狂犬病 – Rabies(サマリー)

  1. 病原体の特徴
    • 起炎病原体:狂犬病ウイルス(Rabies virus)
    • ラブドウイルス科リッサウイルス属マイナス鎖
    • 1本鎖RNA型ウイルス
  2. 分類と潜伏期間
    • 急性脳炎
    • 潜伏期:20日~90日
  3. 感染経路
    • 感染動物による咬傷等(傷口、粘膜を介した神経組織へのウイルス暴露)
  4. 臨床症状
    • 初期:
      • 発熱、食欲不振、倦怠感、感染(咬傷)を受けた四肢の疼痛や掻痒感、咽頭痛、知覚過敏
    • 中枢神経症状:
      • 興奮性の亢進、嚥下困難、発声困難、筋痙縮、恐水症状、精神撹乱、呼吸器系の痙縮、呼吸困難、不安感、おびただしい流涎、知覚錯誤
    • 病態:
      • 急性かつ進行性。痙攣、攻撃的な神経症状が強く持続性となる。四肢の弛緩、脱力と反射の減弱が増強。
      • 昏睡状態となり呼吸停止とともに死亡
  5. 検体の種類および採取法
    • 抗原検出(蛍光抗体法、免疫染色):
      • 角膜塗抹標本、頸部皮下毛根部の神経組織、唾液腺などの生検査材料
    • 遺伝子検出:
      • 唾液、髄液などの生検材料。
      • 剖検によって得られた脳組織。
    • 抗体検出:
      • 血清、髄液(ワクチン未接種者)
    • 検体の輸送法
      • 角膜塗抹標本は、風乾後に冷アセトン固定を10分間行ない再風乾して冷蔵もしくは冷凍状態で輸送。
      • 神経組織、唾液腺は未固定のままポリプロピレン袋あるいは遠心管に挿入(保管は-80℃で行う)して輸送。
  6. 治療の要点
    • 特異的治療法は無いため、患者に対する精神的支援が重要

2009年11月09日 21時10分 改訂