2019年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確定値)を公表します

参照元URL : https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=3SOdOQsmR91vOEpPY

    

労働基準局 安全衛生部 労働衛生課
課長:井内 努
主任中央労働衛生専門官:搆 健一
中央労働衛生専門官:船井 雄一郎
(代表電話) 03 (5253) 1111(内線5491)
(直通電話) 03 (3502) 6755

報道関係者 各位

2019年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確定値)を公表します

~暑さ指数の実測と衣類の通気性に着目しましょう~

 厚生労働省では、2019年の「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確定値)を取りまとめましたので、公表します(別添1参照)。

2019年における職場での熱中症※1による死傷者(死亡・休業4日以上)は、前年より減少したものの829人と依然として多く、うち死亡者は25人となっています。死亡災害の発生は8月に集中し、死亡者を業種別に見ると、建設業10人、製造業と警備業がそれぞれ4人などとなっています。死亡災害には、防護服や着ぐるみなど、通気性の悪い衣服を着用していた事例も含まれています。

死傷者については、過去10年で初めて製造業での発生が建設業より多くなりました。炎天下での作業だけでなく、通風の悪い屋内作業においても注意が必要です。また、熱中症が原因で、高所から墜落する、車両の運転中に交通事故が起きるなど、第三者を巻き込みかねない事例もあります。

それぞれの事業場では、身体が感じる暑さをあらわすWBGT値※2を測定して作業環境を把握し、労働者の身体に大きな負担をかけないような作業計画、作業指示を行いましょう。

なお、今年は、新型コロナウイルス感染症を踏まえ、「新型コロナウイルスを想定した新しい生活様式」(令和2年5月4日)が示されたことから、職場においても、十分な感染症予防対策を行いながら、熱中症予防措置を講ずる必要があります。

顧客や同僚労働者への感染を防ぐために家庭用マスクを着用する機会が増えていますが、息苦しさを感じるときは、周囲の人との距離を十分にとれる場所など、マスクをはずせる環境で休憩をとりましょう。

*1 熱中症とは
高温多湿な環境下において、体内の水分と塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして、発症する障害の総称。めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐(おうと)・倦怠(けんたい)感・虚脱感、意識障害・痙攣(けいれん)・手足の運動障害、高体温などの症状が現れる。
*2 WBGT値とは
気温に加え、湿度、風速、輻射(放射)熱を考慮した暑熱環境によるストレスの評価を行う暑さの指数。

「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」実施中(5月1日から9月30日まで)

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