サル痘の患者の発生について

参照元URL : https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=k3bi105e1sY2HPoBY

【照会先】
厚生労働省
健康局 結核感染症課
感染症情報管理室長  今川  正紀
課長補佐   杉原 淳
(代表電話) 03(5253)1111

報道関係者各位

サル痘の患者の発生について

本日、都内在住で発疹等の症状を示し、サル痘への罹患が疑われた男性1名に関して検査の結果、同日、サル痘の患者と確認されたことが、東京都から報告されました(別紙:東京都プレスリリース)。
我が国では、サル痘は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)において、4類感染症に指定されており、届出義務の対象となっています。
これまで日本国内においてサル痘の発生は確認されておらず、本事例は国内1例目のサル痘患者となります。

この患者に関する情報は、以下のとおりです。
1 年代:30代
2 性別:男性
3 症状:発熱、発疹、頭痛、倦怠感
4 医療機関受診日:7月25日
5 居住自治体:東京都
6 海外渡航歴:あり(欧州)
7 その他:渡航先にて、その後サル痘と診断された者との接触歴有
患者の状態は安定している。現在、都内医療機関において入院中

厚生労働省では、自治体等に対し、サル痘に関する情報提供及び協力依頼、積極的疫学調査の取扱い等について、事務連絡を発出しているところです。

サル痘に関しましては、各国政府やWHO、専門家等とも連携しつつ、諸外国の感染状況を注視しながら、情報収集に努めてまいります。

なお、報道機関各位におかれましては、ご本人やご家族などが特定されないよう、個人情報保護にご配慮下さい。
医療機関への直接のお問い合わせはお控えください。

別紙: 東京都プレスリリース

国民の皆様へのメッセージ

サル痘は、サル痘ウイルスによる急性発疹性疾患です。主にアフリカ大陸に生息するリスなどのげっ歯類が自然宿主とされており、感染した動物に噛まれたり、感染した動物の血液、体液、皮膚病変(発疹部位)との接触による感染が確認されています。主に感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液に触れた場合(性的接触を含む)、患者と近くで対面し、長時間の飛沫にさらされた場合、患者が使用した寝具等に触れた場合等により感染します。これまでアフリカ大陸の流行地域(アフリカ大陸西部から中央部)で主に発生が確認されていましたが、2022年5月以降海外渡航歴のないサル痘患者が欧米等を中心に世界各国で確認されています。

サル痘の潜伏期間は7~14日(最大5~21日)とされており、潜伏期間の後、発熱、頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛などの症状が0~5日続き、発熱1~3日後に発疹が出現、発症から2~4週間で治癒するとされています。
発熱、発疹等、体調に異常がある場合には身近な医療機関に相談するとともに、手指消毒等の基本的な感染対策を行ってください。

海外からの帰国者は、体調に異常がある場合は、到着した空港等の検疫ブースで検疫官に申し出てください。帰国後に症状が認められた場合は、医療機関を受診し、海外への渡航歴を告げてください。

なお、海外では、サル痘の予防に対しては、天然痘ワクチンが有効であるとの報告がなされており、ウイルスへの曝露後4日以内の接種で感染予防効果が、曝露後4~14日以内の接種で重症化予防効果があるとされています。天然痘ワクチンについては、日本国内において十分な量の備蓄を行っています。

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公開日:2022年07月27日

カテゴリー: 感染症