【保健所健康危機管理事例H24】
クドア・セプテンプンクタータによる食中毒事例
〔作成者〕
愛知県一宮保健所 食品安全課食品指導グループ
〔発生年月日〕
2012/6/2~2012/6/3
〔概要〕
<経過及び対応>
・飲食店で行ったクラス会において、昼食を食べた者の中から嘔吐、下痢の症状を呈した。
・クラス会の出席者15名のうち10名(当初は7名)が体調不良を訴えた。
・他グループの2名からも同様の症状の患者が出た。
・有症者の共通食が当該施設の昼食の刺身(ヒラメ、マグロ)以外になかった。
・患者及び従事者の検便、食材及び施設のふきとり検査の結果から、食中毒菌等は検出されなかった。
・疫学調査の結果及び臨床所見と合わせて、病院の医師から食中毒の診定があった。
以上から、刺身を原因食品とするクドアによる食中毒が推定された。
<処分>
・食品営業の禁止処分
<課題>
・患者が喫食した同一残品が残っていなかったため、食材からクドアが検出されなかった。
・便のクドアの検査法が示されていないため、検便は実施していない。
〔原因/端緒〕
平成24年6月3日(日)、患者より、2日(土)に飲食店で行ったクラス会において、昼食を食べた者の中から嘔吐、下痢の症状を呈したものがいるとの電話があった。
出席者15名のうち7名が体調不良を訴えているとのことであった。その後、他グループの2名からも同様の苦情が入った。
〔患者/死者/負傷者〕
患者12名(当初は9名)
〔症状/被害状況〕
主な症状:嘔気・嘔吐(2~6回)、腹痛(へそ上)、下痢(2~4回)
潜伏時間:主に3時間30分~5時間30分