No.18010 感染症発生動向調査から患者が探知されたO157食中毒事例

[概要報告]

分野名:細菌性食中毒
衛研名:群馬県衛生環境研究所
事例終息:事例終息
事例発生日:2017 年 8月13日
事例終息日:2017 年 9月13日
原因物質:腸管出血性大腸菌O157
患者被害報告数:11名
死亡者数:1名
発生地域:群馬県域(前橋市、高崎市)
キーワード:腸管出血性大腸菌O157, 食中毒, 総菜, 発生動向調査,

概要:
2017年8月14日の発生届を初発として、8月22日にかけて腸管出血性大腸菌O157(VT2、以下O157)が群馬県内において届出が重なった。これらの届出について行動調査・喫食調査について共通する項目が特定できなかった。8月21日に、県内の病院から2件の届出が有り、その後も次々に発生届が出された。発症日がいずれも8月11日~12日と重なり、行動調査、喫食調査から利用されていた営業施設が共通していた。保健所が食中毒として調査を進めている中、衛生環境研究所では、提供された菌株のMLVAを含めた菌株の検査を行い、同時に感染研にもMLVA解析を依頼した。 患者分離株のMLVA遺伝子型別が一致し、保健所にもその情報が提供された。提供食品の衛生管理上の問題点が確認され、患者の共通食が当該原因施設で調理し提供された総菜等であることから、8月30日に当該営業施設が原因施設となった食中毒であると記者発表された。また、9月13日には本件による患者が新たに判明し、死亡者も出たことが報道発表された。