◆欧州における超多剤耐性D群赤痢菌(XDR Shigella sonnei)の発生について

【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.459(2022年3月18日)

  2022年1月27日に英国健康安全保障庁(UKHSA)は、同国内で超多剤耐性D群赤痢菌の罹患者が増加していることを報告しました。
  その後、欧州疾病対策・管理センター(ECDC)が、欧州地域の少なくとも9カ国で同様のゲノム配列または耐性プロファイルを持つ赤痢菌株が報告された旨を報告しています。
  なお、ECDCの報告によると、ほとんどの症例は成人男性のMSM(men who have sex with men)の成人男性であり、性感染による伝播が主であること、感染拡大は短期間に生じており、
  今後のCOVID-19 に対する規制緩和で更に感染が拡大する可能性があることが指摘されています。
  その上で、ECDCは、MSMにおける感染リスクは高、人口全体における感染リスクは低、食品を通じた感染リスクは低とアセスメントしています。
 
<参考>
  UK Health Security Agency (UKHSA) Press release-27 January 2022
  https://www.gov.uk/government/news/rise-in-extremely-drug-resistant-shigella-in-gay-and-bisexual-men
  European Centre for Disease Prevention and Control. Increase in extensively-drug resistant Shigella sonnei infections in men who have sex with men in the EU/EEA and the UK . 23 February 2022. ECDC: Stockholm; 2022.
Increase in extensively-drug resistant Shigella sonnei infections in men who have sex with men in the EU/EEA and the UK
https://www.ecdc.europa.eu/sites/default/files/documents/Shigella-infections-MSM-Feb-2022.pdf

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公開日:2022年03月23日

カテゴリー: 感染症