参照元URL : https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=0y0fG9SEUNr4GJlBY
新型コロナウイルスに関するQ&A(労働者の方向け)
令和2年3月5日時点版
1 風邪の症状があるとき、感染が疑われるときの対応
2 労働基準法における休業手当、年次有給休暇
問1 新型コロナウイルスに感染したため会社を休む場合、休業手当は支払われますか。
問2 発熱などの症状があるため自主的に会社を休もうと考えています。休業手当は支払われますか。
問3 発熱などがあるため、年次有給休暇を取得して会社を休むことはできますか。
問4 パートタイム労働者、派遣労働者、有期契約労働者も、休業手当の支払いや年次有給休暇の付与の対象となりますか。
3 感染防止に向けた柔軟な働き方(テレワーク、時差通勤)
問1 新型コロナウイルスの感染防止のため、テレワークを活用したいと考えていますが、どうしたらよいのでしょうか。
問2 新型コロナウイルスの感染防止のため、時差通勤を活用したいと考えていますが、どうしたらよいのでしょうか。
4 その他(保育園が臨時休園になった場合、小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援、使用者が休業を認めない場合)
問1 子どもを預けていた保育園が臨時休園となりましたが、どうしたらいいですか。
問2 新型コロナウイルス感染症で小学校、特別支援学校等の臨時休業に際して、会社にお勤めの方が子どもの世話をするために休暇を取得する場合、どのような支援があるのでしょうか。
問3 発熱などの風邪の症状があるときについて、会社を休みたいと考えているところですが、使用者が休業を認めてくれません。どのようにしたらよいでしょうか。
(参考)
新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けているフリーランスを含む事業者の方々に対しては、中小企業庁において、資金繰り支援(貸付・保証)を行っています。こちらをご覧ください。
1 風邪の症状があるとき、感染が疑われるときの対応
問1 熱や咳があります。どうしたらよいでしょうか。
発熱などの風邪の症状があるときは、会社を休んでいただくよう呼びかけております。休んでいただくことはご本人のためにもなりますし、感染拡大の防止にもつながる大切な行動です。
感染が疑われる方への対応は 「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」の「5.症状がある場合の相談や新型コロナウイルス感染症に対する医療について」の「問1 熱や咳があります。どうしたらよいでしょうか。」をご覧ください。
2月1日付けで、新型コロナウイルス感染症が指定感染症として定められたことにより、労働者が新型コロナウイルスに感染していることが確認された場合は、感染症法に基づき、都道府県知事が該当する労働者に対して就業制限や入院の勧告等を行うことができることとなります。
感染症法に基づき都道府県知事より入院の勧告を受けた場合については、入院により就業できないことをご理解いただくとともに、都道府県知事により就業制限がかけられた場合については、就業しないようにしてください。
また、感染症法に基づき都道府県知事より就業制限や入院の勧告を受けた場合については、使用者に対して情報共有いただくようご協力をお願いします。
2 労働基準法における休業手当、年次有給休暇
<感染し休業する場合>
問1 新型コロナウイルスに感染したため会社を休む場合、休業手当は支払われますか。
新型コロナウイルスに感染しており、都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられますので、休業手当は支払われません。 なお、被用者保険に加入されている方であれば、要件を満たせば、各保険者から傷病手当金が支給されます。 具体的には、療養のために労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から、直近12カ月の平均の標準報酬日額の3分の2について、傷病手当金により補償されます。 具体的な申請手続き等の詳細については、加入する保険者に確認ください。
<発熱などがある方の自主休業>
問2 発熱などの症状があるため自主的に会社を休もうと考えています。休業手当は支払われますか。
会社を休んでいただくよう呼びかけをさせていただいているところですが、新型コロナウイルスかどうか分からない時点で、発熱などの症状があるため労働者が自主的に休まれる場合は、休業手当の支払いの対象とはなりません。この場合には、事業場に任意で設けられる有給の病気休暇制度があれば、事業場の就業規則などの規定を確認いただき、これを活用することなどが考えられます。
<年次有給休暇と病気休暇の取り扱い>
問3 発熱などがあるため、年次有給休暇を取得して会社を休むことはできますか。
年次有給休暇は、原則として労働者の請求する時季に与えなければならないものですから、理由を問わず取得することは可能です。なお、事業場で任意に設けられた病気休暇がある場合には、事業場の就業規則などの規定を確認いただき、これを取得することも考えられます。
<パートタイム労働者等への適用について>
問4 パートタイム労働者、派遣労働者、有期契約労働者も、休業手当の支払いや年次有給休暇の付与の対象となりますか。
労働基準法上の労働者であればパートタイム労働者、派遣労働者、有期契約労働者など、多様な働き方で働く方も含めて、休業手当の支払いや年次有給休暇付与が必要となっております 。
企業に対しては、労使で十分に話し合い、労働者が安心して休暇を取得できる体制を整えていただくようお願いしているところです。
3 感染防止に向けた柔軟な働き方(テレワーク、時差通勤)
<テレワークの活用>
問1 新型コロナウイルスの感染防止のため、テレワークを活用したいと考えていますが、どうしたらよいのでしょうか。
会社内でテレワークの制度が整備されている場合には、その制度の範囲内でテレワークを実施することができます。
このため、まずは会社の就業規則などの規定を確認し、会社と話し合ってみましょう。
なお、厚生労働省では、テレワークに関連する情報を一元化した『テレワーク総合ポータルサイト』を設け、テレワークに関する相談窓口、テレワークに関するQ&Aなどテレワークの導入・活用に向けた各種情報を掲載していますので、参考にしてください。
テレワーク総合ポータルサイト
<時差通勤の活用>
問2 新型コロナウイルスの感染防止のため、時差通勤を活用したいと考えていますが、どうしたらよいのでしょうか。
労働者及び使用者は、その合意により、始業、終業の時刻を変更することができますので、時差通勤の内容について、労使で十分な協議をしていただきたいと思います。
また、始業、終業の時刻を労働者の決定に委ねる制度として、フレックスタイム制があります。この制度は、1日の労働時間帯を、必ず勤務すべき時間帯(コアタイム)と、その時間帯の中であればいつ出社または退社してもよい時間帯(フレキシブルタイム)とに分けるものです。なお、コアタイムは必ず設けなければならないものではありませんので、全部をフレキシブルタイムとすることもできます。フレックスタイム制の詳細や導入の手続きに際しては、以下のURLをご覧ください。
フレックスタイム制のわかりやすい解説&導入の手引き
4 その他(保育園が臨時休園になった場合、小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援、使用者が休業を認めない場合)
<保育>
問1 子どもを預けていた保育園が臨時休園となりましたが、どうしたらいいですか。
児童への感染防止の観点及び地域での感染拡大を防ぐ観点から、勤務先と相談のうえ、お仕事についてはテレワークでの対応や休暇の取得により対応いただけるよう、ご理解をいただきたいと考えております。
なお、医療職などの社会的要請が強い職業等に就かれている方で、お子さんの保育の提供が必要な場合につきましては、訪問による保育の活用等の可能性について市区町村にご相談ください。
<小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援>
問2 新型コロナウイルス感染症で小学校、特別支援学校等の臨時休業に際して、会社にお勤めの方が子どもの世話をするために休暇を取得する場合、どのような支援があるのでしょうか。
臨時休業した小学校や特別支援学校、幼稚園、保育所、認定こども園などに通う子どもを世話するために従業員(正規・非正規を問わず)に有給の休暇(法定の年次有給休暇を除く)を取得させた会社に対し、休暇中に支払った賃金全額を助成(1日8,330円が上限)する予定です。詳細については速やかに検討を進め、改めてお伝えします。
詳細はこちら→ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07_00002.html
リーフレット「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金」
また、お子様の一時預かり先などをお探しの皆さまには各市町村で以下のようなサポートがあります。詳しくはお住まいの市町村の子ども・子育て支援担当部局にお問い合わせください。
<使用者が休業を認めない場合>
問3 発熱などの風邪の症状があるときについて、会社を休みたいと考えているところですが、使用者が休業を認めてくれません。どのようにしたらよいでしょうか 。
発熱などの風邪の症状があるときは、会社を休んでいただくよう呼びかけております。そのためには、企業、社会全体における理解が必要であり、従業員の方々が休みやすい環境整備が大切ですので、企業に対しても、ご協力をお願いしております。
また、労働者が年次有給休暇の請求をした場合には、年次有給休暇の利用目的が発熱などの風邪の症状の療養であっても、原則として使用者はこれを付与しなければならないこととされています 。
その他、使用者は、労働者が生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮を行うこと(いわゆる安全配慮義務)とされておりますので、こうしたことも踏まえて、労使で十分な話し合いがなされることが望ましいものです。