【管内情報】 【保健所健康危機管理事例H20】身体障害者療護施設におけるヒトメタニューモウイルスによる集団感染事例(福井県丹南保健所)※詳細資料あり

身体障害者療護施設におけるヒトメタニューモウイルスによる集団感染事例

〔作成者〕福井県丹南保健所

〔発生年月日〕2008/05/01~2009/07/14

〔概要〕
平成20年6月10日施設長より施設内に発熱患者が急増し、入院を必要とする者もいるため対応についての相談をしたいとの電話連絡があり、施設及び医療機関からの情報収集を開始した。重症症例も多く、当初原因不明であったため、感染拡大防止対策、医療の確保と平行して起因菌検索を進めたところ、県衛生研究所にてヒトメタニューモウイルスを検出し、診断を確定できた。その後感染防止対策の徹底により終息させることができた。本症は健常者では軽症であるが、肺炎発症のリスクを持つ者などでは重症化すると考えられ、ハイリスク集団における原因不明の呼吸器集団感染症の際に考慮すべきと考えられる。

〔原因/端緒〕
ヒトメタニューモウイルス

〔患者/死者/負傷者〕
発症者:入所者97名中58名、職員64名中19名
死者:経過中に2名(死因は細菌性肺炎)

〔症状/被害状況〕
症状:発熱、咳漱、鼻汁
入院18名

〔その他〕
病原微生物検出情報月報Vol29No10(2008)に報告

公開日:2009年06月12日

カテゴリー: 感染症