平成20年12月5日
カナダにおける対日輸出認定施設の現地査察結果
10月14日から25日まで、カナダにおける牛肉の対日輸出認定施設について現地査察を行い、対日輸出プログラムの遵守について検証したところ、結果は以下のとおり。
<施設調査の結果>
1 対日輸出プログラム及びHACCPプランについて、日本側による前回現地査察以降の変更の有無及び変更内容
(1)対日輸出プログラム
対日輸出認定施設の対日輸出プログラムについて、日本側による前回現地査察以降※の変更の有無及び変更内容を確認したところ、日本側の前回現地査察における指摘事項の内容も含め、適切に対応されていた。
(2)HACCPプラン
対日輸出認定施設のHACCPプランについて、日本側による前回現地査察以降※の変更の有無及び変更内容を確認したところ、変更内容が施設の関連文書に反映されるなど、適切に対応されていた。
※:前回査察は、平成17年12月、平成18年3月、平成19年9月に実施。
2 対日輸出された製品に関する生体受入、月齢確認、特定危険部位(SRM)除去、部分肉処理及び出荷等の記録
対日輸出認定施設について、前回現地査察以降に日本向けに出荷された製品の対日輸出プログラムへの適合状況について、生体受入、月齢確認、特定危険部位(SRM)除去、部分肉処理及び出荷等の記録を確認したところ、特段の指摘事項は確認されなかった。
3 対日輸出製品に関する現場作業(生体受入、月齢確認、と畜解体、部分肉処理、製品の保管・出荷等)
現場の作業状況については、施設内へ立ち入り、対日輸出処理、デモンストレーション及びインタビューにより以下の事項について調査したところ、特段の指摘事項は確認されなかった。
(1)生体受入
[1]生体の受入時には、農場(フィードロット)名、品種、性別等の関係情報を確認していること。
[2]カナダ食品検査庁(CFIA)の検査官により、生体検査が適切に実施されていること。
(2)牛の月齢確認
牛肉製品の対日輸出適格性を確認するため、カナダ牛個体識別協会(CCIA)又はケベック家畜個体識別協会(ATQ)のデータベースから取り出した生年月日に基づき、牛の月齢がと殺時点で20ヶ月齢以下であると確認されていること。
(3)と畜解体
[1]ピッシングの禁止、せき髄などのSRM除去、枝肉の高温・高圧洗浄などの適切な処理が行われていること。
[2]日本向けの枝肉については、分別保管することにより、他の枝肉と区分されていること。
(4)部分肉処理
[1]日本向け牛肉について、せき柱が適切に除去されていること。
[2]日本向け部分肉処理について、作業開始時から行うことや、前後に時間的間隔を設けること(グレードチェンジ)により、日本向け以外の牛肉の混入が防止されていること。
(5)製品の保管・出荷
[1]日本向け牛肉・内臓の箱詰後は、各企業が定めた製品管理番号により管理されていること。
[2]冷蔵庫内において、日本向け以外の牛肉・内臓と適切に区分されていること。
[3]出荷時に、日本向け牛肉・内臓に貼付されているラベルのスキャン等を行い、日本向け以外の牛肉・内臓の混入がないか確認していること。
[4]対日輸出適格のものについての証明書が作成され、必要な検査等を受けて適切に証明書が発給されていること
<今後の対応>
今後も、引き続き、カナダ側のシステムの同等性の検証の一環としての現地査察を通じて米国内の食品安全及び対日輸出プログラムの遵守を検証する。
別添対日輸出施設プログラムの実施状況(PDF:104KB)
詳細については、下記のページをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/bse/03/081205-1.html
(お問い合せ先)
食品安全部監視安全課乳肉安全係
電話:03-3595-1111(内線:2454,2476)