参照元URL:https://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/eiken/kikaku/covid19-genome.html
新型コロナウイルスのゲノム解析結果について(~2023年11月)
茨城県衛生研究所では、2020年3月の新型コロナウイルス感染症の流行が始まった当初より、県内で流行するSARS-CoV-2ウイルスの変異をモニタリングすることを目的とし、ゲノム解析検査を実施しています。
県内で流行するSARS-CoV-2ウイルス株は、アルファ株、デルタ株、オミクロン株と順に置き換わっており、2022年2月以降は県内で検出されるウイルスはすべてオミクロン株となっています(図1)。
図1 県内で検出されたSARS-CoV-2ウイルス株別・月別推移(2020年3月~2023年11月) |
検出されたオミクロン株を系統別にみてみると、流行の主流はBA.1、BA.2、BA.5、XBBの順に置き換わっています(図2)。
図2 県内で検出されたオミクロン株系統別・月別推移(2022年1月~2023年11月,n=7,548) ※国の委託により民間機関で検査されたものを含む。 |
現在、WHOではオミクロン株の亜系統について病原性、感染性およびワクチン効果等から評価を行いVOI(注目すべき亜系統)、VUM(監視中の亜系統)図3のとおり指定しています。
図3 現在WHOで指定されているオミクロン株のVOI、VUM亜系統 |
2023年の県内におけるVOIおよびVUM(2023年12月現在)の検出状況は図4および図5のとおりとなっています。今後も引き続き、患者の発生状況と合わせ県内の流行ウイルスについてゲノム解析を行い、モニタリングを継続していく予定です。
図4 県内の定点当たり報告数と月別VOIおよびVUMの検出状況(2023年1月~11月,n=3081) |
図5 月別VOIおよびVUMの検出割合(2023年1月~11月,n=3081) |
2023年1月~11月の新型コロナウイルスゲノム解析結果について
- ・1月、2月は解析された株全体の約9割がBA.5、約1割がBA.2.75だった。
- ・5月以降、XBB系統が全体の8割以上を占めており、流行の主流である。
- ・WHOの指定によるVOI(注目すべき亜種)およびVUM(監視中の亜種)に基づき分類すると、6月にはXBB.1.16が全体の32.8%と最も多かったが、その後EG.5の占める割合が増加し、11月には全体の60.2%と最も多くなっている。
- ・BA.2.86(通称「ピロラ」)は9月から検出され始め、11月には全体の12.2%となり、その割合は増加傾向にある。
〇 新型コロナウイルスゲノム解析結果月別一覧表(2023年1月~11月)(エクセル:31KB)
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