参照元URL : https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=c4uyLHtgCJoStPzhY
【照会先】
労働基準局安全衛生部化学物質対策課
課長 木口 昌子
化学物質評価室長 内田 真司
課長補佐 中村 宇一
室長補佐 植松 宗久
(代表電話)03(5253)1111(内線5516、5509)
(直通電話)03(3502)6756
報道関係者 各位
日本バイオアッセイ研究センターにおける試験方法に関する手順書からの逸脱行為について
化学物質等の発がん性等を調査するための動物試験を実施している(独)労働者健康安全機構(以下「機構」という。)の日本バイオアッセイ研究センターにおいて、今般、試験方法に関する手順書から逸脱する行為が行われていた事実が確認されましたので、公表します。
1 これまでに確認された事実
日本バイオアッセイ研究センター(注1)で行われている動物試験のうち、現在実施している2-クロロベンゾイルクロリドという化学物質に対する直接投与試験(注2)を担当する職員1名が、試験方法に関する手順書から逸脱して、一部に弱った動物が発生した場合に、その動物に規定量の化学物質を投与しなかったにもかかわらず、投与したように記録していたことが、機構の調査により確認されました。
当該職員は、他の試験についても同様の行為を行ったと証言しています。また、元職員1名も、同様の行為を行ったと証言しています。ただし、いずれもこうした行為を行った期間、試験、内容を全て特定するには至っていません。
(注1)日本バイオアッセイ研究センターは、化学物質の有害性を調査するため、昭和57年に労働省(当時)が設置した国有の試験機関です。平成27年度まで厚生労働省が中央労働災害防止協会に業務運営を委託し、平成28年度からは機構の事業として、国が指定する化学物質の発がん性試験(ラット・マウスを用いた動物試験)を実施しています。
日本バイオアッセイ研究センターが実施した発がん性試験の結果は、厚生労働省の化学物質に対する規制の検討に当たって、参考データとして活用しています。
なお、厚生労働省が指定した化学物質について同センターが実施した試験のうち、今般の手順書から逸脱する行為を行った職員が関わっていた直接投与試験は20物質(別添資料1参照)で、試験結果は次のとおりです。
・発がん性について陰性の結果が得られた物質 13物質
・発がん性について陽性の結果が得られ、現在リスク評価を行っている物質 2物質
・試験結果の評価を未実施の物質 3物質
・試験中の物質 2物質
現時点で試験結果を踏まえて規制に追加したものはありません(リスク評価・規制の仕組みについては別添資料2参照)。
このほか、日本バイオアッセイ研究センターは、民間企業や他の行政機関から試験を受託し、発がん性試験等を実施しています。これらの試験のうち、一部の直接投与試験には、今般の手順書から逸脱する行為を行った職員が関わっています。
日本バイオアッセイ研究センターが実施した発がん性試験の結果は、厚生労働省の化学物質に対する規制の検討に当たって、参考データとして活用しています。
なお、厚生労働省が指定した化学物質について同センターが実施した試験のうち、今般の手順書から逸脱する行為を行った職員が関わっていた直接投与試験は20物質(別添資料1参照)で、試験結果は次のとおりです。
・発がん性について陰性の結果が得られた物質 13物質
・発がん性について陽性の結果が得られ、現在リスク評価を行っている物質 2物質
・試験結果の評価を未実施の物質 3物質
・試験中の物質 2物質
現時点で試験結果を踏まえて規制に追加したものはありません(リスク評価・規制の仕組みについては別添資料2参照)。
このほか、日本バイオアッセイ研究センターは、民間企業や他の行政機関から試験を受託し、発がん性試験等を実施しています。これらの試験のうち、一部の直接投与試験には、今般の手順書から逸脱する行為を行った職員が関わっています。
(注2)日本バイオアッセイ研究センターで行われている動物試験は、大きく以下の2つに分けられます。
➀直接投与試験 人が直接動物に化学物質を投与(専用器具を用いて動物の胃内に直接投与)する試験
➁その他の試験 人が直接投与しない試験方法(化学物質をエサ・水に混ぜて動物に食べさせる方法、発生装置から空気中に散布して吸入させる方法)
2 厚生労働省において本件事案の把握・公表に至るまでの経緯
本件事案については、日本バイオアッセイ研究センター内部の指摘により把握され、機構からの報告を受けて、厚生労働省においても把握しました。
その後、指摘に対して関係者への聞き取り調査などを機構において行い、上記1のとおり事実関係が確認されましたので、公表に至ったものです。
本件事案については、日本バイオアッセイ研究センター内部の指摘により把握され、機構からの報告を受けて、厚生労働省においても把握しました。
その後、指摘に対して関係者への聞き取り調査などを機構において行い、上記1のとおり事実関係が確認されましたので、公表に至ったものです。
3 今後の対応について
本件事案については、国の化学物質規制の検討に用いるため国が指定した化学物質について行われている試験における事案であること、また、内容も化学物質規制に影響しうるものであることから、厚生労働省において以下のとおり調査委員会及び専門家検討会を設置し、事実確認、発生原因等についての詳細な調査及び規制への影響についての調査、検討を行います。
本件事案については、国の化学物質規制の検討に用いるため国が指定した化学物質について行われている試験における事案であること、また、内容も化学物質規制に影響しうるものであることから、厚生労働省において以下のとおり調査委員会及び専門家検討会を設置し、事実確認、発生原因等についての詳細な調査及び規制への影響についての調査、検討を行います。
(1)調査委員会の設置
弁護士、毒性試験の専門家等で構成する調査委員会を厚生労働省に設置し、以下のとおり調査を行う予定です。
➀委員会の調査事項
・本件事案に関する事実関係の調査
・発生原因についての調査
・再発防止に関する提言
➁調査スケジュール
・今月中に設置し、2~3ヶ月で調査結果をとりまとめることを想定
弁護士、毒性試験の専門家等で構成する調査委員会を厚生労働省に設置し、以下のとおり調査を行う予定です。
➀委員会の調査事項
・本件事案に関する事実関係の調査
・発生原因についての調査
・再発防止に関する提言
➁調査スケジュール
・今月中に設置し、2~3ヶ月で調査結果をとりまとめることを想定
(2)専門家検討会の設置
化学物質の有害性調査等の専門家による専門家検討会を厚生労働省に設置し、以下のとおり調査、検討を行う予定です。
➀検討会の検討事項
・手順書からの逸脱行為が疑われる試験について、逸脱行為が試験結果に与える影響の評価
・手順書からの逸脱行為が疑われる試験について、逸脱行為がリスク評価に与えた影響の評価
・手順書からの逸脱行為が疑われる試験について、再試験の要否等今後の対応策の検討
➁検討スケジュール
・4月中に設置し、2~3ヶ月で調査結果をとりまとめることを想定
化学物質の有害性調査等の専門家による専門家検討会を厚生労働省に設置し、以下のとおり調査、検討を行う予定です。
➀検討会の検討事項
・手順書からの逸脱行為が疑われる試験について、逸脱行為が試験結果に与える影響の評価
・手順書からの逸脱行為が疑われる試験について、逸脱行為がリスク評価に与えた影響の評価
・手順書からの逸脱行為が疑われる試験について、再試験の要否等今後の対応策の検討
➁検討スケジュール
・4月中に設置し、2~3ヶ月で調査結果をとりまとめることを想定