【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.261(2016年08月26日)
2014年8月に約70年ぶりにデング熱の国内感染例が発生しましたが、今夏もデング熱やジカウイルス感染症などの蚊媒介感染症の国内発生の対策を備えておくことが重要です。
○早期診断・治療での重要ポイント
デング熱に感染した場合、発症後2~7日で解熱し、解熱時期に発疹が出現します。ジカウイルス感染症に感染した場合は、デング熱に症状は似ていますが、比較的症状は軽く、感染しても症状がないか、症状が軽いため気付かないことがあります。また、デング熱患者の一部は、まれに重症化してデング出血熱やデングショック症候群を発症することがあり、早期に適切な治療が行われなければ死に至ることがあります。そのため、早期診断と適切な治療が、重症化や感染拡大を防ぐために重要となります。
医療機関の皆様におかれましては、これらの感染症の国内感染を疑う患者を診察した場合は、最寄りの保健所へ情報提供いただくようお願いします。
また、自治体の皆様におかれましては、国内感染が疑われる症例については検査を実施すると決定した時点で、厚生労働省まで情報提供いただくようお願いします。
○感染を疑う患者の対応には、診療ガイドラインをご活用ください。
<厚生労働省:蚊媒介感染症の診療ガイドライン(第3版)>
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000131653.pdf