「人生会議」してみませんか|厚生労働省

参照元URL : https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=M8-PV3mG2G0SYeehY

「人生会議」してみませんか

 「人生会議」とは、もしものときのために、あなたが望む医療やケアについて前もって考え、家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取組のことです。

●パンフレット:これからの治療・ケアに関する話し合い

厚生労働省では、今まで「ACP:アドバンス・ケア・プランニング」として普及・啓発を進めてまいりましたが、より馴染みやすい言葉となるよう「人生会議」という愛称で呼ぶことに決定しました。

●プレスリリース:サイト内リンク ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の愛称を「人生会議」に決定しました

人生会議という愛称が国民一人一人の生活の中に、より浸透するようロゴマークを一般に公募し選定しました
人生会議ロゴ
人生会議のロゴマーク

●プレスリリース:サイト内リンク 人生会議のロゴマークを選定しました
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愛称発表会のようす

 11月30日に開催された愛称発表会では、「人生会議」を応募いただいた須藤さん、愛称選定委員会の選定委員の皆様にご自身の経験や「人生会議」への想いについて語っていただきました。

応募者の想い

●須藤 麻友さん(聖隷浜松病院 看護師)

「今回愛称を応募したのは、常日頃から医療従事者として大切なのは『患者さんが満足のいく治療や最期を迎えられたかどうか』だと思っていたからです。私は集中治療室で勤務する中で、患者さんともっと終末期における希望を話しておけたら、と思うことがあります。また、医療従事者とだけでなく、家族会議や食卓の場など、身近な場面でも話し合えるくらい浸透して欲しいという強い思いから『人生会議』という愛称をつけました。『縁起でもないこと』と避けるのではなく、『人は皆いつか亡くなる』ということを受け止め、終末期だけでなく、事故などで急に自分が意思表示出来なくなった時に周りの大事な人達が混乱しないようにということも想定して、元気なうちからもしもの時のことについて考えることが根付き、自分の望む最期が迎えられるようになって欲しいと願っています。」

選定委員からのメッセージ

●内多 勝康さん(国立成育医療研究センターもみじの家ハウスマネージャー、元NHKアナウンサー)

「選定委員会では、様々な視点での意見が活発に飛び交い、座長としては、限られた時間の中で愛称の候補を絞り込むのは難しいのではという心境になるほど密度の濃い議論が交わされました。今回選定委員が大切にしたことは、人生会議という名前だけではなくて、ACPの考え方や取組が広まることです。人生会議が日常会話の中に浸透していくことを期待しています。」
●小籔千豊さん(タレント)
「母親は50代で亡くなったが、その時に、『こんなに身近にいた人ともう二度と話せなくなるのか』とやるせない気持ちになったことを覚えています。もしこれから家族が亡くなるとしたら本人の希望通りに看取りたいし、その後のことについても意思を知っておきたいと思います。正月やお盆など、一年の節目で人生会議が出来たら良いのではないでしょうか。自分の希望について、事前に家族と話し合っておけば、自分のように、あの時聞いておけばよかったと後悔することも無くなるのではないかと思います。」

●小山 薫堂さん(放送作家、脚本家(「おくりびと」 等)、京都造形芸術大学副学長)

「先日実家に帰省した際、久しぶりに会った父は晩酌をやめていて、今後について何か言いたそうにしていました。そんなとき『人生会議しようか』と言えたら、大切なことを話せるのではないでしょうか。例えば還暦、例えば50歳の誕生日の時、残りの人生をどう豊かに過ごすかといったことを家族とする。何度か話すうち,ごく自然に『こういう風に最期を迎えたいな』という話になるでしょう。『おくりびと』から10年経過して、今度は『おくられびと~人生会議~』にしてみようかというアイディアも浮かんだりしました。」

 

●鈴木 美穂さん(認定NPO法人マギーズ東京共同代表理事)

「私は本来生きる気持ちが強いひとです。そんなことを私が病気になる前に家族と話していたからこそ、乳がん治療の辛さで弱った私がした判断ではなく、本来の私に合った判断を家族がしてくれました。家族は第二の患者で、ご家族が最善の選択をしてあげられたと思えることも大切です。普段から普通に人生会議ができる社会が必要だと思います。」

●新浪 剛史さん(サントリーホールディングス代表取締役社長)

「最近他界した父とは人生会議が出来ていなかったため、非常に後悔しました。私の会社の社員の約7割が父母のこれからの対応に不安を持っています。経済界でもACPの重要性は認識されています。大切な社員が人生会議を通じて安心できる社会になるよう、経済界としても進めていきたいです。」

 

 

●樋口 範雄さん(武蔵野大学法学部特任教授)

「終末期の問題は大事です。でも終末期の問題だけでなくどんな世代でもピンチは訪れます。また、高齢化も進み、昔より人生は長いものになりました。それぞれの人生について、より考えることが求められる時代になったかと思います。だからこそ前向きに、周りと一緒に話していける社会になる必要があると思います。」

 

 

●紅谷 浩之さん(オレンジホームケアクリニック代表)

「決めなくてもいいのでたくさん話をすることが大切だと思います。あなたのことを知っているみんなで話しながら、迷いながら進んでいくこと、結論を話すのではなく過程が大切です。それが人生会議だと思います。」

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●松原 謙二さん(公益社団法人 日本医師会副会長)

「医療関係者としては、本人が意思表示できなくなったときに家族等から今まで話し合ったことを聞き取り、医療・ケアに関する本人の意思を類推できるようになればと思っています。看取られる方の意思も大事ですが、看取る側の気持ちも大事です。その2つが上手くいくように願っています。」

 

さらに詳しく知りたい方は・・・

「人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)」についてさらに詳しく知りたい方は、リンク先をご覧ください。
サイト内リンク 自らが望む人生の最終段階における医療・ケア

公開日:2019年04月25日

カテゴリー: 医療安全