【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.363(2018年09月21日)
厚生労働省では、毎年、9月24日~30日の結核予防週間に、広く国民の皆様に、結核についての理解を深めていただく期間としています。
今年度は、80歳以上の方を対象に、本人のためだけでなく、大切な家族や友人等を結核の感染から守るため、健康診断の受診の重要性を訴えるべく、「遺したいものは、それですか?」を結核予防週間の標語としたポスター・リーフレットを作成しました。
結核は、患者数及び罹患率(人口あたりの新規結核患者数)が順調に減少しているものの、今でも年間約17,000人の新しい患者が発生し、約2,000人が命を落としている日本の主要な感染症です。
近年では結核患者の多くを高齢者が占め、平成29年結核新規登録患者の約6割が70歳以上の高齢者です。特に、80歳以上の高齢者が新規登録患者の約4割を占め、罹患率については80歳未満の方の5倍を超えている状況です。結核の感染の拡大を防ぐためには、早期発見し治療することが重要ですので、まずは自治体等で実施している結核の定期の健康診断を受けることが大切です。
高齢者の方々の中には、結核を自分に関係のあることと思っておらず、健診を受けないケースがあります。高齢で症状が無い故に、わざわざ健診を受ける必要がないと思われるかもしれません。このことから、高齢者に、結核と結核健診を自分に関係のあることとして認識してもらい、気づかないうちに自分が発病して、他人にうつしてしまう恐れがあることを知ってもらうことを目指して、ポスター・リーフレットを作成しました。
9月24日~30日の結核予防週間を機に、ポスター・リーフレットをご活用くださいますようお願いします。
<啓発ポスター>
https://www.mhlw.go.jp/content/000351922.pdf
<啓発リーフレット>
https://www.mhlw.go.jp/content/000351923.pdf
<結核(BCGワクチン)>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou03/