【管内情報】 【保健所健康危機管理事例H18】弁当業者製造の弁当を原因食としたノロウイルス食中毒の大規模発生

〔作成者〕奈良県郡山保健所
〔発生年月日〕2006/12/08
〔概要〕本件食中毒については複数の事業所からの申し出により探知はできたものの、販売形態の複雑さからどれだけの客が対象の弁当を喫食しているかの確定が困難であった。又、業者に義務づけられている保存検食についてはわずかに残されていたようであるが、最初に申し出た客の要請で弁当業者が細菌検査に提出したとのことで、保健所は確保できなかった。(但し、残っていたとしても奈良県では食品中のノロウイルスは検査はできない)。当該原因施設の調理従事者からも複数名のノロウイルス保菌者を確認したが、調理食品の喫食もしており、因果関係は不明であった。又、当該施設では自身で処理した井戸水を使用していたが、事故直後の立入調査の際は塩素消毒は適正に実施されていた。
〔原因/端緒〕県内の医療機関から県内他保健所に給食弁当を食べた従業員が発症しており、食中毒が疑われるとの通報があった。又、同時に当保健所にも管内の事業所から直接の申し出があり、調査を開始した。病因物質はノロウイルス、原因食品は12月8日に弁当業者が調製した仕出し弁当であった。
〔患者/死者/負傷者〕
食中毒患者1734名、死者なし
その他に若干の二次感染とみられる患者が発生していたもようであるが、(本来の調査対象者ではないため)感染者数は不明
〔症状/被害状況〕
下痢、腹痛、嘔気、嘔吐、発熱、頭痛
喫食者数は4137名(確認できた人数)678事業所(調査に応じた施設)       

公開日:2007年10月16日

カテゴリー: 食品安全