厚生労働省発表
平成20年8月6日
輸入食品に対する検査命令の実施について
(カナダ産ロブスター)
本日、以下のとおり輸入者に対して、食品衛生法第26条第3項に基づく検査命令を実施することとしたので、お知らせします。
〈対象食品等〉
カナダ産ロブスター(大西洋沿岸で採取されたもので、甲殻内の肝膵臓及び胃等を含む可食内臓部位に限る。)及びその加工品
〈検査の項目〉
麻痺性貝毒*1
〈経 緯〉
米国FDAの警告情報*2に基づき、輸入者に対して輸入時に自主検査を指導したところ、カナダ産ロブスターの甲殻内の肝膵臓及び胃等を含む可食内臓部位*3から規制値を超える麻痺性貝毒を検出したことから、検査命令を実施するもの。
*1主に二枚貝が毒素を持った植物プランクトンを餌として食べることにより体内に蓄積させる毒素の一種。ヒトがこの毒化された貝を摂取して中毒した際の症状が麻痺を主徴とすることから名付けられた。
*2URL:http://www.fda.gov/bbs/topics/NEWS/2008/NEW01866.html
*3 ロブスターについては、内臓部位に麻痺性貝毒が蓄積し、筋肉部位には影響がないことが知られている。
<参考1> カナダ産ロブスターの麻痺性貝毒に係る違反事例
品 名:活ロブスター
輸入者:株式会社 東セン貿
輸出者:East Coast Seafood,Inc.
届出数量及び重量:50カートン、595.96kg
検査結果:麻痺性貝毒 16.8 MU/g*(規制値:4 MU/g)
届出先:東京検疫所千葉検疫所支所
違反確定日:平成20年8月5日
措置状況:全量保管中
* MU(Mouse Unit、マウスユニット):1マウスユニットとは、体重20gのマウスを15分間で死亡させる毒量のこと。
<参考2> カナダ産ロブスターの輸入実績
平成19年1月1日から平成20年7月29日:速報値
届出年次:平成19年
届出件数:1,105
届出重量(トン):1,244
届出年次:平成20年
届出件数:531
届出重量(トン):593
詳細については下記ページをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/08/h0806-1.html
(照会先)
医薬食品局 食品安全部 監視安全課
輸入食品安全対策室
室長 道野英司
担当 近藤、 馬場
電話 03-5253-1111(内線2474/2499)
夜間直通 03-3595-2337