【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.490(2023年6月23日)
【ヘルパンギーナ】
ヘルパンギーナの定点当たり報告数は5週連続で増加し、全国での定点あたりの報告数は3.00と、過去10年を上回るレベルで先週に引き続き増加傾向です。
ヘルパンギーナは、初夏から秋にかけて流行し、主に乳幼児が罹患します。
主な症状は発熱と咽頭痛があり、合併症として、熱性けいれん、特に乳児では経口摂取不良による脱水症や、まれですが小児では髄膜炎や心筋炎などに注意が必要です。
【RSウイルス感染症】
RSウイルス感染症の定点当たり報告数は5週連続で増加しており、全国での定点あたりの報告数は2.64と、先週に引き続きこの時期としては2020年以前の同時期と比べ、大きく上回っています。
RSウイルス感染症は、生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児が1度は感染するとされています。
症状は軽い風邪様の症状から重い肺炎まで様々で、乳児が感染した場合や重症化リスクの高い基礎疾患を有する小児は細気管支炎、肺炎など重症化することがあり、特に注意が必要です。
出典:
・ 厚生労働省 ヘルパンギーナについて
・国立感染症研究所 「ヘルパンギーナとは」(2014年7月23日改訂)
・ 厚生労働省 RSウイルス感染症Q&A
・ 感染症発生動向調査 感染症週報(IDWR)2023年第23週(第23号)
・感染症発生動向調査 感染症週報(IDWR) 直近の新型コロナウイルス感染症およびRSウイルス感染症の状況
・感染症発生動向調査 感染症週報(IDWR) 手足口病・ヘルパンギーナ