〔作成者〕大阪市保健所
〔発生年月日〕2005/12/4
〔概要〕平成17年12月6日、大阪市A小学校より「80数名の児童が嘔吐、発熱、腹痛、下痢などの症状を呈し、欠席している」との届出が淀川区保健福祉センターを通じてあった。調査の結果、12月4日PTA主催の「親子餅つき大会」が同小学校において行われ、児童・保護者・地域団体の協力者約380名が参加していた。このうち児童97名・保護者等家族48名・地域団体の協力者4名の計149名が同様の症状を呈していることが確認された。糞便検査を行った有症者26名中24名からノロウイルスGIIが検出されたことから、本件は「餅つき大会」で調理した餅を原因食品とするノロウイルスによる食中毒と断定した。餅つき大会当日は雨で、餅つき場を急遽テント下に変更したことから、作業場付近は大変混雑していた。このような環境のもとで、手洗いが不十分なまま、餅をつき加工する作業に従事したことや、準備していた衛生手袋の使用が徹底されていなかったことにより、餅がノロウイルスに汚染されたと考えられた。
〔原因/端緒〕ノロウイルスGII(餅つき大会の餅)
〔患者/死者/負傷者〕喫食者378名 うち発症者149名
〔症状/被害状況〕嘔吐 発熱 腹痛 下痢