腸管出血性大腸菌0157による散発型食中毒を示唆する事例
〔作成者〕福井県二州保健所
〔発生年月日〕2008/07/09~2009/07/11
〔概要〕
平成20年7月上旬~中旬に感染症届出(O157)が散発的にあった。そのなかで、平成20年7月16日感染症の届出があったものについては、生レバー等の提供があったT市内飲食店(焼肉店)を原因施設とする食中毒と断定できた。さらに、この事件と上記感染症届出患者(計:散発7グループ11名)の分離株について、後日PFGEを確認したところ同一性を示した。このうち、各飲食店での仕入先が共通であったのは6グループ10名(1名は不明)であり、散発型集団食中毒の可能性が示唆された。これらのことから、当所では管内焼肉店等に対し同月中旬、生食用食肉の衛生基準順守を徹底するよう食中毒予防通知を実施した。
〔原因/端緒〕
腸管出血性大腸菌O157(VT1+2)
〔患者/死者/負傷者〕
死者0名、患者数3名、喫食者数12名
〔症状/被害状況〕
喫食後(潜伏時間平均115時間50分)に腹痛(100%)下痢
(100%)発熱(33%)を呈した。(食中毒事件として発表分のデータ。)