子宮頸がんワクチンの接種後、体の痛みを訴えるケースが相次いだため、接種の呼びかけを中止したことについて、田村厚生労働大臣は、閣議のあとの記者会見で「痛みの頻度や海外の状況などについて早急に調査を行い、呼びかけを再開するかどうか判断したい」という考えを示しました。
子宮頸がんワクチンを接種したあと、長期間、体の痛みを訴えるケースが相次いで報告されたため、厚生労働省は、今月14日、接種は中止しないものの自治体が対象者にはがきなどで接種を呼びかけるのを一時中止するよう勧告しました。
これについて、田村大臣は、18日の記者会見で「ワクチンは、がんを防ぐひとつのツールであることは間違いない。因果関係が認められたわけではなく、世界的にみれば副反応でこの予防接種が中止になったこともないので、慎重に議論しなければならない」と述べました。
そのうえで田村大臣は「痛みの頻度や期間のほか、海外での痛みを伴う副反応の状況や、それに2種類のワクチンの比較について、早急に調査を行い呼びかけを再開するかどうか判断したい」と述べました。
また、厚生労働省は、子宮頸がんワクチンのメーカー2社に対し、接種を行う医師への説明文書を書き替えるよう指示し、接種後に痛みなどの症状が出た場合、専門の医療機関を受診させるよう求めました。
平成25年6月18日 NHK WEB