第12回化粧品規制協力国際会議(ICCR-12)を開催しました

参照元URL : https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=Q76Z20rOq0jF5AzRY

【照会先】

医薬・生活衛生局国際薬事規制室
室長  中島 宣雅 (4223)
専門官 高梨 文人 (4224)
(代表電話) 03 (5253) 1111
(直通電話) 03 (3595) 2431

報道関係者各位

第12回化粧品規制協力国際会議
(ICCR-12)を開催しました

 平成30年7月10~12日に東京で、第12回化粧品規制協力国際会議(ICCR-12)を開催しました。日本は開催国として議長を務めました。(ICCR概要及び参加国を参考欄に記載)

ICCRでは、化粧品規制における技術的課題について各参加国・地域の共通認識を整理したレポートを作成していますが、ICCR-12では以下の2課題に関するレポートが採択されました。

1.安全性評価

(レポート名)”Integrated Strategies for Safety Assessment of Cosmetic Ingredients: Part II”

(概要)試験に動物を用いない新しい手法(代替試験法)を用いて化粧品成分の安全性評価を行うための具体的な試験法(コンピューター分析や細胞試験法など)を取り上げ、使用できる場面や長所、使用に際しての留意点等を考察したもの

2.標準的な分析試験法

(レポート名)”Review of International Standrds on Analytical Methods defined by ISO”

(概要)化粧品中の不純物等の分析試験法に関する3本のISO標準をICCRとして評価した結果、これらの標準の利用を妥当とするもの

これらの英文のレポートは、本年8月中を目途にICCRウェブサイト (https://www.iccr-cosmetics.org/topics/)に掲載される予定です。

次回会合(ICCR-13)は、2019年にカナダで開催される予定です。

また、ICCR-13に向けて、以下の課題をICCRの作業部会で議論することに合意しました。

1.安全性評価:これまでICCRで作成した代替試験法による安全性評価の原則論を踏まえ、これを実際の評価に適用した場合のケーススタディを行う。

2.国際標準:化粧品に関連するISO標準の作成状況を調査し、ICCRとして評価が必要な標準を提案する。

3.防腐剤:化粧品に防腐剤を使用することや、製品種類の多様性に対応して複数成分の利用可能性を確保することの必要性を議論する。

4.アレルゲン:OECDガイドラインにおける動物試験代替法を用いた、化粧品成分のアレルゲン性の評価方法を考察する。

5.コニュニケーション:化粧品の品質や安全性に関する消費者などを対象にした情報提供資材を作成する。

6.マイクロバイオーム(皮膚上の微生物叢):マイクロバイオームに関連する化粧品の製品や品質等に
ついて情報交換を行う。

(参考1)化粧品規制協力国際会議(ICCR)とは
化粧品規制協力国際会議(International Cooperation on Cosmetics Regulation, ICCR)は、日米欧等の化粧品規制当局から構成される規制協力のための会議である(平成19年開始)。国際貿易の障壁を最小化しつつ、高いレベルの世界的な消費者保護を維持することを目的としている。会議では、各国の化粧品産業団体やNGOが参加して意見を述べる機会もある。
ICCRでは化粧品規制における技術的課題について各加盟国・地域の共通認識の整理を行い、作成したレポートをICCRウェブサイト(https://www.iccr-cosmetics.org/topics/)で公表している。
また、同レポートは各参加国・地域で適切な手法で周知・実施される。

  (参考2)ICCR-12参加国・地域
【メンバー】日本、米国、EU、カナダ、ブラジル
【オブザーバー】韓国、台湾、タイ、南アフリカ、イスラエル、コロンビア*
*:産業界のみ参加