参照元URL : https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou03/index.html
結核は、結核菌によって発生するわが国の主要な感染症の一つです。毎年新たに1万8000人程度の患者が発生しており、世界的にみても日本はまだ結核の低まん延国ではありません。
いわゆる空気感染を起こし、一般的には肺の内部で増えて、咳、痰、呼吸困難等の症状を呈することが多いですが、肺以外の腎臓、骨、脳など身体のあらゆる 部分に影響を及ぼすことがあります。また、結核菌に感染した場合、必ずしもすぐに発症するわけではなく、体内に留まったのち再び活動を開始し、発症することがあります。
トピックス
9月24〜30日は結核予防週間です
厚生労働省においては、毎年9月24日から30日までを「結核予防週間」として、地方自治体や関係団体の御協力を得て、結核予防に関する普及啓発などを行っております。
ポスター
それって、いつもの風邪ですか? | |
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ポスター[305KB] | |
平成29年度啓発のポイント
・結核の罹患率は順調に減少してきました。さらに患者数を減少させるには結核の早期診断・治療を強化する必要がありますが、 「結核登録者情報調査年報」 において、受診や診断が遅れる患者の割合はあまり減少していません。
・結核の症状には特徴的なものはなく、私たちが日常的に経験する「風邪」の症状とよく似ています。いつもの風邪の症状とは異なるところ(咳、痰、微熱や倦怠感が長引いている等)を患者が医師に伝える、医師は患者のいつもの風邪の症状とは異なるところを聞き出す、それによって結核の早期発見、早期診断につなげるべく、「それって、いつもの風邪ですか?」を今年度の標語としています。
ポスターの解説
・正しい診断には、患者は正しい診断に役立つ情報を医師に伝えること、医師は必要な情報を患者から聞くことが重要です。しかし、患者と医師の間でそういった情報のやりとりが無いと、診断の遅れや誤った診断につながります。
・この啓発ポスターでは、症状を上手に医師に伝えられない患者と、診断に必要な情報が得られないために診断を進めにくい医師とのやりとりを描くとともに、受診時に皆さんから医師に是非とも伝えてほしい、「感染症の正しい診断をより早く行うために役立つ情報」を例示しました。
この中で、
□ 痰の絡む咳が2週間以上続いている
□ 微熱・身体のだるさが2週間以上続いている
に該当する場合には「結核」の可能性があります。また、結核以外の感染症であったとしても、症状が2週間以上と長期にわたり続いていることが医師に伝われば、結核であってもなくても正しい診断に早く至る可能性は高くなります。
この2つ以外にも、自分自身にしかわからない、医師に伝えることで感染症の正しい診断に役立つ情報にはいろいろなものがあります。そのいくつかの例を挙げています。
□ 最近、海外旅行から帰って来た→麻しん、腸チフス、赤痢アメーバなど
□ 身体に淡いポツポツが出て来た→麻しん、風しん、猩紅熱など
□ 山遊びでダニに咬まれた跡がある→日本紅斑熱、ツツガムシ病、発疹チフス、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)など
□ 海外旅行で何度も蚊に刺された→マラリア、デング熱、ジカ熱など
□ 耳の後ろのリンパ腺が腫れている感じがある→A群溶血性連鎖球菌急性咽頭炎、流行性耳下腺炎、伝染性単核球症など
いずれかに該当していれば医師に伝えましょう。すると医師は矢印の右に記したような、普通の風邪とは違う様々な感染症の可能性も考慮に入れながら診察することになり、正しい診断につながります。
皆さんも病院を受診する時は「いつもの風邪とは違うところはないかな?」と考えてみてください。思い当たることがあれば是非医師に伝えてください。
結核について
病気の概要
結核菌という細菌が体の中に入ることによって起こる病気です。
結核菌は主に肺の内部で増えるため、咳、痰、発熱、呼吸困難等、風邪のような症状を呈することが多いですが、肺以外の臓器が冒されることもあり、腎臓、リンパ節、骨、脳など身体のあらゆる部分に影響が及ぶことがあります。特に、小児では症状が現れにくく、全身に及ぶ重篤な結核につながりやすいため、注意が必要です。
- ※より詳しい情報については http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/ka/tuberculosis.html をご参照下さい。
結核の発生状況について
2015年は24,995件の結核発生届(患者、無症状病原体保有者、疑似症患者)が出されました。
感染症法における医師の届出のお願い
国立感染症研究所のリンク
結核にかかった場合
結核を発症した場合、無治療でいると50%程度の方が亡くなってしまうといわれています。現在は、医療の進歩もあり、そこまで高い割合で亡くなることはありませんが、髄膜炎を発症してしまった場合は、現在でも30%程度の方が亡くなり、治った方においても後遺症を残すことがあるといわれています。
BCGワクチンについて
BCGワクチン接種の効果
生後1歳までのBCGワクチン接種により、小児の結核の発症を52〜74%程度、重篤な髄膜炎や全身性の結核に関しては64〜78%程度罹患リスクを減らすことができると報告されています。
標準的なBCGワクチンの接種スケジュール
- 生後5ヵ月〜8ヵ月の期間に1回の接種。
- ※より詳しい情報については http://idsc.nih.go.jp/vaccine/dschedule.html をご参照下さい。
BCGワクチンの副反応
予防接種は感染症を防ぐために重要なものですが、稀に副反応が発生することがあります。
1%以下の割合で、接種した後に局所の潰瘍やリンパ節の腫脹がみられると報告されています。また、発生頻度は不明ですが、接種後に「アナフィラキシー」、「全身播種性BCG感染症」、「骨炎・骨髄炎」、「皮膚結核様病変」等が発生したという報告があります。
定期の予防接種は、各市町村が実施主体となっていますので、お住まいの市町村での実施方法など、詳細については、市町村の予防接種担当課にお問い合わせください。
平成28年度コッホ現象報告数[50KB]
平成27年度コッホ現象報告数[40KB]
平成26年度コッホ現象報告数[38KB]
平成25年度コッホ現象報告数[35KB]
自治体や関係機関向けの情報
結核に関する特定感染症予防指針
結核対策について、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)第11条第1項及び予防接種法(昭和23年法律第68号)第4条第1項に基づき、「結核に関する特定感染症予防指針」(平成19年厚生労働省告示第72号)を定めており、最終改正は平成28年11月です。
本指針の目的は、予防のための総合的な施策を推進する必要がある結核について、国、地方公共団体、関係団体等が連携して取り組むべき課題に対し、取組の方向性を示すことです。
平成28年の改正の主なポイントは、以下のとおりです。
1 患者の生活環境に合わせ、必要に応じたDOTS(直接服薬支援)の実施依頼等、地域の関係機関への積極的な調整、潜在性結核感染症(LTBI)の者に対するDOTSの徹底
など、患者中心のDOTSの推進
2 結核菌の遺伝子解析検査やその検査結果を活用した疫学調査の手法の普及など、分子疫学的手法による病原体サーベイランスの推進
3 結核に係る定期の健康診断のあり方や、患者数に見合った結核医療提供体制の確保など、低まん延国化(平成32年までに人口10万人対り患率10以下)に向けた体制の検討
【通知】 結核に関する特定感染症予防指針の一部改正について(平成28年11月25日健発1125第2号) [754KB]
【改正後全文】 結核に関する特定感染症予防指針(平成19年厚生労働省告示第72号)[339KB]
【概要】 結核に関する特定感染症予防指針の改正[161KB]
通知・事務連絡等
平成29年12月27日 事務連絡「結核集団感染事例一覧について」[1,222KB] New! 12月27日
平成29年1月10日 事務連絡「結核集団感染事例一覧について」[655KB]
平成28年11月25日 通知 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則の一部を改正する省令の公布及び施行について(健康局長通知)[108KB]
平成28年11月25日 通知「結核患者に対するDOTS(直接服薬確認療法)の推進について」の一部改正について(結核感染症課長通知)[186KB]
<新旧対照表>[206KB]
平成28年11月25日 通知「活動性分類等について」の一部改正について(結核感染症課長通知)[103KB]
<新旧対照表>[86KB]
平成28年11月25日 通知「結核登録票に登録されている者の病状把握の適正な実施について」の一部改正について(結核感染症課長通知)[84KB]
<新旧対照表>[84KB]
平成28年1月29日 通知「結核医療の基準」の一部改正について(結核感染症課長通知)[348KB]
平成25年6月13日 通知「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12条第1項及び第53条の11第1項の規定に基づく届出について(結核感染症課長通知) [83KB]
関連審議会・検討会等
厚生科学審議会結核部会(平成25年度以降)
平成28年6月29日 第8回結核部会
平成28年1月22日 第7回結核部会
平成27年9月25日 第6回結核部会
平成27年3月11日 第5回結核部会
平成26年7月23日 第4回結核部会
平成26年5月22日 第3回結核部会
平成26年3月12日 第2回結核部会
平成26年1月29日 第1回結核部会
感染症分科会結核部会(平成24年度まで)
年報
平成28年 結核登録者情報調査年報集計結果
平成27年 結核登録者情報調査年報集計結果
平成26年 結核登録者情報調査年報集計結果(概況)
平成25年 結核登録者情報調査年報集計結果(概況)
平成24年 結核登録者情報調査年報集計結果(概況)
平成23年 結核登録者情報調査年報集計結果(概況)
平成22年 結核登録者情報調査年報集計結果(概況)
平成21年 結核登録者情報調査年報集計結果(概況)
平成20年 結核登録者情報調査年報集計結果(概況)
平成19年 結核登録者情報調査年報集計結果(概況)
平成18年 結核発生動向調査年報集計結果(概況)
平成17年 結核発生動向調査年報集計結果(概況)
平成16年 結核発生動向調査年報集計結果(概況)
平成16年 結核発生動向調査統計表一覧
平成15年 結核発生動向調査年報集計結果(概況)
平成14年 結核発生動向調査年報集計結果(概況)
平成13年 結核発生動向調査年報集計結果(概況)
平成12年 結核発生動向調査年報集計結果(概況)
平成12年 結核緊急実態調査報告書について
平成9年 結核発生動向調査年報集計結果(概況)
リンク
関連情報
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担当
健康局結核感染症課 結核対策係
電話 03-5253-1111
内線 2931