参照元URL : https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/12/01/01.html
2020年11月30日
福祉保健局
食中毒の発生について
家庭で調理し喫食したフグによる食中毒
探知
11月27日(金曜日)午後0時30分、品川区内の医療機関から「フグによる食中毒疑いの患者を診察した。」旨、品川区保健所に連絡があった。
調査結果
品川区保健所は、探知後ただちに食中毒の調査を開始した。
- 患者は、1名で大田区内在住である。
- 患者は、11月25日(水曜日)に自ら釣ったフグを自宅で調理し、同日18時30分頃にフグの身と白子(精巣)を喫食した。さらに、11月26日(木曜日)にも自ら釣った別のフグを自宅で調理して、同日18時30分頃にフグの白子(精巣)を喫食した。
- 患者は、11月27日(金曜日)午前0時00分から、歩行が困難になり、その後体が熱いと家族に訴えたが、改善が見られず同日午前3時00分に救急搬送され、同日午前4時00分頃に意識不明となり別の医療機関に搬送された。
- 患者が発症前2日間にフグを喫食したのは、11月25日(水曜日)及び11月26日(木曜日)に自宅で調理、喫食した食事に限られた。
- 患者の尿を検査したところ、フグ毒(テトロドトキシン)を検出した。
決定
大田区保健所は、本日、以下の理由により、本件を11月26日(木曜日)に自宅で調理、喫食したフグの白子を原因とする食中毒と断定した。
- 患者の尿を検査したところ、フグ毒(テトロドトキシン)を検出した。
- 患者の症状及び潜伏期間が同物質によるものと一致していた。
- 患者がフグ毒(テトロドトキシン)の潜伏期間内にフグを喫食したのは、11月26日(木曜日)に自宅で調理したフグの白子に限られた。
- 患者を診察した医師から食中毒の届出があった。
発症関係 | 発症日時 | 11月27日(金曜日)午前0時00分から |
---|---|---|
症状 | ろれつが回らない、四肢の麻痺、意識不明等 | |
発症場所 | 自宅 | |
患者数・入院者数 | 1名(男性、76歳、入院中) | |
診療医療機関数 | 2ヵ所 | |
原因食品 | 自宅で調理、喫食したフグの白子 | |
病因物質 | フグ毒(テトロドトキシン) | |
原因施設 | 家庭 |
備考
フグの喫食内容 | フグ(種類不明)の白子(精巣)をゆでてあぶり、ポン酢しょうゆをつけて喫食 |
---|---|
検査関係 | 検査実施機関:東京都健康安全研究センター 患者尿:1検体からフグ毒(テトロドトキシン)を検出 |
(参考)東京都における食中毒発生状況(ただし本事件は含まない)
発生件数 | 患者数 | 死亡者数 | |
---|---|---|---|
本年1月1日~11月29日まで | 99件 | 3293名 | 0名 |
(昨年同期) | (108件) | (778名) | (0名) |
本年11月中(29日まで) | 6件 | 83名 | 0名 |
(昨年同期) | (9件) | (52名) | (0名) |
(参考)東京都におけるフグによる過去の食中毒発生一覧
発生年 | 発生件数 | 患者数 | 死亡者数 | 喫食したフグの種類 | 原因施設 |
---|---|---|---|---|---|
平成7年(1995年) | 3件 | 1名 | 1名 | ヒガンフグ | 家庭 |
1名 | 0名 | 不明 | 家庭 | ||
1名 | 0名 | 不明 | 家庭 | ||
平成8年(1996年) | 2件 | 2名 | 0名 | ヒガンフグ | 家庭 |
2名 | 0名 | マフグ | 家庭 | ||
平成12年(2000年) | 2件 | 2名 | 0名 | 不明 | その他 |
1名 | 0名 | 不明 | 家庭 | ||
平成13年(2001年) | 2件 | 1名 | 0名 | マフグ | 不明 |
1名 | 1名 | コモンフグ | 家庭 | ||
平成15年(2003年) | 1件 | 1名 | 0名 | トラフグ | 家庭 |
平成19年(2007年) | 1件 | 1名 | 0名 | ショウサイフグ | 飲食店 |
平成20年(2008年) | 1件 | 1名 | 0名 | ヒガンフグ | その他 |
平成23年(2011年) | 1件 | 1名 | 0名 | 不明 | 飲食店 |
※別添 参考資料「フグ毒(テトロドトキシン)」(PDF:733KB)
問い合わせ先 福祉保健局健康安全部食品監視課 電話 03-5320-4405 |