「新型コロナウイルスに関するQ&A(医療機関・検査機関の方向け)」を更新しました

参照元URL : https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=G-UBX6roBSTHy_OJY

新型コロナウイルスに関するQ&A(医療機関・検査機関の方向け)

令和2年4月22日時点版

問1 診断方法はなんですか?
問2 臨床経過はどのようなものですか?
問3 自治体で行政検査を実施する場合、検査方法などの相談窓口はありますか?
問4 PCR実施ができる場所や費用、結果が出るまでの期間を教えてください。
問5 検査が陽性となった場合の行政の対応はなんですか?
問6 鑑別疾患はなんですか?
問7 体調を崩した方が医療機関を受診した際に、現場の医師や看護師などはどのようなことに注意して診察を行うべきでしょうか?
問8 感染の疑いがある患者を診察する際、医療者はどのような準備や装備が必要ですか?
問9 N95マスクは再利用できますか?
問10 感染の疑いがある患者の届け出は必要ですか?
問11 疑い患者が疑似症定点でない医療機関を受診した際の対応はなんですか?
問12 医療機関や検査機関で新型コロナウイルス感染症患者に診療を行った場合、濃厚接触者に該当しますか?
問13 医療機関や検査機関で新型コロナウイルス感染症患者に診療を行った後、就業を控えた方が良いですか?
問14 医療機関や検査機関で新型コロナウイルス感染症患者に診療を行った後、PCR検査を行ってもらえますか?
問15 医療機関や検査機関での診療により、感染してしまった場合はどうなりますか?
問16 最近発生している院内感染の事例にはどのようなものがありますか?
問17 院内感染防止のために特に気をつけることはありますか?
問18 新型コロナウイルスの簡易検査キットの開発・使用開始はいつごろになりますか?
問19 新型コロナウイルスのワクチンの開発・使用開始はいつごろになりますか?
問20 治療薬や治療法の開発の今後の見通しを教えてください。
問21 新型コロナウイルス感染症の方も含め、感染拡大、とりわけ院内感染の危険性を考慮すると、遠隔診療の体制を検討すべきではないですか?
問22 基礎疾患のある患者について、診療を行う上での留意点はありますか?
問23 妊婦、授乳婦、小児患者について、診療を行う上での留意点はありますか?
問24 新型コロナウイルスにより亡くなられた方及びその疑いがある方の遺体を搬送作業や火葬作業に従事する者に引き渡す際に、伝えるべき事項はありますか。
問25 イブプロフェンで新型コロナウイルス感染の症状が悪化するという話を聞きましたが、どのように考えればよいでしょうか。
問26 70%以下のエタノールを新型コロナウイルスの消毒に用いることは可能ですか。

問1 診断方法はなんですか?

診断方法は、核酸増幅法(PCR法など)があります。実際には、昨今の国内外の発生状況を踏まえ、これらの地域に限定されることなく、医師が新型コロナウイルス感染症を疑う場合に、各自治体と相談の上で検査することになります、その際は、疑似症として保健所に届け出後、地方衛生研究所または国立感染症研究所で検査することになります。
まずはお近くの保健所にお問い合わせください。

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問2 臨床経過はどのようなものですか?

本邦においては、国立国際医療研究センターからの症例報告を参考にして下さい。
PDF 当院における新型コロナウイルス(2019-nCoV)感染症患者3例の報告

なお、China CDCによると、2月11日までに中国でコロナウイルス感染症と診断された44000人のデータによると、息苦しい(呼吸困難)などの症状や血中の酸素濃度の低下などを認めない軽症例が80%以上と多くを占めており、呼吸困難が生じる重症や呼吸不全に至る重篤例は20%未満に過ぎないと報告されています。
http://weekly.chinacdc.cn/en/article/id/e53946e2-c6c4-41e9-9a9b-fea8db1a8f51?from=timeline&isappinstalled=0

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問3 自治体で行政検査を実施する場合、検査方法などの相談窓口はありますか?

新型コロナウイルス感染を疑う患者の検査方法の技術的な相談は、国立感染症研究所のHP「新型コロナウイルス(2019-nCoV)」に掲載の関連するガイダンスをご参照いただき、国立感染症研究所ウイルス3部にお問い合わせください。また、疫学調査に関する内容は感染症疫学センターにお問い合わせください。
※国立感染症研究所のHP「新型コロナウイルス(2019-nCoV)」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov.html

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問4 PCR実施ができる場所や費用、結果が出るまでの期間を教えてください。

渡航歴や患者との接触歴などから、都道府県が必要と判断した場合に検査が行われます。このような場合は、検査自体の費用は不要です。結果が判明するまでの期間は状況によりますが、1日から数日かかります。
※陰性の結果の場合、8万円の費用がかかるといった誤った情報が、SNS(ソーシャル・ネット・ワーキングサービス)上などで流れているのでご注意ください。

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問5 検査が陽性となった場合の行政の対応はなんですか。

保健所で、都道府県や国とも連携しながら、必要に応じて積極的疫学調査を実施します。詳しくは、以下に掲載している情報をご参照ください。
サイト内リンク 厚生労働省HP:「新型コロナウイルス感染症について」の「1 自治体・医療機関向けの情報」
国立感染症研究所のHP「新型コロナウイルス(2019-nCoV)」に掲載の関連するガイダンス

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問6 鑑別疾患はなんですか?

肺炎を認める際には、市中肺炎の他、インフルエンザウイルスによる肺炎が鑑別に挙げられます。そのほか、渡航歴などにより、MERSなども追加して鑑別に挙げられます。

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問7 体調を崩した方が医療機関を受診した際に、現場の医師や看護師などはどのようなことに注意して診察を行うべきでしょうか?

新型コロナウイルス感染症の疑いのある患者が受診した際には、この患者が新型コロナウイルス感染症の疑似症に当たらないか注意して診察することが重要です。都道府県・関係団体などを通じ周知している疑似症の基準に沿った診察をお願いします。

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問8 感染の疑いがある患者を診察する際、医療者はどのような準備や装備が必要ですか?

手洗いなどの衛生対策を心がけてください。手などの皮膚の消毒を行う場合には、消毒用アルコール(70%)を、物の表面の消毒には次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)が有効であることが分かっています。また、医療器具の消毒にはグルタラール、フタラール、過酢酸も有効です。この場合は、使用時の留意事項を遵守してください。検体を扱う際にも、患者の取り扱い時と同様の感染対策をお願いします。
詳しくは国立感染症研究所のHP「新型コロナウイルス(2019-nCoV)」に掲載の関連するガイダンスをご参照ください。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov.html

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問9 N95マスクは再利用できますか?

滅菌器を用いる方法と、使用後5日間通気性のよいバッグに保管する方法があります。ただし、目に見えて損傷があったり、汚染がある場合には廃棄する必要があること、滅菌器を用いて再利用できる回数は、滅菌方法により異なることにご留意ください。
(参照:PDF N95マスクの例外的取扱いについて

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問10 感染の疑いがある患者の届け出は必要ですか?

中華人民共和国湖北省または浙江省、大韓民国大邱広域市または慶尚北道清道郡からの帰国者など、集中治療その他これに準ずるものが必要な場合や臨床症状から肺炎と診断され、かつ、直ちに特定の感染症と診断ができない場合は、直ちに疑似症として届け出る必要があります。

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問11 疑い患者が疑似症定点でない施設を受診した際の対応は何ですか。

保健所に連絡のうえ、検査の実施などについて相談してください。

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問12 医療機関や検査機関で新型コロナウイルス感染症患者に診療を行った場合、濃厚接触者に該当しますか?

医療機関や検査機関で診療を行う際に、適切に感染防護具を着用している場合は、濃厚接触者に該当しません。なお、感染防護具が破れていたなどの「適切ではない」と考えられる行動を行った場合は、個別に判断を行います。医療機関や検査機関を通じて保健所へご相談ください。

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問13 医療機関や検査機関で新型コロナウイルス感染症患者に診療を行った後、就業を控えた方が良いですか?

適切に感染防護具を着用して診療した場合は濃厚接触者に該当しないので、就業を控える必要はありません。

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問14 医療機関や検査機関で新型コロナウイルス感染症患者に診療を行った後、PCR検査を行ってもらえますか?

適切に感染防護具を着用して診療した場合には、感染する可能性が低いと考えられるため、一律のPCR検査は行いません。原則として無症状の方へPCR検査は実施していませんが、諸事情により実施を希望される方は、個別に保健所に相談してください。 診療後に発熱や呼吸器症状などが出現した場合は、管轄の保健所に相談してください。

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問15 医療機関や検査機関での診療により、感染してしまった場合はどうなりますか?

新型コロナウイルス感染症患者を診療後に発熱などがあり、PCR検査で陽性だった場合、感染症法の規定に基づいて入院費などが公費で支払われます。

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問16 最近発生している院内感染の事例にはどのようなものがありますか?

最近発生している院内感染の事例にはどのようなものがありますか? 院内感染クラスターの発端者を発症日に基づいて推定すると患者が70%、医療関係者が30%でした。このうち、医療関係者が新型コロナウイルス感染症に感染する類型としては、「1.新型コロナウイルス感染症と診断又は疑われている患者を診察して感染」、「2.新型コロナウイルス感染症と診断又は疑われていない患者から感染」、「3.市中や医療従事者間での感染」、に分類されます。医療関係者は感染者に曝露する機会が多いだけでなく、自身が感染すると院内感染の原因となる可能性があり特に注意が必要です。

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問17 院内感染防止のために特に気をつけることはありますか?

医療関係者が新型コロナウイルス感染症に感染する類型に応じた対策を講じる必要があります。

「1.新型コロナウイルス感染症と診断又は疑われている患者を診察して感染」することを防ぐため、医療機関における新型コロナウイルス感染症の疑いがある人や新型コロナウイルス感染症患者の診察時の感染予防策を徹底すること。

「2.新型コロナウイルス感染症と診断又は疑われていない患者から感染」することを防ぐため、原則として以下の対応をとること。

  • 外来患者の待合室では、発熱や呼吸器症状を訴える患者とその他の患者、または発熱や呼吸器症状を訴える患者同士が、一定の距離を保てるように配慮すること。呼吸器症状を呈する患者にはサージカルマスクを着用させること。
  • 標準予防策を遵守すること。呼吸器症状のある患者の診察時にはサージカルマスクを着用し、手指衛生を徹底すること。サージカルマスクや手袋などを外す際には、それらにより環境を汚染しないよう留意しながら外し、所定の場所に破棄するとともに、手指衛生の前に目や顔を触らないように注意すること。
  • 風邪の症状や発熱、強いだるさ(倦怠感)、息苦しさ(呼吸困難)がある患者は迅速に隔離し、状況に応じてPCR検査の実施を考慮すること。

「3.市中や医療従事者間での感染」することを防ぐため、以下に示すことに注意しつつ、高リスクな環境(3つの密)を徹底的に避けること。

  • 院内では院内感染対策を徹底し、事務室や医療者控室では、密集を避けて換気をすること、共用物を減らすこと。医療機器等実用機器はこまめに消毒すること。
  • 集団で食事をする際にはリスクがあることを認識すること。
  • 健康管理に注意し、発熱や呼吸器症状を呈した場合には診療行為を行わずに休職するようにするとともに、症状が続く場合には職場や保健所に連絡すること。

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問18 新型コロナウイルスの簡易検査キットの開発・使用開始はいつごろになりますか?

一般に、迅速検査キットを開発し、使用可能となるまで、さまざまな工程がありますが、できるだけ早く開発できるよう支援に努めています。

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問19 新型コロナウイルスのワクチンの開発・使用開発はいつごろになりますか?

ワクチンの開発は、ワクチンの有効性・安全性の確認や、一定の品質を担保しつつ、大量生産が可能かどうかの確認などを行う必要があります。一般に、ワクチンを開発し、使用可能となるまで、さまざまな工程がありますが、できるだけ早く開発できるよう支援に努めています。

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問20 治療薬や治療法の開発の今後の見通しを教えてください。

2月13日にとりまとめられた「新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策」に基づき、厚生労働省では治療薬や治療法も含めた治療体制の充実に取り組んでいきます。

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問21 新型コロナウイルス感染症の方も含め、感染拡大、とりわけ院内感染の危険性を考慮すると、遠隔診療の体制を検討すべきではないですか?

新型コロナウイルスの感染拡大を防止する観点から、慢性疾患等を有する定期受診患者等が継続的な医療・投薬を必要とする場合(※)に、医師の判断により、電話や情報通信機器を用いた診療によりファクシミリ等による処方箋情報の送付等について対応できることを周知しました(2月28日)。

※疾患によらず、定期的に医療機関を受診している方について、定期的にかかっている疾患に対する診療(例:高血圧で普段かかっている方が、高血圧の診療ため受診)が対象です。初診の方や、定期的にかかっている疾患に対するものではない場合(例:高血圧で普段かかっているが、発熱で受診した)は対象ではありません。
詳しくは下記事務連絡をご覧ください。
PDF 新型コロナウイルス感染症患者の増加に際しての電話や情報通信機器を用いた診療や処方箋の取扱いについて

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問22 基礎疾患のある患者について、診療を行う上での留意点はありますか?

糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD等)の基礎疾患がある方、透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方では、新型コロナウイルス感染症が重症化しやすいとされています。関連学会から留意点が示されていますので、それらを参照してください。

関係学会からの留意点
○心臓病患者に関する留意点
・日本循環器学会
心臓病患者の新型コロナウイルス感染症に関するQ&A
http://www.j-circ.or.jp/

○気管支喘息患者に関する留意点
・日本アレルギー学会
新型コロナウイルス感染における気管支喘息患者への対応 Q&A(医療従事者向け)
https://www.jsaweb.jp/modules/important_list/index.php?content_id=67

○糖尿病患者に関する留意点
・日本糖尿病学会
新型コロナウイルス(COVID-19)への対応について(Q&A)
http://www.jds.or.jp/

○透析患者に関する留意点
・日本腎臓学会
透析患者診療における新型コロナウイルス感染症について
https://www.jsn.or.jp/
・日本透析医学会
新型コロナウィルス感染症に対応した医療体制について
https://www.jsdt.or.jp/
・日本透析医会
新型コロナウィルス感染症に対応した医療体制について
http://www.touseki-ikai.or.jp/

○リウマチ、膠原病患者に関する留意点
・日本リウマチ学会
新型コロナウイルス(COVID-19)への対応について
https://www.ryumachi-jp.com/

○がん患者に関する留意点
・日本癌治療学会
新型コロナウイルス感染症に対応した医療体制についてのQ&A
http://www.jsco.or.jp/jpn/
・日本臨床腫瘍学会
新型コロナウイルス感染におけるがん患者への対応 Q&A
https://www.jsmo.or.jp/

○脳卒中患者に関する留意点
・日本脳卒中協会
脳卒中患者さんのための情報
http://www.jsa-web.org/

○臓器移植患者に関する留意点
・日本移植学会HP:http://www.asas.or.jp/jst/

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問23 妊婦、授乳婦、小児患者について、診療を行う上での留意点はありますか。

関連学会から留意点が示されていますので、それらを参照してください。

関係学会からの留意点
○妊婦、授乳婦に関する留意点
・日本産科婦人科学会
妊婦・産褥婦の新型コロナウイルスの感染予防対策について
http://www.jsog.or.jp/modules/news_m/index.php?cat_id=7

○小児患者に関する留意点
・日本小児科学会
新型コロナウイルス感染症に関するQ&A
http://www.jpeds.or.jp/

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問24 新型コロナウイルスにより亡くなられた方及びその疑いがある方の遺体を搬送作業や火葬作業に従事する者に引き渡す際に、伝えるべき事項はありますか。

医療機関等は、遺体が新型コロナウイルス感染症の病原体に汚染され又は汚染された疑いのある場合、感染拡大防止の観点から、遺体の搬送作業及び火葬作業に従事する者にその旨の伝達を徹底して下さい。

なお、その際は、伝える相手を必要最低限とするなどプライバシー保護にも十分配慮して下さい。

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問25 イブプロフェンで新型コロナウイルス感染の症状が悪化するという話を聞きましたが、どのように考えればよいでしょうか。

新型コロナウイルスに感染した時にイブプロフェンの服用により新型コロナウイルス感染症が悪化することを示す科学的な根拠は得られていません。厚生労働省では、引き続き新しい情報を収集・分析し、今後も情報提供に努めます。

(参考)
1. 欧州医薬品庁(EMA)の主な見解(2020年3月18日)
現在のところ、イブプロフェンが新型コロナウイルス感染の症状を悪化させる科学的な根拠はなく、治療に際して、患者や保健専門家はアセトアミノフェン、イブプロフェンのような非ステロイド性抗炎症薬を含め、すべての可能な治療オプションを検討すべきである。 (https://www.ema.europa.eu/en/news/ema-gives-advice-use-non-steroidal-anti-inflammatories-covid-19

2. アメリカ食品医薬品局(FDA)の主な見解(2020年3月19日)
現在のところ、イブプロフェンが新型コロナウイルスの症状を悪化させる科学的な根拠はありません。イブプロフェンの服用が心配な場合や慢性疾患の治療に使用している場合は、保健専門家に相談してください。 (https://www.fda.gov/drugs/drug-safety-and-availability/fda-advises-patients-use-non-steroidal-anti-inflammatory-drugs-nsaids-covid-19?utm_campaign=Stakeholder%20Update%20-%20March%2020%2C%202020&utm_medium=email&utm_source=Eloqua

3. WHOの主な見解(2020年4月19日)
現時点において、NSAIDs(注:イブプロフェン等)を使用した結果として、新型コロナウイルス感染症の感染患者における重篤な有害事象の発生、救急医療等の利用、生存期間、又は生活の質(QOL)への影響が生じたという科学的な根拠は得られていません。
https://www.who.int/news-room/commentaries/detail/the-use-of-non-steroidal-anti-inflammatory-drugs-(nsaids)-in-patients-with-covid-19

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問26 70%以下のエタノールを新型コロナウイルスの消毒に用いることは可能ですか。

70%濃度のエタノール消毒液の使用を推奨しますが、現状の新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、エタノール消毒液に需要に対して供給が追いつかない事態が発生しております。新型コロナウイルスに対しては、60%台のエタノールによる消毒でも一定の有効性があると考えられる報告があり、70%以上のエタノールが入手困難な場合には、60%台のエタノールを使用した消毒も差し支えないと考えます。ただし、エタノールは一般的に開封後に濃度が低下しやすいことに留意してください。

(参考)米国疾病管理予防センター(CDC)の主な見解(3月14日)
CDCはアルコール手指消毒液の使用に関して、60%以上のエタノール、もしくは70%のイソプロパノールを、手指衛生の好ましい形態として推奨する(https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/hcp/hand-hygiene.html