【保健所健康危機管理事例H23】
公立K保育所保育士発病による集団感染事例について
〔作成者〕
岐阜市保健所 地域保健課 犬飼亜矢子
〔発生年月日〕
2011/7/5~不明
〔概要〕
初発患者は31歳保育士、G9号、bⅡ2。接触者健診対象者は、保育士52名(QFT対象の50歳未満は23名)、児童217名(8か月~6歳、全員BCG既接種)。直後に保育士23名のQFT実施、陽性3、判定保留3の計6名をLTBIとして治療開始。児童に対しては、直後(1か月)と3か月後の2回ツベルクリン反応検査を実施。BCGおよびブースター効果を考慮して判定、15名をLTBI、1名はわずかな陰影を認めたため(症状なし)、発病として治療された。初発患者の子供2人のうち1名(2歳)もLTBIとして治療した。保護者への対応は、保育所を所管する福祉部と連携し、とくに慎重に行った。現在健診継続中。
〔原因/端緒〕
市内の保育所に勤務する保育士が結核を発病したことによる。
〔患者/死者/負傷者〕
結核発病者1名(通所園児)
潜在性結核感染症29名(職員6名、通所園児22名・患者の子1名)
〔症状/被害状況〕
接触者健診対象者として職員52名・園児217名。
全員症状なし
保育所での接触者健診において通所園児1名の発病(肺所見あり。症状なし。QFT陰性・痰検査陰性)。職員6名、通所園児22名の潜在性結核感染症。