【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.437(2021年4月30日)
コンゴ民主共和国の北キブ州の都市ブテンボで同国における12回目のエボラ出血熱の流行が発生したと2021年2月7日に同国保健省及び世界保健機関(WHO)より発表されました。ブテンボは、2020年6月に終息した同国10回目のエボラ出血熱の流行の中心地の1つです。
4月25日時点で、11名の確定例と1名の疑い例が報告されており、死亡者は6名です。同日時点で流行終息宣言まで残すところ9日間となり、終息後に備えた対策計画の立案が待たれます。
ギニア共和国のンゼレコレ県の都市グエケで新たにエボラ出血熱が発生したと2021年2月14日に同国保健省及びWHOより発表されました。2016年に流行が終息して以来、同国では初めての報告です。4月24日時点で、16例の確定例と7例の疑い例が報告されており、死亡者は12名です。新規確定例は直近では確認されていませんが、確定例のうち1例が未隔離であることに加え、接触者の追跡が不十分な事例も存在すること、今回の流行の発生源が依然特定されていないこと等から、継続的な監視が必要な状況です。
いずれの地でも濃厚接触者や医療従事者に対して、活発なワクチン接種キャンペーンが行われています。
より詳しい情報は下記のWHOアフリカ地域事務局の週報や、欧州疾病予防管理センター(ECDC)の週報等をご覧ください。
【出典】
https://apps.who.int/iris/bitstream/handle/10665/340961/OEW17-1925042021.pdf (WHOアフリカ地域事務局週報 2021/4/25)
https://www.ecdc.europa.eu/sites/default/files/documents/Communicable-disease-threats-report-24-april-2021-all-users.pdf
(欧州疾病予防管理センター週報 2021/4/24)