参照元URL : https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=BfkMtyPgEPXyIcWXY
【照会先】
健康局結核感染症課
新型インフルエンザ対策推進室
(担当・内線)竹下(2934)
(担当・内線)福井(2927)
(電話・代表)03-5253-1111
報道関係者 各位
ボツリヌス抗毒素(多価・E型)の国有ワクチンの取扱いについて
国としては、国有ワクチンの一つであるボツリヌス抗毒素を一括購入して備蓄し、都道府県からの要請を受けて有償で提供していますが、今般の事案を踏まえて、下記のように対応しております。
1.国で保有しているボツリヌス抗毒素について
ボツリヌス抗毒素は、国が一括購入して備蓄し、都道府県からの要請を受けて有償で提供しております。安定性評価の力価試験でE型抗毒素の含量が承認規格を下回った旨、平成29年6月(E型)、平成29年8月(多価)、平成30年6月(多価)、平成30年8月(E型)に報告を受けたロット(以下「旧ロット」という。)がありましたが、平成31年1月までに、承認規格を満たした新しいロット(以下「新ロット」という。)のボツリヌス抗毒素に交換済みであり、都道府県からの要請対応についても、新ロットのボツリヌス抗毒素から提供を行うこととしております。
※ボツリヌス症及びボツリヌス抗毒素について
ボツリヌス症は、土壌・水に広く存在するボツリヌス菌が作り出す毒素が原因となる疾患で、2013年から2018年の6年間で13件が報告されています。この毒素を含む食品を摂食することで発病するボツリヌス食中毒は、物が二重に見えたり、手足に力が入りにくくなり、放置すると呼吸困難などを起こして短時間で命に関わる状況になります。治療には、ボツリヌス抗毒素が使用されます。
ボツリヌス抗毒素は、E型と多価(A、B(Okura)、B(QC)、E、F)の2種類があります。この2種類のボツリヌス抗毒素は、いずれも使用量が少ないことから国が一括購入して備蓄を行っている危機管理用の医薬品であり、都道府県からの要請を受けて有償で提供を行っているところです。一部の都道府県は、発生前に、事前に購入して備蓄をしております。
2.都道府県で保有しているボツリヌス抗毒素について
現在、都道府県が保有しているボツリヌス抗毒素は、平成31年1月までに新ロットのボツリヌス抗毒素に交換済みです。
3.ボツリヌス抗毒素の投与実績について
安定性評価の力価試験でE型抗毒素の含量が承認規格を下回った旧ロットのボツリヌス抗毒素の使用については、2例(多価1例、E型1例)の投与実績がありました。この2例については、いずれも有害事象はなかったことを確認しています。
今後とも、国有ワクチンの供給を行う企業に対し必要な指導を行うことを含め、国有ワクチンの安定供給に努めてまいります。
【別添】KMバイオロジクス株式会社プレスリリース[PDF形式:502KB]