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新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)
令和2年3月13日時点版
新型コロナウイルスについて
問1 「コロナウイルス」とはどのようなウイルスですか?
問2 新型コロナウイルスは、コウモリ由来というのは本当ですか?
基本方針
問3 新型コロナウイルス感染症対策の基本方針(令和2年2月25日)が公表されたが、目的は何ですか?
感染様式
問4 新型コロナウイルス感染症にはどのように感染しますか?
問5 空気感染は起きているのでしょうか?
問6 無症状病原体保持者(症状はないがPCR検査が陽性だった者)から感染しますか?
問7 新型コロナウイルスはペットから感染しますか?
問8 感染者の糞便から感染することがありますか。?
問9 感染者が見つかった場所(外国、国内)から送られてくる手紙や輸入食品などの荷物により感染しますか?
問10 食品を介して新型コロナウイルス感染症に感染することはありますか?
問11 これまで何人の方が退院され、そのような方にはどのような治療が行われたのですか?
問12 新型コロナウイルス感染症で治療を受けた場合、治癒したと判断されるのはどういう場合ですか?また、新型コロナウイルスに効く薬はまだないのに、どうして治癒するのでしょうか?
新型コロナウイルス感染症の予防法
問13 感染を予防するために注意することはありますか?心配な場合には、どのように対応すればよいですか?
問14 集団感染を防ぐためにはどうすればよいでしょうか?
問15 家族に新型コロナウイルスの感染が疑われる場合に、家庭でどんなことに注意すればよいでしょうか?
問16 濃厚接触とはどのようなことでしょうか?
問17 「咳エチケット」とは何ですか?
問18 イベント等の開催について注意することはありますか?
問19 高齢者の多い社会福祉施設などでは、どのような感染対策を行っていますか?
マスク、トイレットペーパーに関するもの
問20 マスクをした方がよいのはどのような時ですか?
問21 マスクが手に入りにくいですが、いつになったら手に入るようになりますか?
問22 マスクが手に入らないときは、代わりにどのような方法があるでしょうか?
問23 トイレットペーパーやティッシュペーパーが不足していると聞きますが、本当ですか?
問24 中国からの輸入が多い割り箸や食料品などが不足する可能性があると聞きましたが、本当ですか。
潜伏期に関するもの
問25 潜伏期間はどれくらいありますか?
問26 チャーター便で武漢から帰国した方で自宅に帰られた方や、ダイヤモンド・プリンセス号の乗客で下船された方について、どのような考え方に基づいて、自宅等に戻れることになったのでしょうか?
問27 クルーズ船を下船した後、陽性と判明した事例(国内、米国、豪州等)があるのはなぜでしょうか?
症状がある場合の相談や新型コロナウイルス感染症に対する医療について
問28 熱や咳があります。どうしたらよいでしょうか?
問29 発熱の継続はどのように確認すればいいですか?
問30 「帰国者・接触者相談センター」は何をするところですか?
問31 PCR検査の検査体制は増えていますか。「検査がしたくても、保健所で断られ、やってもらえない」との指摘があります。保険適用が始まるとどのように変わるのでしょうか?
問32 新型コロナウイルスへの感染が心配される場合、直に医療機関を受診しないように、複数の医療機関を受診することを控えるように、とされているのはなぜでしょうか?
問33 一度新型コロナウイルスの感染が確認された方が退院し、後に再度PCR検査を行ったところ、陽性反応が出た事例が大阪府で報告されましたが、これはなぜですか?
問34 新型コロナウイルスは重症化しやすいのですか?
問35 この冬インフルエンザの流行はどのようになっていますか?
問36 妊娠中に新型コロナウイルスに感染した場合、どのような症状や胎児への影響がありますか?
小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の臨時休業等に関すること
問37 2月28日に、安倍総理大臣と萩生田文部科学大臣は、全国全ての小・中学校等に対し、3月2日から春休みに入るまでの間、臨時休校を行うよう要請しましたが、なぜ、今このような要請をしたのですか?
問38 臨時休校によって、子供たちの学びに遅れが生じたり、授業時数が足りずに進級や卒業ができなくなってしまう心配がありますが、これを防ぐため、どのような支援が行われるのでしょうか?
問39 保育園・幼稚園でも一斉臨時休園が行われるのですか?
問40 中国から一時帰国した児童生徒等に対して、帰国後の学校への受け入れ支援や、いじめ防止等に向けて、どのような取組が行われていますか?
問41 3月9日の「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」は何を協議したのですか。2月25日に専門家会議の議論を踏まえ、政府が要請した対応の効果は現れていますか?
新型コロナウイルスについて
問1 「コロナウイルス」とはどのようなウイルスですか?
これまでに、人に感染する「コロナウイルス」は、7種類見つかっており、その中の一つが、昨年12月以降に問題となっている、いわゆる「新型コロナウイルス(SARS-CoV2)」です。 このうち、4種類のウイルスは、一般の風邪の原因の10~15%(流行期は35%)を占め、多くは軽症です。残りの2種類のウイルスは、2002年に発生した「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や2012年以降発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」です。 コロナウイルスはあらゆる動物に感染しますが、種類の違う他の動物に感染することは稀です。また、アルコール消毒(70%)などで感染力を失うことが知られています。
問2 新型コロナウイルスは、コウモリ由来というのは本当ですか?
近年、動物由来と考えられる2種類のコロナウイルスが発生しヒトに感染し流行しました。2002年に発生した「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や2012年以降発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」です。 新型コロナウイルスが動物由来であるとの確定的な証拠は見つかっていませんが、その遺伝子配列が、コウモリ由来のSARS様コロナウイルスに近いため、コウモリがこの新型コロナウイルスの起源となった可能性が考えられています。
(参考)国立感染症研究所、日本ウイルス学会ホームページ
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/9303-coronavirus.html
日本ウイルス学会ホームページ
http://jsv.umin.jp/news/news200210.html
基本方針
問3 新型コロナウイルス感染症対策の基本方針(令和2年2月25日)が公表されたが、目的は何ですか?
政府は、これまで新型コロナウイルス感染症に関し、国内侵入を防止する、あるいは遅らせることを主眼とした水際対策を始め、様々な対策を講じてきました(図中➀)。
ここへ来て、国内の複数地域で、感染経路が明らかではない患者が散発的に発生しており、一部地域には小規模患者クラスターが把握されていることから、集団発生を防ぎ、感染の拡大を抑制すべき時期に入っていると認識しています(図中➁)。
今がまさに、感染の流行を早期に終息させるために極めて重要な時期であり、確実かつ効果的な対策を講じることにより、クラスターが次のクラスターを生み出すことを防止していかなくてはなりません。
社会・経済へのインパクトを最小限にとどめるためには、「患者の増加スピードを抑えること」と「流行の規模を下げ、患者数のピークを下げること」が必須となります(図中➂)。
あわせて、その間に、国内で患者数が大幅に増加したときに備え、重症となった方にも対応できるよう医療提供体制等の必要な体制を整える必要があります(図中➃)。
このため、今般、政府は、現在講じている対策と今後の状況の進展を見据えて講じていくべき対策を整理し、2月25日に「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」を政府はとりまとめました。
※「小規模患者クラスター」とは、感染経路が追えている数人から数十人規模の患者の集団のことをいいます。
感染様式
問4 新型コロナウイルス感染症にはどのように感染しますか?
現時点では、飛沫感染(ひまつかんせん)と接触感染の2つが考えられます。
(1)飛沫感染 感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つば など)と一緒にウイルスが放出され、他者がそのウイルスを口や鼻から吸い込んで感染します。
※感染を注意すべき場面:屋内などで、お互いの距離が十分に確保できない状況で一定時間を過ごすとき
(2)接触感染 感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、自らの手で周りの物に触れると感染者のウイルスが付きます。未感染者がその部分に接触すると感染者のウイルスが未感染者の手に付着し、感染者に直接接触しなくても感染します。
※感染場所の例:電車やバスのつり革、ドアノブ、エスカレーターの手すり、スイッチなど
問5 空気感染は起きているのでしょうか?
国内の感染状況を見ても、空気感染は起きていないと考えられるものの、閉鎖空間において近距離で多くの人と会話する等の一定の環境下であれば、咳やくしゃみ等がなくても感染を拡大させるリスクがあります。
問6 無症状病原体保持者(症状はないがPCR検査が陽性だった者)から感染しますか?
通常、肺炎などを起こすウイルス感染症の場合、症状が最も強く表れる時期に、他者へウイルスを感染させる可能性も最も高くなります。
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/about/transmission.html
したがって、可能性は低いとみられるものの、新型コロナウイルスについては十分解明されていないこともあるため、一般的な感染症対策や健康管理を心がけてください(問11を参照ください)。
問7 新型コロナウイルスはペットから感染しますか?
新型コロナウイルスがペット等動物に感染した事例は見つかっていません。なお、動物を媒介する感染症は他にありますので、普段から動物に接触した後は、手洗いや手指消毒用アルコールで消毒などを行うようにしてください。
問8 感染者の糞便から感染することがありますか?
これまで通り通常の手洗いや手指消毒用アルコールでの消毒などを行ってください。
また、新型コロナウイルス感染症の疑いのある患者や新型コロナウイルス感染症の患者、濃厚接触者が使用した使用後のトイレは、急性の下痢症状などでトイレが汚れた場合には、次亜塩素酸ナトリウム(市販されている家庭用漂白剤等はこれにあたります、1,000ppm)、またはアルコール(70%)による清拭をすることを推奨します。
問9 感染者が見つかった場所(外国、国内)から送られてくる手紙や輸入食品などの荷物により感染しますか?
現在のところ、中国やウイルスが見つかったその他の場所から積み出された物品との接触から人が新型コロナウイルスに感染したという報告はありません。WHOも、一般的にコロナウイルスは、手紙や荷物のような物で長時間生き残ることができないとしています。
【WHOの情報】
https://www.who.int/news-room/q-a-detail/q-a-coronaviruses
https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/advice-for-public
【国立医薬品食品衛生研究所の情報】
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/microbial/2019-nCoVindex.html
問10 食品を介して新型コロナウイルス感染症に感染することはありますか?
食品そのものにより新型コロナウイルス感染症に感染したとされる報告はありません。
ただ、食品や食事の配膳等を行う場合は、不特定多数の人と接する可能性があるため、接触感染に注意する必要があります(※)。食器についても同様で、清潔な取扱を含め十分お気をつけ下さい。
※接触感染は新型コロナウイルス感染症の主要な感染経路の1つです。
コロナウイルスは熱(70度以上で一定時間)及びアルコール(70%以上、市販の手指消毒用アルコールはこれにあたります)に弱いことがわかっています。製造、流通、調理、販売、配膳等の各段階で、食品取扱者の体調管理やこまめな手洗い、手指消毒用アルコール等による手指の消毒、咳エチケットなど、通常の食中毒予防のために行っている一般的な衛生管理が実施されていれば心配する必要はありません。WHOからの一般的な注意として「生あるいは加熱不十分な動物の肉・肉製品の消費を避けること、それらの取り扱い・調理の際には注意すること」とされています。
問11 これまで何人の方が退院され、そのような方にはどのような治療が行われたのですか?
国内で発症した事例又はチャーター便で帰国された方で、症状があって入院した553名のうち104名、症状がないが陽性の方66名のうち19名、クルーズ船から下船された方で陽性であった方697名のうち388名の合計510名を超える方が退院しています(3月12日12時時点)。この新型コロナウイルスそのものに効く抗ウイルス薬はまだ確立していませんが、これら退院された方々は、ウイルスによる熱や咳などの症状の緩和を目指す治療(対症療法)をうけました。具体的には、解熱剤や鎮咳(ちんがい)薬を投与したり、点滴等が実施されています。また、肺炎を起こした場合は、酸素投与や人工呼吸等を行うこともあります。
問12 新型コロナウイルス感染症で治療を受けた場合、治癒したと判断されるのはどういう場合ですか。また、新型コロナウイルスに効く薬はまだないのに、どうして治癒するのでしょうか?
発熱や咳等の呼吸器症状が消失し、鼻腔や気管などからウイルスを検出できなくなった状況を「治癒した」と判断しています。
また、この新型コロナウイルスそのものに効く抗ウイルス薬はまだ確立しておらず、ウイルスが上気道や肺で増えることで生じる発熱や咳などの症状を緩和する目的の治療(対症療法)として、解熱剤や鎮咳薬を投与したり、点滴等が実施されています。対症療法により、全身状態をサポートすることで、この間ウイルスに対する抗体が作られるようになり、ウイルスが排除されて治癒に至ると考えられます。
新型コロナウイルス感染症の予防法
問13 感染を予防するために注意することはありますか。心配な場合には、どのように対応すればよいですか?
まずは、一般的な感染症対策や健康管理を心がけてください。
具体的には、石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒などを行い、できる限り混雑した場所を避けてください。また、十分な睡眠をとっていただくことも重要です。
また、人込みの多い場所は避けてください。屋内でお互いの距離が十分に確保できない状況で一定時間を過ごすときはご注意下さい。
問14 集団感染を防ぐためにはどうすればよいでしょうか?
多くの事例では新型コロナウイルス感染者は、周囲の人にほとんど感染させていないものの、一人の感染者から多くの人に感染が拡大したと疑われる事例が存在します(屋形船やスポーツジムの事例)。また、一部地域で小規模患者クラスターが発生しています。
※「小規模患者クラスター」とは、感染経路が追えている数人から数十人規模の患者の集団のことを言います。
急激な感染拡大を防ぐためには、小規模患者クラスターの発生の端緒を捉え、早期に対策を講じることが重要です。これまでの感染発生事例をもとに、一人の感染者が生み出す二次感染者数を分析したところ、感染源が密閉された(換気不十分な)環境にいた事例において、二次感染者数が特徴的に多いことが明らかになりました。(下のグラフ)
換気が悪く、人が密に集まって過ごすような空間に集団で集まることは避けてください。また、イベントを開催する場合には、風通しの悪い空間や人が至近距離で会話する環境は感染リスクが高いことから、その規模の大小にかかわらず、その開催の必要性について検討するとともに、開催する場合にあっては、風通しの悪い空間をなるべく作らないなど、その実施方法を工夫するようお願いします。
問15 家族に新型コロナウイルスの感染が疑われる場合に、家庭でどんなことに注意すればよいでしょうか?
ご家族に新型コロナウイルスの感染が疑われる場合には、同居されているご家族は以下の8点にご注意ください(詳しくは、一般社団法人日本環境感染症学会とりまとめをご参照ください。)。
ご本人は外出を避けてください。ご家族、同居されている方も熱を測るなど、健康観察をし、不要不急の外出を避け、特に咳や発熱などの症状があるときには、職場などには行かないようにしてください。
(1)部屋を分けましょう
個室にしましょう。食事や寝るときも別室としてください。
子どもがいる方、部屋数が少ない場合など、部屋を分けられない場合には、少なくとも2m以上の距離を保ったり、仕切りやカーテンなどを設置することをお薦めします。寝るときは頭の位置を互い違いになるようにしましょう。
(2)感染が疑われる家族のお世話はできるだけ限られた方で。
心臓、肺、腎臓に持病のある方、糖尿病の方、免疫の低下した方、妊婦の方などが、感染が疑われる家族のお世話をするのは避けてください。
(3)マスクをつけましょう
使用したマスクは他の部屋に持ち出さないでください。
マスクの表面には触れないようにしてください。マスクを外す際には、ゴムやひもをつまんで外しましょう。マスクを外した後は必ず石鹸で手を洗ってください(アルコール手指消毒剤でも可)。
マスクが汚れたときは、新しい清潔な乾燥マスクと交換してください。マスクがないときなどに咳やくしゃみをする際は、ティッシュ等で口と鼻を覆いましょう。
(4)こまめに手を洗いましょう
こまめに石鹸で手を洗いましょう。アルコール消毒をしましょう。洗っていない手で目や鼻、口などを触らないようにしてください。
(5)換気をしましょう
部屋は定期的に換気してください。共有スペースや他の部屋も窓を開けましょう。
(6)手で触れる共有部分を消毒しましょう
物に付着したウイルスはしばらく生存します。ドアの取っ手やノブ、ベッド柵など共有部分は、薄めた市販の家庭用塩素系漂白剤で拭いた後、水拭きしましょう。
※家庭用塩素系漂白剤は、主成分が次亜塩素酸ナトリウムであることを確認し、濃度が0.05%(製品の濃度が6%の場合、水3Lに液を25㎖)になるように調整してください。
トイレや洗面所は、通常の家庭用洗剤ですすぎ、家庭用消毒剤でこまめに消毒しましょう。タオル、衣類、食器、箸・スプーンなどは、通常の洗濯や洗浄でかまいません。感染が疑われる家族の使用したものを分けて洗う必要はありません。
洗浄前のものを共有しないようにしてください。特にタオルは、トイレ、洗面所、キッチンなどで共有しないように注意してください。
(7)汚れたリネン、衣服を洗濯しましょう
体液で汚れた衣服、リネンを取り扱う際は、手袋とマスクをつけ、一般的な家庭用洗剤で洗濯し完全に乾かしてください。
※糞便からウイルスが検出されることがあります。
(8)ゴミは密閉して捨てましょう
鼻をかんだティッシュはすぐにビニール袋に入れ、室外に出すときは密閉して捨てください。その後は直ちに手を石鹸で洗いましょう。
(参考)一般社団法人日本環境感染学会ホームページ
http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/dokyokazoku-chuijikou.pdf
問16 濃厚接触とはどのようなことでしょうか?
濃厚接触かどうかを判断する上で重要な要素は二つあり、➀距離の近さと➁時間の長さです。必要な感染予防策をせずに手で触れること、または対面で互いに手を伸ばしたら届く距離(目安として2メートル)で一定時間以上接触があった場合に濃厚接触者と考えられます。
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議では、対面で人と人との距離が近い接触(互いに手を伸ばしたら届く距離で2メートル程度)が、会話などで一定時間以上続き、多くの人々との間で交わされる環境は感染を拡大させるリスクが高いとされています。
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の意見はこちらをご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000599431.pdf
問17 「咳エチケット」とは何ですか?
咳エチケットとは、感染症を他者に感染させないために、咳・くしゃみをする際、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖、肘の内側などを使って、口や鼻をおさえることです。
対面で人と人との距離が近い接触(互いに手を伸ばしたら届く距離でおよそ2mとされています)が、一定時間以上、多くの人々との間で交わされる環境は、リスクが高いです。感染しやすい環境に行くことを避け、手洗い、咳エチケットを徹底しましょう。
詳しくは、厚生労働省のホームページをご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187997.html
問18 イベント等の開催について注意することはありますか?
2月26日に、この1、2週間が感染防止に極めて重要である中で、多数の方が集まるような全国的なスポーツ、文化イベント等は大規模な感染リスクがあることから、2月26日から2週間は、中止、延期又は規模縮小等の対応をお願いしました。その後、3月9日の専門家会議において、現状では、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえているものの、同時に依然として警戒を緩めることはできないとされました。また、3月19日を目途に、専門家会議から、これまでの対策の効果について判断が示される予定です。引き続き、国内の急速な感染拡大を回避するために、極めて重要な時期にあります。
このため、専門家会議の判断が示されるまでの間、3月9日から10日間程度はこれまでの取組を継続いただくようお願いします。
問19 高齢者の多い社会福祉施設などでは、どのような感染対策を行っていますか?
新型コロナウイルスについては、高齢者と基礎疾患がある方については重症化しやすいため、高齢者介護施設等においては、ウイルスを持ち込まない、拡げないことに留意し、感染経路を絶つことが重要です。このため、施設等の指定・監督権限を持つ各自治体や関係団体を通じて、全国の施設等に対して対策の留意点などを示して感染対策の徹底を図っています。
具体的には、各施設等において、厚生労働省が示した感染対策マニュアル等に基づき、高齢者や職員、さらには面会者や委託業者等へのマスクの着用を含む咳エチケットや手洗い・手指消毒用アルコールによる消毒等、サービス提供時におけるマスクやエプロン、手袋の着用、食事介助の前の手洗いや清潔な食器での提供の徹底等、感染経路を遮断するための取組を強く要請しています。
また、新型コロナウイルス感染症の発生状況等を踏まえ、
➀職員は、出勤前に体温を計測し、発熱等の症状が見られる場合には出勤を行わないことを徹底
➁面会についても、緊急やむを得ない場合を除き、制限が望ましく、面会を行う場合でも、体温を計測し、発熱が認められる場合には面会を断ること
➂委託業者等についても、物品の受け渡しは玄関など施設に限られた場所で行い、立ち入る場合には、体温を計測してもらい、発熱が認められる場合には立ち入りを断ること
などの取組も強く要請しています。
マスク、トイレットペーパー
問20 マスクをした方がよいのはどのような時ですか?
マスクは、咳やくしゃみによる飛沫及びそれらに含まれるウイルス等病原体の飛散を防ぐ上で高い効果を持ちます。咳やくしゃみ等の症状のある人は積極的にマスクを着用しましょう。
ご自身の予防用にマスクを着用することは、混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられますが、屋外などでは、相当混み合っていない限り、マスクを着用することによる予防効果はあまり認められていません。
問21 マスクが手に入りにくいですが、いつになったら手に入るようになりますか?
マスクは、国内メーカーで24時間の生産体制を敷いており、供給は2月末に毎週1億枚を超えました。国内メーカーには増産を働きかけ、輸入量も増やすことで、3月は月6億枚以上の供給確保を目指しています。
また、国が自らマスクを確保し、まずは、緊急事態にある北海道に配布することとしました。人口に占める患者数の割合が特に大きい地域や、今後の潜在的患者数増加に留意が必要な地域から始め、順次、不足する自治体にお届けできるよう、仕組みを立ち上げているところです。
医療施設については、通常の流通では確保が困難な場合があることから、政府からマスクメーカーへの増産要請に加えて、2月25日、厚生労働省の指示の下、メーカーと卸業者が協力して、医療機関の必要度に応じて、一定量の医療用マスクを優先的に供給する仕組みを作りました。
第一弾の要請として、2月28日にサージカルマスク約41万枚を14自治体、サージカルマスク約18.8万枚を68感染症指定医療機関に対して、まずは優先供給するよう、卸及びメーカー各団体に要請しました。
マスクの在庫が不足している一般の医療機関についても、都道府県の備蓄を振り向けることや、備蓄の増強の対応を厚生労働省から都道府県の衛生主管部局に依頼しています。3月6日、改めて全都道府県に対して、一般の医療機関の在庫把握と備蓄放出の対応を依頼しました。
優先度合いは勘案しつつも、日本医師会や日本歯科医師会のルートも活用し、最終的に全ての医療機関に十分なマスクが届くことが必要です。今後、優先供給の仕組みは、全ての医療機関を対象とする予定です。
また、高齢者が多く利用する施設、あるいはバスやタクシーなど公共交通機関などにおけるニーズにも応え、優先せざるを得ない側面もあることから、店頭に並ぶまでには、なお一定程度の時間を要することにご理解ください。
また、転売目的での購入はやめてください。あわせて、不要不急の買いだめを控えていただくよう、御理解・御協力をお願いします。
※ マスクの生産・輸入・販売の状況、一般家庭用マスクの自治体への配布状況は、
経済産業省ホームページ(https://www.meti.go.jp/covid-19/mask.html)
にて、逐次発信していますので、そちらもご覧ください。
問22 マスクが手に入らないときは、代わりにどのような方法があるでしょうか?
自分の手を用いるのではなく、ハンカチやタオルなど、口を塞ぐことができるものを代用することでも飛沫(くしゃみなどの飛び散り)を防ぐ効果があります。
問23 トイレットペーパーやティッシュペーパーが不足していると聞きますが、本当ですか?
トイレットペーパーやティッシュペーパーが不足しているという情報が、SNS等で広がっていますが、下の表のとおり、不足していません。100%近くが国内生産であり、十分な在庫があります。一部店舗での品切れも、順次解消していく見通しです。
その国内生産に当たっての原材料の4割は輸入パルプ材ですが、これらは北米・南米からの輸入であり、中国などのアジアには依存していません。
日本家庭紙工業会や経済産業省からも、製造・流通も正常に行われていることに加え、工場の在庫だけでも約3週間分が確保されているという説明が、2月28日に行われています。
したがって、通常どおりの生産・供給が行われており、今後とも不足する懸念はありません。消費者の皆様には、安心して落ち着いた行動をお願いするとともに、買占めや転売などの行為によって、必要な方にトイレットペーパーなどが届かないといったことがないように、御理解と御協力をお願いいたします。
(参考)
【日本家庭紙工業会リリース】
「トイレットペーパー、ティシューペーパーの供給力、在庫は十分にあります」
https://www.jpa.gr.jp/file/release/20200228055745-1.pdf
問24 中国からの輸入が多い割り箸や食料品などが不足する可能性があると聞きましたが、本当ですか?
「中国からの割りばしや業務用の食料品などの輸入品が不足する可能性があるのではないか」といった一部報道がなされております。 割り箸は中国からの輸入比率が高い製品ですが、国内流通事業者に確認したところ、割り箸の市中在庫は十分あり、現時点において品薄状態といった状況ではなく、通常通りの流通が行われております。
また、国内木材やプラスチックを用いた代替も可能です。 食料品については、一部の業務用野菜で中国からの輸入が一時減りましたが、現在は回復し、国産野菜も含め、国内の流通量は十分確保されています。 いつもどおりの購買行動をしていただければ問題ありませんので、消費者の皆様には、安心して落ち着いた行動をお願いいたします。
潜伏期間に関するもの
問25 潜伏期間はどれくらいありますか?
WHOの知見によれば、現時点で潜伏期間は1-12.5日(多くは5-6日)とされており、また、これまでのコロナウイルスの情報などから、未感染者については14日間にわたり健康状態を観察することが推奨されています。
https://www.who.int/news-room/q-a-detail/q-a-coronaviruses
問26 チャーター便で武漢から帰国した方で自宅に帰られた方や、ダイヤモンド・プリンセス号の乗客で下船された方について、どのような考え方に基づいて、自宅等に戻れることになったのでしょうか?
WHOの知見によれば、現時点で潜伏期間は1-12.5日(多くは5-6日)とされており、また、これまでのコロナウイルスの情報などから、未感染者については14日間にわたり健康状態を観察することが推奨されています。加えて、チャーター便の帰国者については、帰国直後に実施したPCR検査の結果が陰性であった829名のうち、その後PCR検査が陽性に転じた方は5名でした。
クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の乗客については、2月5日以降、個室管理で感染拡大防止策を講じ、これらのWHOの知見やチャーター便の帰国者への検査から得られた知見、これら双方の知見をもとに、検疫法(昭和二十六年法律第二百一号)を適用し、14日間の健康観察期間が終了した2月19日までの間にPCR検査の結果が陰性の方について、改めて健康状態を確認した上で、問題がない方は順次、下船していただくこととしました。
また、2月19日から下船を開始した方々については、念のため、下船後定期的に健康確認を実施し、2週間の不要不急の外出を控えることなどをお願いして、フォローアップを行っておりますが、これまでのところ、総勢983名の方について、下船後に発症し陽転化した方が計6名(栃木県1名、徳島県1名、千葉県2名、静岡県1名、宮城県1名、3月2日現在)確認されており、現在下船された方の健康確認を毎日実施し、都道府県とも連携して、健康フォローアップを、より緊密に実施しています。
問27 クルーズ船を下船した後、陽性と判明した事例(国内、米国、豪州等)があるのはなぜでしょうか?
クルーズ船を下船した後、陽性と判明した要因はいくつか考えられますが、例えば、ある方が新型コロナウイルスに感染したとしても、感染初期は、ウイルスが体内で十分に増えていないため、検査の検出限界を下回っているために「陰性」と判定され、その後ウイルスが増えてきた時点で再検査をした結果、「陽性」と判定される場合などが考えられます。
症状がある場合の相談や新型コロナウイルス感染症に対する医療について
問28 熱や咳があります。どうしたらよいでしょうか?
発熱などのかぜ症状がある場合は、仕事や学校を休んでいただき、外出やイベントなどへの参加は控えてください。休んでいただくことはご本人のためにもなりますし、感染拡大の防止にもつながる大切な行動です。そのためには、企業、社会全体における理解が必要です。厚生労働省と関係省庁は、従業員の方々が休みやすい環境整備が大切と考え、労使団体や企業にその整備にご協力いただくようお願いしています。
咳などの症状がある方は、咳やくしゃみを手でおさえると、その手で触ったドアノブなど周囲のものにウイルスが付着し、ドアノブなどを介して他者に病気をうつす可能性がありますので、咳エチケットを行ってください。
発熱などのかぜ症状について、現時点では新型コロナウイルス感染症以外の病気による場合が圧倒的に多い状況です。風邪やインフルエンザ等の心配があるときには、これまでと同様に、かかりつけ医等にご相談ください。
新型コロナウイルスへの感染のご心配に限っては、最寄りの保健所などに設置される「帰国者・接触者相談センター」にお問い合わせください(問25参照)。特に、先日「相談・受診の目安」として公表しました以下の条件に当てはまる方は、同センターにご相談ください。
・ 風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く場合(解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます)
・ 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合 高齢者をはじめ、基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患など))がある方や透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている方
・ 風邪の症状や37.5度以上の発熱が2日程度続く場合 ・ 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合
問29 発熱の継続はどのように確認すればいいですか?
発熱は、感染症や腫瘍、炎症などにより起こります。一般に、37.5度以上の場合は、発熱とみなします。発熱が認められる場合は、毎日体温を測定し、体温と時間を記録してください。
問30 「帰国者・接触者相談センター」は何をするところですか?
「帰国者・接触者相談センター」では、皆さまから電話での相談を受けて感染が疑われると判断した場合には、帰国者・接触者外来へ確実に受診していただけるよう調整します。その場合には、同センターより勧められた医療機関を受診してください。複数の医療機関を受診することは控えてください。
同センターで、感染の疑いがないと判断された場合でも、これまで同様かかりつけ医を受診していただけます。その場合、肺炎症状を呈するなど、診察した医師が必要と認める場合には、再度同センターと相談の上、受診を勧められた医療機関でコロナウイルスのPCR検査を受けていただきます。
同センターはすべての都道府県に設置され、24時間対応していますので、詳しくは、下記のホームページを覧ください。
帰国者・接触者相談センターページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html
問31 PCR検査の検査体制は増えていますか。「検査がしたくても、保健所で断られ、やってもらえない」との指摘があります。保険適用が始まるとどのように変わるのでしょうか?
検査体制能力は、国立感染症研究所・検疫所に加え、地方衛生研究所、民間検査会社や大学などの協力を得ながら、1日6000件程度となっており、3月末には7000件を超える検査能力が確保される見込みです。
3月6日からPCR検査に医療保険を適用します。適用により、帰国者・接触者相談センターに相談(24時間対応)し、センターから紹介された帰国者・接触者外来で検査が必要とされたときは、保健所を経由することなく、民間の検査機関に直接、検査依頼を行うことが可能となります。民間検査機関の検査能力も大幅に増強され、より多数の検査を実施することが可能となります。
加えて、かかりつけ医や一般のクリニックからPCR検査が必要と判断された場合にも、保険適用で検査を受けることができます。この場合、帰国者・接触者外来に連絡し、検査の場所・日時の調整を行うこととなります。
地域の検査能力に限界があるために断られるということがないよう、試薬の広域的な融通を図り、必要な検査が各地域で確実に実施できるよう、国がこれまでにも増して緊密に仲介します。
同時に、現在、検査時間を大幅に短縮できる新しい簡易検査機器の開発を進めています。3月中の医療現場での利用開始を目指しています。
こうした取組を総動員することで、かかりつけ医など、身近にいる医師が必要と考える場合には、全ての患者の皆さんがPCR検査を受けることができる、十分な体制とします。
問32 新型コロナウイルスへの感染が心配される場合、直に医療機関を受診しないように、複数の医療機関を受診することを控えるように、とされているのはなぜでしょうか。?
まず、風邪の症状や発熱、だるさ、息苦しさなどの症状あっても、現時点ではインフルエンザ等の新型コロナウイルス感染症以外の病気の方が圧倒的に多い状況です。風邪やインフルエンザ等の心配がある場合に、これまでと同様、かかりつけ医等にご相談ください。
一方で、「帰国者・接触者相談センター」でご案内する「帰国者・接触者外来」には、新型コロナウイルス感染症が疑われる方が受診されますので、感染への不安から、適切な相談をせずに、これらの外来を設置している医療機関を受診することは、皆さんがコロナウイルス感染症でなかった場合に、かえって感染するリスクを招くことになります。
また、新型コロナウイルスへの感染の心配に限っては、まず同センターにご相談下さい。ここで紹介する「帰国者・接触者外来」を設置している医療機関は公開していません。これは、2009年の新型インフルエンザ流行の際に、一部の府県で特定の医療機関の外来に受診者が殺到して、急を要する方に対する対応に時間を要した等の経験があるからです。急を要する方(例えば、集中治療を有する重症者)を優先的に受け入れられるようにするための必要な対応ですので、ご理解をお願い致します。
問33 一度新型コロナウイルスの感染が確認された方が退院し、後に再度PCR検査を行ったところ、陽性反応が出た事例が大阪府で報告されましたが、これはなぜですか?
一般的には、感染症は一度軽快したら、短期間に再感染することは考えにくいとされています。一方で、PCR検査は陰性となったものの、完治していないことがあり、一旦軽快していた感染が再燃することもあります。
今般、一度新型コロナウイルスの感染が確認された方が退院し、後に再度PCR検査を行ったところ、陽性反応が出た事例があるため、今後、当該事例について、より詳細の情報収集を行い、国立感染症研究所ほか専門家と分析をして必要な対応をとっていく必要があると考えています。
問34 新型コロナウイルスは重症化しやすいのですか?
新型コロナウイルスに感染した人は、軽症であったり、治癒する方も多いです。国内の症例では、発熱や呼吸器症状が1週間前後持続することが多く、強いだるさを訴える方が多いようです。
コロナウイルスによる肺炎が重篤化した場合は、人工呼吸器など集中治療を要し、季節性インフルエンザよりも入院期間が長くなる事例が報告されています。高齢者や基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患など)を有する方では、重症化するリスクが高いと考えられています。
国内での発生事例と武漢からのチャーター便帰国者事例を合わせると、PCR検査陽性の方で症状のあった553人のうち、重症(人工呼吸器等を必要とした又は集中治療室に入院した)である方は、約5%でした(3月12日現在)。
なお、中国疾病対策センター(中国CDC)によると、2月11日までに中国でコロナウイルス感染症と診断された約44000人のデータによると、息苦しさ(呼吸困難)などを認めない軽症例が80%以上と多くを占めており、呼吸困難が生じる重症や呼吸不全に至る重篤例は20%未満に過ぎないと報告されています。
http://weekly.chinacdc.cn/en/article/id/e53946e2-c6c4-41e9-9a9b-fea8db1a8f51?from=timeline&isappinstalled=0
(参考)国立国際医療研究センターからの症例報告
http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/2019ncov_casereport_200205.pdf
問35 この冬インフルエンザの流行はどのようになっていますか?
新型コロナウイルス同様に飛沫、接触感染するインフルエンザの流行は例年より低いレベルにあります(昨年2月第3週までの推計受診者数が約1,108万人であったのに対して、本年は2月第4週までに約695万人と昨年に比べ約4割の減少を示しています)。いずれにしても、感染予防(手洗い、咳エチケット、人込みの多い場所を避ける等)、普段からの健康づくりは、昨年までと変わりなく重要です。
※インフルエンザの流行状況について、詳しくは以下もご覧ください。 インフルエンザに関する報道発表資料 2019/2020シーズン(厚生労働省ホームページ)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou01/houdou_00004.html
インフルエンザ流行状況レベルマップ(国立感染症研究所ホームページ)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-map.html
問36 妊娠中に新型コロナウイルスに感染した場合、どのような症状や胎児への影響がありますか?
一般的に、妊娠中に肺炎を起こした場合、妊娠していない時に比べて重症化する可能性があります。そのため、
・風邪の症状や37.5度以上の発熱が2日以上続く場合
・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合
には、最寄りの保健所などに設置される「帰国者・接触者相談センター」にお問い合わせください。
また、胎児への影響については不明ですが、現時点で胎児障害の報告はありません。詳しくは以下のページを参照下さい。
日本産婦人科感染症学会:インフォメーション一覧
http://jsidog.kenkyuukai.jp/information/index.asp?
帰国者・接触者相談センターページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html
小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の臨時休業等に関すること
問37 2月28日に、安倍総理大臣と萩生田文部科学大臣は、全国全ての小・中学校等に対し、3月2日から春休みに入るまでの間、臨時休校を行うよう要請しましたが、なぜ、今このような要請をしたのですか?
現在、新型コロナウイルス感染症は、国内の複数地域で、感染経路が明らかではない患者が散発的に発生しています。専門家の知見を踏まえて、2月25日にまとめた「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」で示したとおり、感染の流行を早期に収束させるためには、集団による感染とその伝播の防止が極めて重要です。そして、この1、2週間が極めて重要な時期です。
コロナウイルス感染症は、飛沫感染や接触感染でうつるとされており、学校のように、日常的に、長時間、集団で生活する場所では、感染リスクが高まると考えられます。また、高齢者の重症化のリスクが指摘される一方で、子どもの感染事例も発生しています。
すでに、北海道や市川市、大阪市、堺市などでは、自治体の判断で学校休校が行われています。子どもたちへの感染の防止は、これらの限られた地域だけではなく、全国でも感染のリスクを減らす必要があります。
このため、子どもたちの健康、安全を何よりも第一に考え、このたび、全国全ての小学校、中学校等について春休みに入るまで臨時休校を行うよう要請したものです。
問38 臨時休校によって、子供たちの学びに遅れが生じたり、授業時数が足りずに進級や卒業ができなくなってしまう心配があるが、これを防ぐため、どのような支援が行われるのでしょうか?
臨時休校によって、学校において授業を受けられないことで、学習に著しい遅れが生じることのないよう、子供達を支援することが重要です。
このため、政府としては、学校や教育委員会に対して、臨時休校の期間中、子供達の学びをサポートする方法として、例えば、学校が用意したプリントや教材等を活用した家庭学習や、自宅で自習している子供との電話による学習相談など様々な取組の工夫を通じて、子供達に対するきめ細やかな学習支援を行うことをお願いしています。
また、政府からは、子供たちの各学年の課程修了又は卒業の認定に当たっては弾力的に対処し、子供たちの進級や進学等に不利益が生じないよう配慮することを、学校や教育委員会に対してお願いしています。
問39 保育園・幼稚園でも一斉臨時休園が行われるのですか?
保育園・幼稚園は通常どおり開園していただきます。
ただし、園児や職員等が新型コロナウイルス感染症に罹患した場合や、その地域で感染が拡大していると自治体等が判断した場合には、臨時休園を行うことがあります。その場合にも、訪問型一時預かりや保育士による訪問保育等の代替措置を講ずるようお願いしています。
なお、通常の季節性インフルエンザでも、これまでと同様、園児や職員等が多く罹患した場合には園等の判断により臨時休園となることがあります。
問40 中国から一時帰国した児童生徒等に対して、帰国後の学校への受け入れ支援や、いじめ防止等に向けて、どのような取組が行われていますか?
中国から一時帰国した児童生徒等に、学習機会の確保をはじめとした教育支援を行うことは、重要な課題と考えています。このため、帰国後居住した地域にある学校への入学希望や、受け入れ後の手続き等で質問やお困りの場合には、まずは、以下の窓口にお問い合せ下さい。
学校の種類 | 問い合わせ窓口 |
公立の学校 (幼稚園・小中学校・高校・特別支援学校 等) |
現在居住している 都道府県/市区町村の教育委員会 (就学事務担当) |
国立、私立の学校 | 当該学校の事務室 |
さらに、中国等からの急な帰国による一時受け入れや転校等で、様々な問題が生じた場合には、児童生徒等や保護者はもとより、受け入れ側の学校教職員の相談にも対応できるよう、「海外子女教育財団」において教育相談員を設置し、より専門的な知見に基づいたサポートを行っていますので、ご活用下さい。
(公益財団法人 海外子女教育振興財団 問い合せ先)
受付時間帯 : 月~金 10:00~17:00
専用ダイヤル: (海外から)+81-3-4330-1351
(国内から)03-4330-1351
学校においては、新型コロナウイルス感染症を理由とした、児童生徒等に対する「いじめ」や「偏見」は許されるものではありません。
このため、文部科学省としては、学校や教育委員会に対し、いじめ防止対策推進法や「いじめの防止等のための基本的な方針」等に基づき、児童生徒等や保護者に寄り添って適切に対応するよう周知徹底を行っていますが、2月7日に、萩生田文部科学大臣からメッセージを公表し、
➀ 正しい知識に基づいて冷静に行動すること
➁ このため正確な情報を収集・把握すること
➂ いじめや偏見は決して許されることではなく適切な対応をとっていただくこと をお願いするため、文部科学省ホームページの特設サイトに掲載するとともに、SNS等で発信しています。
学校における日々の指導や注意を促すための情報共有等に幅広くご活用下さい。
(参考)文部科学省新型コロナウイルス特設ホームページ
https://www.mext.go.jp/a_menu/coronavirus/index.html
問41 3月9日の「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」は何を協議したのですか。2月25日に専門家会議の議論を踏まえ、政府が要請した対応の効果は現れていますか?
3月9日に、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は、全国の患者クラスター(集団)の発生状況等を分析した結果について検討し、見解を公表しました。
これによると、感染者の数は増加傾向ですが、国内の感染発生事例(2月26日時点)をもとに一人の感染者が生み出す二次感染者数を分析したところ国内で感染が確認された方のうち重症・軽症に関わらず約8割の方は他の人に感染させていないこと、患者クラスター(集団)の発生を比較的早期に発見できている事例も出てきていることなどから、3月9日時点では「日本の状況は、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度、持ちこたえているのではないかと考えられる」とされています。
また、北海道の状況については、緊急事態宣言から少なくとも約2週間後でなければ対策の効果を推定することが困難であり、その後、科学的指標を用いて効果を判断し、「3月19日頃を目処に公表する予定」とされています。
この北海道の対策の分析を踏まえ、他の地域の状況の確認などをした上で、全国で行われている対策を含め、専門家会議の考えが示される予定です。
(参考)新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の見解」(2020年3月9日)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00093.html