参照元URL : https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=g3rsyBgxKpzk5t8RY
【照会先】
労働基準局 安全衛生部 化学物質対策課
課 長 木口 昌子
課長補佐 中村 宇一
化学物質国際動向分析官 吉澤 保法
(内線5517)
(代表電話) 03(5253)1111
報道関係者各位
「労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案要綱」と「労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱」の諮問と答申
~ベンジルアルコールをラベル表示・安全データシート交付等の義務対象物質に追加します~
これらの諮問を受け、同審議会安全衛生分科会(分科会長:城内 博 日本大学理工学部特任教授)で審議が行われ、同審議会から、いずれも妥当であるとの答申がありました。
厚生労働省は、この答申を踏まえて、令和3年1月1日の施行に向け、速やかに政省令の改正作業を進めます。
【政令・省令案のポイント】(詳細は別添3)
<労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案要綱>
国内で譲渡・提供しようとする際に、容器等に化学物質の名称、人体に及ぼす作用、取扱い上の注意等を表示(ラベル表示)するとともに、成分及びその含有量、物理的及び化学的性質も含め危険性・有害性や取扱い上の注意に関するより詳しい情報が記載された文書(安全データシート:SDS*1)を交付等すること、製造・使用する際にはリスクアセスメント*2を実施することが義務となる物質を定める「労働安全衛生法施行令別表第9」に、「ベンジルアルコール」を追加します。
(参考)
・ 近年、ベンジルアルコールが主成分となっている剥離剤を使用する塗装塗替工事において急性中毒が相次いでおり、死亡災害も発生していることから、ラベル表示・安全データシート交付の義務対象物質に加えます。
<労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱>
労働安全衛生法施行令別表第9に追加するベンジルアルコールを含有する製剤その他の物に係る裾切値(ベンジルアルコールの含有量がその値未満の場合、表示義務等の対象としない)を1パーセントに設定します。
*1 安全データシート(SDS)とは、化学物質の安全な取扱いを確保するために、化学物質の危険有害性等に関する情報を取りまとめたものであり、成分及びその含有量、物理的及び化学的性質、人体に及ぼす作用、貯蔵及び取扱い上の注意などの情報も含まれています。労働安全衛生法に基づき、労働安全衛生法施行令別表第9に定められた物質を国内で譲渡・提供しようとする場合は、SDSを相手側に提供することが義務付けられています。
*2 リスクアセスメントとは、化学物質やその製剤の持つ危険性や有害性を特定し、それによる労働者への危険または健康障害を生じるおそれの程度を見積もり、リスクの低減対策を検討することをいいます。労働安全衛生法に基づき、労働安全衛生法施行令別表第9に定められた物質を製造・使用する場合は、リスクアセスメントを行うことが義務付けられています。