平成20年11月18日
厚生労働省
農林水産省
第36回コーデックス連絡協議会の概要
平成20年11月14日(金)に、第36回コーデックス連絡協議会を開催しました。主な質疑応答事項及び意見は下記のとおりです。
本協議会では、まず、第24回加工果実・野菜部会、第2回抗菌剤耐性に関する特別部会及び第30回栄養・特殊用途食品部会についての報告を行い、それに対する質疑応答及び意見交換がなされました。次に、今後開催が予定されている第17回食品輸出入検査・認証制度部会、第40回食品衛生部会及び第21回油脂部会の主な検討議題の説明を行い、それに対する質疑応答及び意見交換がなされました。
1.コーデックス委員会の活動状況について
(1) 第24回加工果実・野菜部会
(2) 第2回抗菌剤耐性に関する特別部会
・「薬剤耐性菌に特化した微生物規準の策定及びそれに基づく製品回収」をリスク管理オプションとして残すように要望があったが、耐性菌・非耐性菌の別にかかわらず、ヒトに健康影響を及ぼすレベルで病原体が存在する場合は製品回収などの措置は取られることとなっており、薬剤耐性菌に特化して回収を行うことは実効性という観点から疑問が残ると思われるが、本件に引き続き議論される旨説明した。
・リスク管理オプションのうち、抗菌剤を含む飼料を摂取した動物の糞尿が肥料として利用され、そこから食品へ移行するおそれがあるため、動物の飼料や廃棄物の管理を検討すべきとの要望があった。これに対し、家畜の糞尿については、使用を中止すべきとドラフトにあり、これについては、生鮮野菜果実の衛生規範でも適切に堆肥化されれば利用可能としているので、この点については反対の立場であるが、今回の会議では時間切れで議論できなかったと説明した。
(3) 第30回栄養・特殊用途食品部会
(4) 第17回食品輸出入検査・認証制度部会
・議題4で議論されている「監査」「検査」「調査」等の用語をわかりやすくすべきとの要望がなされ、今回の部会でそれぞれどのような内容がイメージされているのか確認していきたい旨回答した。
・昨今の事故米事案にも関連し、輸出入国間での検査体制はどのようになっているのかと問われ、輸入の段階で検査に合格せず通関の許可が下りなかった食品については、輸入者の負担で廃棄及び積戻しがなされる旨回答した。
・議題6の「国内食品検査システムに係るガイダンスの必要性に関する討議文書」に関連して、「輸入加工食品の自主管理に関する指針(ガイドライン)」(平成20年6月5日 厚生労働省食品安全部長通知)との関連性について問われ、直接の関連はないが、海外の食品検査制度が向上することで、日本の輸入食品の安全性の向上につながるという利点がある旨回答した。
・議題7の「トレーサビリティ/プロダクトトレーシングの更なるガイダンスの必要性に関する討議文書」において、昨今のメラミンの事案を踏まえ、トレーサビリティは各国で取り入れることが重要であることから、地域調整部会での議論から国際的な議論に進めてほしいと要望があった。
・議題8の「意図的な食品への混入防止に関するガイダンスの策定に関する討議文書」について、議論が成り立つのかという疑問が呈され、ガイダンスの目的が犯罪防止となればコーデックスは議論の場としてふさわしくないと考えられ、このガイダンスが何を対象にしようとしているか注意深く確認しながら対応したい旨回答した。
(5) 第40回食品衛生部会
・議題7の「生鮮果実・野菜に関する衛生実施規範:葉物のハーブを含む緑色葉野菜付属文書原案」について、日本の給食では食中毒を防ぐために、加熱や次亜塩素酸殺菌処理が施され、野菜本来の風味や栄養を損なう現状があることから、そうした観点も踏まえた効果的衛生実施規範となるように検討を進めていただきたい、との要望に対し、食品衛生部会では「衛生」に主眼が置かれており、栄養素の損壊と言った視点からの議論は行われないが、我が国では大量調理施設における食中毒対策マニュアル等も存在するのでその経験も踏まえ対応したい旨回答した。
(6)第21回油脂部会
2.その他
詳細については、下記のページをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/11/h1118-2.html
(問い合わせ先)
厚生労働省食品安全部企画情報課国際食品室
国際食品室長 池田千絵子
担当:福島(電話:03-5253-1111 内線2407)
農林水産省消費・安全局国際基準課
国際基準課長 小川良介
担当:小出(電話:03-3502-8111 内線4471)
(直)03-3502-8732
注:資料配布は厚生労働省のみ