[ 詳細報告 ]
分野名:その他
登録日:2016/03/08
最終更新日:2016/05/27
衛研名:茨城県衛生研究所
発生地域:茨城県A市
事例発生日:2012年11月16日
事例終息日:2012年11月17日
発生規模:8名
患者被害報告数:8名
死亡者数:0名
原因物質:クロルピクリン
キーワード:クロルピクリン,劇物,土壌くん蒸剤
背景:
農家が,クロルピクリンを土壌くん蒸のため使用した際,被覆を怠った。
概要:
11月16日18時頃,A市内のバレイショの圃場付近の住民から「周辺から異臭がする」とA市消防署へ通報。署員が駆けつけ確認したところ,異臭は感じられなかったがその後,同日20時頃,近隣住民が,眼の痛み,咳などの症状を訴え,うち3名が17日1時頃に医療機関を受診した。16日12時頃,バレイショ作付け準備のため,約1.5haにクロルピクリン(20l/10a)を土壌中に注入した後,本来はビニールによる被覆を行うべきところを,土壌による鎮圧のみであったため,揮発したガスが周辺へ流出したと考えられる。
原因究明:
農家が,クロルピクリンを土壌くん蒸のため使用した際,被覆を怠ったことが原因と考えられる。
診断:
クロルピクリンガスによる軽度の農薬中毒
地研の対応:
特になし。必要に応じ専門情報を提供できるように準備を行った。
行政の対応:
11月17日(土)14時半~15時に,県農林事務所および保健所が市役所とともに,使用者に聞き取りを行い,事実関係を調査した。事故を発生させた者に対して,土壌くん蒸剤の使用後は被覆を徹底するよう指導するとともに,ただちにビニールで被覆するよう指示した。
地研間の連携:
国及び国研等との連携:
事例の教訓・反省:
クロルピクリン使用農家に対して適正使用を啓発しているが,改めてその取扱いについて周知を図った。
現在の状況:
改善された。
今後の課題:
クロルピクリン使用農家に対して適正使用を継続的に啓発する。
問題点:
クロルピクリンの使用方法を把握しているにも関わらず,適正に使用しない農家が見られる。
関連資料: