【保健所健康危機管理事例H22】
奈良県内養鶏農場における高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)の発生事例
〔作成者〕
奈良県郡山保健所
〔発生年月日〕
2011/02/28~2011/03/29
〔概要〕
防疫作業前の作業員の健康診断では、8日間で、延べ約1,870名の問診及び診察を行い、約70%が通常作業、約30%が何らかの就業制限を行った。作業終了後も、同様の健康診断を行い、鳥の殺処分及び埋却に直接関与した作業員の約9割にタミフル10日間予防投与を行った。最終接触後10日目の3月17日に健康観察を終了し、防疫従事者の感染等健康被害はなかった。家畜対策では、3月19日、5km~10km内の移動制限を解除、3月29日、5km内の移動制限を解除し、感染拡大もなく家畜対策を終了した。
〔原因/端緒〕
平成23年2月28日、奈良県五條市内の養鶏農場(10万羽採卵鶏飼養)から鶏67羽が死亡との連絡があり、同日、家畜保健所で5羽のPCR検査を行った結果、H5亜型が検出された。直ちに奈良県高病原性鳥インフルエンザ防疫対策本部が設置され、農林部(家畜衛生保健所)が、当該養鶏場から半径10km圏内の家きん、家きん肉・卵等移動制限を行い、養鶏農場の消毒、鳥の殺処分、埋却等家畜対策を開始。医療政策部(保健所)は養鶏農場従事者をはじめ防疫作業従事者の感染対策等健康管理を行った。
〔患者/死者/負傷者〕
なし (養鶏農場従業員及び防疫作業従事者に人的被害はなかった。)
〔症状/被害状況〕
上記と同様人的被害はなかった。
報道関係については添付資料をご覧下さい。