90歳代で、全患者の約90%が60歳以上となっています。亡くなった患者は50歳以上ですので、高齢者は重症化しやすいと考えられます。

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問18 SFTSの致命率はどのくらいですか?

  • 答 中国では、致命率は6−30%とされています。なお、日本では、2014-16年の感染症発生動向調査では、届出時点の情報で178名の報告のうち35名が死亡しています。日本でのSFTSの致命率は約20%です。
    (参考:致命率(case fatality rate)とは、ある特定の病気にかかったと診断され、報告された患者のうち、一定の期間内に死亡した患者の割合を示したものです。)

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問19 マダニ以外の他の吸血昆虫を介してSFTSにかかることはないのですか?

  • 答 ありません。
    (参考:一般的に、蚊やマダニなどの節足動物が媒介する感染症は、その病原体ごとに媒介する節足動物がおおよそ決まっています(例えば、日本脳炎は蚊、日本紅斑熱はマダニ、発疹チフスはシラミが媒介します)。中国のSFTSの流行地域では、マダニからはSFTSウイルスが見つかっていますが、蚊からは見つかっていません。SFTSにおいては、マダニが人への感染に関わっています。)

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問20 ペットにマダニが付いていたのですが、そのマダニを介してヒトがSFTSにかかることはありますか?

  • 答 ペットに付いているマダニに触れたからといって感染することはありません。しかし、マダニに咬まれれば、その危険性はあります。マダニ類はイヌやネコ等、動物に対する感染症の病原体を持っている場合もありますので、ペットの健康を守るためにも、ペットのマダニは適切に駆除しましょう。ペット用のダニ駆除剤等がありますので、かかりつけの獣医師に相談してください。散歩後にはペットの体表のチェックを行い(目の細かい櫛をかけることも効果的です)、マダニが咬着している(しっかり食い込んでいる)場合は、無理に取らず、獣医師に除去してもらうのがよいでしょう。

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医療従事者等の専門家向け

問21 SFTSウイルスはどのようなウイルスですか?

  • 答  SFTSウイルスは、ブニヤウイルス科フレボウイルス属に分類される、三分節1本鎖RNAを有するウイルスです。ブニヤウイルス科のウイルスは酸や熱に弱く、一般的な消毒剤(消毒用アルコールなど)や台所用洗剤、紫外線照射等で急速に失活します。

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問22 日本で見つかったSFTSウイルスは、中国や韓国で見つかっているものと同一のウイルスですか?

  • 答  日本で見つかったSFTSウイルスは、中国や韓国のSFTSウイルスとは、遺伝子レベルでわずかに異なりますが、性質は同じです。

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問23 潜伏期間はどのくらいですか?

  • 答 (マダニに咬まれてから)6日〜2週間程度とされています。ヒトからヒトへの感染事例(患者から医療従事者への感染)の潜伏期間は、より短い場合があります。

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問24 SFTSにかかると、どのような症状が出ますか?

  • 答 発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が出現します。時に頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸不全症状、出血症状(歯肉出血、紫斑、下血)が出現します。

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問25 検査所見の特徴はどのようなものですか?

  • 答 血小板減少(10万/mm3未満)、白血球減少、血清電解質異常(低Na血症、低Ca血症)、血清酵素異常(AST、ALT、LDH、CKの上昇)、尿検査異常(タンパク尿、血尿)などが見られます。 血小板減少や白血球減少の認められることから、骨髄検査が実施される場合があります。骨髄検査ではほぼ全例で血球貪食症候群の所見が認められます。

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問26 どのようにして診断すればよいですか?

  • 答  診断にはウイルス学的な検査が必須です。発熱、消化器症状、血小板減少、白血球減少、AST・ALT・LDHの上昇を認めた場合、本疾患を疑います。ただし、全ての症状や検査所見が認められる訳ではありません。また、患者がマダニに咬まれたことに気がついていなかったり、刺し口が見つからなかったりする場合も多くあります。そのためマダニに咬まれたことが確認されず、さらに上記すべての症状や検査結果が認められない場合であってもSFTSは否定できません。さらに、動物の体液と接触した数日後に発熱、全身倦怠感、消化器症状等の症状が出現した患者を診た場合には、SFTSも鑑別診断に挙げる必要があります。SFTSが疑われる場合には、最寄りの保健所に報告するとともに、地方衛生研究所、国立感染症研究所においてウイルス学的検査が実施される必要があります。

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問27 鑑別を要する疾患は何ですか?

  • 答  SFTSと同様の症状を呈し得る疾患は様々なものが考えられます。初期症状は急性胃腸炎、インフルエンザ様疾患の症状と類似し区別がつかないことが多いです。具体的には、感染症として、ダニ媒介疾患であるつつが虫病、日本紅斑熱、ライム病、エーリキア症、アナプラズマ症に加え、ウイルス性胃腸炎、トキシックショック症候群、デング出血熱(日本では流行していません)が鑑別診断として挙げられます。SFTSでは、骨髄検査を実施すると多くの場合で血球貪食症候群の所見が認められます。そのため、SFTSウイルス以外のウイルスによる血球貪食症候群や敗血症、膠原病・血管炎として、血栓性血小板減少性紫斑病、溶血性尿毒素症候群(HUS)、全身性エリテマトーデス、悪性疾患として血液腫瘍疾患(白血病や悪性リンパ腫)なども鑑別診断に挙げられます。

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問28 SFTSが疑われる患者を診た場合、どう対応したらよいですか?

  • 答 現在、地方衛生研究所および国立感染症研究所で診断のための検査を実施することが可能ですので、最寄りの保健所にご相談ください。

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問29 治療方法はありますか?

  • 答  有効な抗ウイルス薬等の特異的な治療法はありません。対症療法が主体になります。リバビリンには治療効果は期待できません。中国での研究報告には、リバビリン治療群と非治療群とでは致命率に違いは確認されておらず、効果はないと考えられています。また、ファビピラビル(商品名:アビガン)は動物実験で治療効果があることが示されています。また、その効果はリバビリンのそれよりも高いことが確認されています。しかし、現時点ではSFTS患者に対する治療効果は証明されていません。ファビピラビルの臨床研究について質問がある場合には、国立感染症研究所(info@niid.go.jp)までお問い合わせください。

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問30 患者を取り扱う上での注意点は何ですか?

  • 答  中国や韓国では、患者血液との直接接触が原因と考えられるヒト−ヒト感染の事例も報告されています。SFTSは致命率が高い疾患であることを考慮すると、標準感染予防策に加え接触感染予防策を実施し、医療提供者や家族等が感染しないように予防策を徹底することが重要です。飛沫感染や空気感染の報告はありません。

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問31 患者検体(サンプル)を取り扱う場合の注意点は何ですか?

  • 答  患者の血液や体液にはウイルスが存在するので、標準予防策を遵守することが重要です。

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問32 検査方法等、技術的な内容の相談窓口を教えてください。

  • 答  国立感染症研究所info@niid.go.jpにお問い合わせください。

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問33 検査でSFTSであることが確定した場合、どう対応したらよいですか?

  • 答 SFTSは感染症法上の四類感染症に位置付けられていますので、患者をSFTSと診断した場合には、所定の用紙を用い、最寄りの保健所に届け出て下さい。

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問34 ご遺体の取り扱いについて教えてください。

  • 答 SFTSで亡くなられた患者のご遺体の体液には感染性のあるSFTSウイルスが含まれています。厳重な感染予防策が実施される必要があります。また、ご遺族、ご遺体を取り扱う方々にもそのことを説明してください。

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獣医療従事者等の専門家向け

問35 SFTSウイルスに感染したネコの事例の詳細について教えてください。

  • 答  SFTSの流行地で飼育ネコ(室内・野外両飼育)が、発熱、消化器症状(食欲消失等)を呈しました。検査所見では、血小板減少(1万/mm3未満)、白血球減少、血清酵素異常(CPKの上昇)などが見られました。血液及び直腸スワブからSFTSウイルスが分離されました。入院2週で回復して4週後に退院しています。回復期にむけて抗体が上昇しました。このネコへのSFTSウイルスの感染様式は不明です。なお、このネコから飼い主や獣医療関係者へのSFTSウイルスの感染拡大は確認されていません。ネコの入院中の取扱はPPE(手袋・防護衣等)により感染予防措置をとり、汚物などは次亜塩素酸ナトリウム含有消毒剤により消毒しています。

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問36 ネコやイヌでどのような来歴・症状などがあれば、SFTSウイルス感染を疑うのですか。また確定診断はどのように行うのですか。

  • 答  ネコやイヌの症例数が少ないため、明確な基準はありませんが、これまでの知見から、発熱(39℃以上)、白血球減少症(5000/ mm3以下)、血小板減少症(10万/ mm3以下)、食欲消失等の症状が認められ、さらに入院を要するほど重症(自力採餌困難等)で、かつ既存の細菌・原虫・ウイルス(パルボウイルスなど)の感染が否定された場合には、SFTSが疑われます。臨床症状や血液検査等だけではSFTSの確定診断はできませんので、ウイルス学的検査を実施することが必要です。急性期には、血清、口腔・肛門拭い液からウイルス遺伝子の検出を行い、回復期には抗体検査を行います。
    (国立感染症研究所info@niid.go.jpにお問い合わせください。)

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問37 SFTSウイルスに感染し発症したネコを取扱う際の感染予防措置など注意点はありますか?獣医師が取るべき予防策は?

  • 答 発症したネコでは血液、便からウイルスが検出されています。尿や体液を含めてウイルスが含まれていると考えられます。そのためすべての排泄物を処理する際には次亜塩素酸ナトリウム含有消毒剤による処理やオートクレーブなどの加熱滅菌処理を行うことが必要です。患畜の取扱にはPPEを必ず着用してください。また、診察台等は消毒用アルコールや次亜塩素酸ナトリウム含有消毒剤などで必ず消毒するようにして下さい。

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問38 ネコの飼育者が注意すべきことは?

  • 答 日常的な対策としては、ネコの飼育者に対するダニの駆除剤等の投与についての指導を徹底して下さい。飼育者は、ネコの健康状態の変化に注意し、体調不良の際には動物病院を受診することを勧奨して下さい。万一、飼育しているネコがSFTSと診断され、飼育者が発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)、頭痛、筋肉痛等の症状(問24 参照)がでたら、医療機関を受診し、かつ、飼育ネコがSFTSを発症したことを医師に申告するように指導して下さい。

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問39 ネコ以外の伴侶動物は発症しますか?

  • 答 国内でSFTSを発症したイヌの症例が確認されました。雑種4歳(避妊メス)、元気消失,食欲廃絶を主訴とし、発熱、CRP上昇(7mg/dl),白血球減少(1700/ mm3)、血小板減少症(14万/ mm3)、GPTとALP 上昇、溶血、軟便から血便等を呈し、ネコのSFTSと類似した症状を示しました。急性期にウイルス血症、その後、IgM抗体、IgG抗体が検出され、回復しました。多くのイヌは不顕性感染すると考えられていますが、一部が発症する可能性があります。イヌにおいてSFTSが疑われる症状が認められた場合は、ウイルス学的な検査が必要です。(国立感染症研究所info@niid.go.jpにお問い合わせください。)

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