参照元URL : http://www.pref.saitama.lg.jp/a0001/news/page/2020/0225-06.html
食中毒事件の発生について
部局名:保健医療部
課所名:食品安全課
担当名:食品保健・監視担当
担当者名:渋谷 ・ 石神 ・ 八木 ・ 矢田
内線電話番号:3611
直通電話番号:048-830-3611
Email:a3420@pref.saitama.lg.jp
上尾市内の中学校において発生していた多数生徒の体調不良について、鴻巣保健所は本日、2月17日(水曜日)の給食を原因とするウエルシュ菌食中毒と断定しましたのでお知らせします。
鴻巣保健所は本日から2月28日(日曜日)までの間、下記1の給食施設に対し、施設の消毒について指導するともに、調理従事者への衛生教育を行い、再発防止を図ります。
なお、上尾市は2月19日(金曜日)から2月26日(金曜日)にかけて給食を中止しています。
1 給食施設
(1) 上尾市中学校給食共同調理場
(2) 有症者が確認された中学校5校の各給食室
※上尾市では、共同調理場と各学校の給食室の両方で調理したものを組み合わせて、1食分の食事としている。
2 探知
令和3年2月18日(木曜日)、上尾市教育委員会から「管内の2校の中学校で昨晩から腹痛、下痢、発熱を発症した生徒が複数発生している。その2校は同じ給食センターの給食を食べている。」旨の連絡があり、鴻巣保健所が調査を開始した。
3 調査結果
有症者は同一メニューが提供されている5つの中学校で発生していることが判明した。
(1) 有症者の発生状況等
ア 喫食者数 2,884名
イ 有症者数 718名 ( 生徒700名、教員18名)入院者なし。全員、快方に向かっている。
ウ 喫食日時 令和3年2月17日(水曜日)12時
エ 初発日時 令和3年2月17日(水曜日)17時
オ 主な症状 腹痛、下痢、発熱
カ 喫食メニュー 広東めん、手作り山海しゅうまい、スイートポテト、牛乳
キ 病因物質 ウエルシュ菌
(2) 食中毒と断定した理由
ア 有症者の便から、食中毒の原因となるウエルシュ菌が検出されたこと。
イ 有症者の主症状が、ウエルシュ菌によるものと一致したこと。
ウ 有症者の発症日時及びウエルシュ菌の潜伏期間から、2月17日(水曜日)に提供された給食が原因とされること。
エ 有症者を診察した医師から、食中毒患者等届出票が提出されたこと。
参考情報
ウエルシュ菌は土壌などに広く分布する菌で、人や動物の腸管にも存在します。
この菌は熱に強い「芽胞(がほう)」と呼ばれる形態をとり、100℃の加熱でも死滅しません。カレーやシチュー等を大鍋で大量に作る場合、他の細菌は死滅してもウエルシュ菌の芽胞は生き残ります。調理後に適切に冷却せず放置すると、40℃~50℃で急速に増殖して食中毒の原因となります。
原因となる食品
「前日に調理したカレー」など、大量に作ったり、作り置きした食品は特に注意が必要です。
症状
感染すると、6~18時間の潜伏期間の後、菌が作る毒素(エンテロトキシン)により下痢や腹痛を起こします。一般的に症状は軽く、多くは1~2日で回復します。
予防方法
ウエルシュ菌が増えやすい「40℃~50℃」にしない事が大切です。
加熱調理した物であっても、放置せずになるべく早く食べましょう。保存するときはパックに小分けして冷蔵するなど、早く冷やす工夫をしましょう。
食の安全・安心に関するパンフレット類
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0708/kensyu-koza-panf/panf/index.html