【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.473(2022年10月12日)
世界各地で感染が確認されているヒトのサル痘については、令和4年9月29日の世界保健機関(WHO)の発表時点で、世界105の国・地域で、66,000以上の確定例が報告されています。
今回の流行における症状としては、「性器及び肛門周辺の皮膚病変、鼠径リンパ節腫脹、発熱が多くみられたこと」、「発疹が全身症状に先行して出現し、初期の小水疱から痂皮化したものまで様々なステージのものが非同期的にみられたこと」、
「サル痘を疑う症状のない者の直腸肛門検体からサル痘ウイルスが検出され、無症候性病原体保有者の存在が示唆されること」など、過去の報告との違いが指摘されており、
1つ以上の症状を呈している症例の中では、数個の発疹(85%)、発熱(57%)、全身また性器の発疹(それぞれ41.6%、30.1%)が主な症状として報告されています。
また、WHOは、依然、性別が確認された症例の97%以上が男性であり、また性的指向が報告された症例の90%以上がGBMSMであったことを報告しています。
なお、宣言の発出から2ヶ月以上が経過し、WHOは、9月12日から9月18日の間の新規症例数が、前週と比較して、世界的に22%も減少し、特にヨーロッパ地域で81%、アメリカ地域で42%減少したことを報告しています。
国内では、令和4年10月4日時点で6例のサル痘患者の発生が確認されています。
引き続き、各国政府やWHO、専門家等とも連携しつつ、情報収集に努めてまいります。
・厚生労働省 事務連絡「サル痘に関する情報提供及び協力依頼について」(令和4年5月20日付:令和4年8月10日最終改正)
サル痘に関する情報提供及び協力依頼について(令和4年8月10日最終改正)
( https://www.mhlw.go.jp/content/000975378.pdf)
・サル痘届出基準
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-04-13.html
・国立感染症研究所ファクトシート:サル痘
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/408-monkeypox -intro.html
・国立感染症研究所「複数国で報告されているサル痘について(第3報)」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/monkeypox-m/2596-cepr/11403-monkeypox-ra-913.html
・国立国際医療研究センター国際感染症センター(DCC)ファクトシート:サル痘
http://dcc-irs.ncgm.go.jp/material/factsheet/
・国立感染症研究所・国立国際医療研究センター国際感染症センター:サル痘患者とサル痘疑い例への感染予防策
https://www.niid.go.jp/niid/ja/monkeypox-m/2596-cepr/11196-monkeypox-01.html
・検疫所(FORTH)海外感染症情報
http://www.forth.go.jp/topics/fragment5.html
・厚生科学審議会感染症部会資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei_127717.html
・国立国際医療研究センター国際感染症センター:サル痘診療指針
https://dcc-irs.ncgm.go.jp/material/manual/monkeypox.html
・WHO Monkeypox outbreak 2022
https://www.who.int/emergencies/situations/monkeypox-oubreak-2022
・CDC Monkeypox
https://www.cdc.gov/poxvirus/monkeypox/index.ht