【政府情報】 第2回厚生労働省政策会議議事要旨(新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法案)(平成21年10月19日)2009/10/23

平成21年10月19日
第2回厚生労働省政策会議 議事要旨

<議題>
・次期臨時国会提出予定法案について
・税制改正要望について
・その他

1.次期臨時国会提出予定法案について
イ 新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法案
  資料1-1、1-2、1-3に基づき、説明後、質疑

○ 死亡した場合の救済額について、定期1類接種なら4,280万円であるのに対し、新型インフルエンザの接種では700万円程度となっていることの妥当性はどう考えるのか。
● 700万円が妥当な水準か議論が必要と考えるが、季節性インフルエンザ等の他のワクチンとの整合性も検討しなければならない。今回は早急な法律の成立が求められていることもあり、次の予防接種法改正の際に、他のワクチンと一緒に検討したい。
○ 今回の接種は国が責任を負うとのことだが、被害者の損害賠償訴訟を制限するということか。
● 被害者の損害賠償訴訟を制限するのではなく、訴訟となれば国の事業として国が賠償責任を負う。医師等に対する訴訟であれば国が求償を求めない限りは国が支払うということである。輸入ワクチンについては、ワクチン使用により生じた健康被害関する賠償について、政府が補償する契約を締結できることとする。
○ 新法は免責ではないという理解で良いか。
● 被害者が新法に基づく給付額に不満なら、損害賠償訴訟を起こすことは可能である。その場合、輸入ワクチンについての製薬会社に対する訴訟であれば、国が支払いを行う。医師や医療機関に対する訴訟であっても、医師等に故意や重大な過失があれば、国が求償を求める可能性があるが、それ以外の場合は国が支払う。
○ 輸入ワクチンは皮下注射で、その中でもノバルティスのワクチンは細胞培養ワクチンである。国産ワクチンと接種方法や製造方法が異なるので、現場が混乱するのではないか。
● 筋肉注射は局所のかゆみや痛みがあり、嫌がる人が多いが、海外では筋肉注射が基本である。製法については、来年度予算で細胞培養ワクチンの開発に関する経費を計上しているので、危険と判断するのはどうかと思う。
○ 予防接種の健康被害の認定について、調査結果や審議会の記録が個人情報を理由にほとんど開示されない。被害者にとっては重大な問題であるので、担当部局によく伝えて欲しい。
● 伝えておく。
○ 第4条関係で、医療や障害等の程度を「政令で定める程度」としているが、この政令はもうできているのか。
● 既存の物を参酌して考えることとしている。
○ 既存の物とは何か。資料が欲しい。
● 予防接種法である。後ほどお渡しする。
○ この法律は時限立法なのか。
● 新法の対象は、今年4月28日に厚生労働大臣が発生を公表したものと明記しており、それが終息すれば自動的に無くなる。その前に予防接種法の見直しがあると思うが。
○ ワクチン接種を1回にするのであれば、5,000万人分も輸入するのは多いのではないか。
● 1回接種というのはあくまで意見交換会でまとまったものであり、厚生労働省で決定したものではない。今晩21時より関係者が集まって公開の討論を行うこととなっており、最終的には大臣が判断する。なお、ワクチン購入量は、季節性インフルエンザの接種率を考慮し、3割程度が接種を希望すると想定していたが、最近の報道では、8割の人が接種を希望するというデータもあるので、ワクチンが余ると言うにはまだ早いと考えている。

資料はこちら

詳細については、下記のページをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/seisaku/kaigi/2009/10/k1019-2.html

(参照先)
大臣官房総務課調整連絡係