No.1448 海外渡航歴のないコレラ患者の集団発生事例

[ 概要報告 ]
分野:細菌性食中毒 

衛研名:埼玉県衛生研究所 

時期年月:2008/04/01

地域:埼玉県 

概要:
2008年4月、埼玉県内で飲食店を原因施設とするコレラ菌による食中毒事例が発生した。調査の結果、3月29日および30日にこの施設を利用した者217名中30名が1日に3回以上の下痢症状等を呈していた。過去3ヶ月間に海外渡航歴のある者は有症者30名にはいなかった。検査の結果、8名からVibrio cholera O1 El Tor Ogawa(CT産生)が分離された。同時に実施した従業員5名の検便及びマグロ、イカ、等の食品、水および刺身用まな板や包丁等の施設設備のフキトリ検査からはコレラ菌は分離されなかった。分離菌株のPFGE法による解析では、制限酵素NotⅠおよびBlnⅠ処理において、すべて一致していた。