平成29年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確報)を公表します

参照元URL : https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000208979.html

平成30年5月31日
【照会先】
労働基準局 安全衛生部 労働衛生課
課長 神ノ田 昌博
主任中央労働衛生専門官 丹羽 啓達
(代表電話) 03(5253)1111(内線5498)
(直通電話) 03(3502)6755

 

平成29年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確報)を公表します

 

 

〜5月から9月末まで、「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施中〜

 

厚生労働省では、このほど、平成29年の「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確報)を取りまとめましたので、公表します(詳細は別添1参照)。
昨年(平成29年)の職場での熱中症*1による死傷者(死亡・休業4日以上)は544人と、平成28年よりも82人増加し、うち死亡者は14人と、前年より2人増加しました。熱中症による死傷者は、平成23年以降、毎年400〜500人台で高止まりの状態にあります。平成29年の業種別の死亡者をみると、建設業が全体の約6割(8人)と、最も多く発生しています。
また、熱中症で死亡した14人の状況をみると、WBGT値*2(暑さ指数)の測定を行っていなかった(13人)、計画的な熱への順化期間が設定されていなかった(13人)、事業者が水分や塩分の準備をしていなかった(4人)、健康診断を行っていなかった(5人)など、基本的な対策が取られていなかったことが分かります。

*1 熱中症とは
高温多湿な環境下において、体内の水分と塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして、発症する障害の総称。めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐(おうと)・倦怠(けんたい)感・虚脱感、意識障害・痙攣(けいれん)・手足の運動障害、高体温などの症状が現れる。
*2 WBGT値とは
気温に加え、湿度、風速、輻射(放射)熱を考慮した暑熱環境によるストレスの評価を行う暑さの指数。

 

【平成30年の熱中症予防対策】

厚生労働省では、職場における熱中症予防対策として、5月1日から9月30日まで「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施しています。
キャンペーンでは、個々の労働者に水分・塩分の摂取を呼び掛けるだけでなく、事業場として、予防管理者の選任など管理体制の確立を含めた対策の徹底を図るため、労働災害防止団体などとの連携や、関係業界団体などへの関連情報の周知・提供(特設サイトの開設*1)、協賛団体による支援などの取組を重点的に推進しています。
また、WBGT値による作業管理などを中心とした「職場での熱中症予防に関する講習会」(委託先:テクノヒル株式会社)を、6月〜7月に全国7か所で実施します*2。

*1 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000116133.html
*2 http://www.technohill.co.jp/chemic/h30_hp/

PDF 別添1 「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(PDF:621KB)
PDF 別添2 実施要綱「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」(PDF:510KB)
PDF 参考1 通達「平成30年2月28日付け基安発0228第1号『STOP!熱中症 クールワークキャンペーン』の実施について」(PDF:146KB)
PDF 参考2 通達「平成30年2月28日付け基安発0228第2、3、4号『STOP!熱中症 クールワークキャンペーン』の実施について」(PDF:420KB)
PDF 参考3 通達「平成21年6月19日付け基発0619001号『職場における熱中症の予防について』」(PDF:795KB)
PDF 参考4 リーフレット「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」(PDF:1,445KB)