[概要報告]
分野名:ウィルス性感染症
衛研名:川崎市健康安全研究所
事例終息:報告日現在継続中
事例発生日:2018/02/16
事例終息日:
原因物質:A型肝炎ウイルスIA
患者被害報告数:11名
死亡者数:0名
発生地域:川崎市および近隣自治体
キーワード:A型肝炎ウイルスIA
概要:
2018年第7週(2018年2月12日~18日)以降、6月末までに川崎市においてA型肝炎の発生届が11件と増加し、当研究所に搬入された患者血清及び糞便11例から全て遺伝子型IAが検出された。患者の内訳は男性10名、女性1名、年齢は22歳~64歳(中央値:31歳)であった。当市において検出された遺伝子型は、台湾(2015年)やヨーロッパ(2016~2017年)を中心に流行した株と同じクラスターに分類された。うち男性4例は、推定感染原因として同性間性的接触と報告されている。A型肝炎ウイルスは、従来、食品や水等を介した食中毒の原因となることが多いとされているが、今後、性的接触による感染にも注意が必要である。