【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.256(2016年07月15日)
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)は、通常2~3週間程度の潜伏期間を経て
発症し、片側または両側の唾液腺(耳下腺が最も多い)が全体的に腫れ、
しばしば発熱を呈します。有効な抗ウイルス薬は現時点ではありませんが、
通常は発症しても1~2週間程度で軽快します。
しかし、以下の2点を、是非知っておいて頂きたいと思います。
①無菌性髄膜炎、髄膜脳炎、難聴(永続的)、睾丸炎、卵巣炎、膵炎
などの合併症を来すことがある。
②おたふくかぜを発症する数日前からウイルスが排出される。
今、おたふくかぜの報告数は、5年ぶりに高い水準で推移しています。
さらなる流行を防ぐには、予防が最も重要であり、おたふくかぜワクチンの接種
(1歳以上で)が重要な手段です。特に集団生活に入る前に、ワクチン接種で
あらかじめ予防しておくことが、現在取り得る最も効果的な予防法です。
自分のために、そして社会のために、各々が合併症のリスクやワクチンの
副反応のリスクも理解したうえで、行動しましょう。
なお、ワクチンの重篤な副反応としては無菌性髄膜炎、難聴、精巣炎などが
まれに(それぞれ0.1%未満)起こるとされています。
医療機関の方々におかれましては、周知をよろしくお願い致します。
<IASR(病原微生物検出情報)2013年8月発行>
http://www0.nih.go.jp/niid/idsc/iasr/34/402j.pdf
<IDWR(感染症発生動向調査)2016年第23週(第23号)注目すべき感染症
流行性耳下腺炎>
http://www0.nih.go.jp/niid/idsc/idwr/IDWR2016/idwr2016-23.pdf