【保健所健康危機管理事例H23】
仕出し料理による大規模ノロウイルス食中毒事例について
〔作成者〕
静岡県中部保健所
〔発生年月日〕
2011/11/13~不明
〔概要〕
当所管内にある6箇所の葬祭会場等で、11月13日及び14日に提供された仕出し料理を喫食した参列者から、下痢、嘔吐、嘔気等の症状を呈する食中毒(患者:10グループ246人)が発生し、調査したところ、当所管内の飲食店営業(仕出し屋)が原因施設であった。
また、患者9グループ26人の検便、保存食及び施設拭き取りの検査を実施したところ、ノロウイルスGⅡ/4を有意に検出したことから、原因物質と断定した。
汚染経路しては、当該施設の調理従事者の利用するトイレの貯水タンクレバーからノロウイルスGⅡ/4を検出していることから、調理従事者のトイレ使用後の不十分な手洗い・消毒が原因で、手指を介して調理済食品を汚染したものと推察された。
〔原因/端緒〕
平成23年11月15日、仕出し料理を喫食したグループ代表者から、40人中15人程が下痢、嘔吐等の症状を呈し、医療機関を受診した者もいるとの通報があり、同日、調査を開始した。
〔患者/死者/負傷者〕
患者246名
〔症状/被害状況〕
下痢208名(84.6%)
発熱114名(46.3%)
嘔気170名(69.1%)
嘔吐150名(61.0%)
頭痛67名(27.2%)
悪寒93名(37.8%)
腹痛126名(51.2%)
戦慄8名(3.3%)
倦怠感122名(49.6%)
脱力感92名(37.4%)
臥床54名(22.0%)