【保健所健康危機管理事例H23】
弁当を原因とした腸管出血性大腸菌O26食中毒
〔作成者〕
富山県高岡厚生センター
〔発生年月日〕
2011/6/9~2011/6/22
〔概要〕
患者の共通食は6月8日の昼食と夕食の弁当であることからこれが原因食と考えられた。また、別の食中毒事例の弁当製造施設(射水市所在)の検食(千切りキャベツ)から腸管出血性大腸菌O26が検出され、本事例の弁当に使用されていた千切りキャベツと製造者が同一であった。千切りキャベツからの分離菌株、同じ千切りキャベツ製造者から納入していた高岡市、射水市及び石川県の弁当製造施設の食中毒事例の患者分離菌株の遺伝子パターンが一致していた。このことから、原因食材は千切りキャベツと推定された。本事例は近隣自治体との情報交換を緊密に行うことにより散発型集団食中毒事例(diffuse outbreak)であることを明らかにできた事例であった。
〔原因/端緒〕
平成23年6月17日富山県高岡市内の医療機関から腸管出血性大腸菌感染症O26の届出がなされ、調査を開始した。
〔患者/死者/負傷者〕
患者17名、死者なし
〔症状/被害状況〕
下痢、嘔気、倦怠感、腹痛、発熱