参照元URL : https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=c4skpZelTdGEHujhY
健康・医療
新型コロナワクチンの副反応疑い報告について
今までに報告された新型コロナワクチンの副反応疑い報告など、新型コロナワクチンの接種後の副反応(副作用)に関する情報をお届けします。
※報告される医療機関・医師の方へ:報告方法は こちらをご覧ください。
・接種後の死亡と、接種を原因とする死亡は全く意味が異なります。接種後の死亡にはワクチンとは無関係に発生するものを含むにもかかわらず、誤って、接種を原因とする死亡として、SNSやビラなどに記載されている例があります。
・厚生労働省では、医師から副反応を疑って報告された事例を、透明性をもって全て公開しています。詳しくはこのページをご覧ください。
副反応疑い報告の趣旨
ワクチンの接種後に生じうる副反応を疑う事例について、医療機関に報告を求め、収集しています。
収集した報告について、厚生労働省の審議会に報告し、専門家による評価を行います。こうした結果を公表するなどして、安全性に関する情報提供などを行っていきます。
ワクチンの副反応の評価について
○ワクチンの接種後には副反応を生じることがあり、副反応をなくすことは困難です。接種によって得られる利益と、副反応などのリスクを比較して接種の是非を判断する必要があります。
○副反応疑い報告では、ワクチンと関係があるか、偶発的なもの・他の原因によるものかが分からない事例も数多く報告されます。透明性の向上等のため、こうした事例も含め、報告のあった事例を公表しています。
ワクチン接種後に生じる様々な事象について[PDF:795KB]
○日常生活の中では、様々な事象が偶発的に発生しています。ワクチン接種の有無にかかわらず、死亡や急病といった事象も発生しています。接種の後に生じた事象も、それだけでは因果関係があるかどうかが分からないことに注意が必要です。
このため、報告のあった症例について調べるほか、同じような事例の頻度や自然発生と比べて多いかどうか、諸外国における同様の評価の状況などを参考にしながら評価することになります。
※詳しい資料は こちらへ
報告された事例と評価について
副反応疑い報告について、報告された症例や、評価の結果等について、ご紹介しています。
新型コロナワクチンの副反応疑い報告の報告状況については、専門家による評価結果とあわせて、速やかに皆さまに情報提供できるよう、審議会(※)を通常より頻繁に開催し、審議会の度に公表することとしています。
(※)厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)
▷令和3年5月26日開催 (資料は こちら)New
接種開始(令和3年2月17日)から令和3年5月16日までの報告分の症例が報告されました。これまでの報告によって引き続き安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。
死亡例の報告について(資料 1-3、 1-5)
○前回の合同部会以降、新たに27例の報告があり、計55例となりました。高齢者の接種が進む中で、高齢者の事例が多く報告されました。
○報告数が増加しつつあることも鑑み、個々の事例の評価とともに、集団としてのデータを系統的に検討していくことが重要であるとされました。
○死亡例の報告に関しては、現時点において引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないとされました。
アナフィラキシーについて(資料 1-4、 1-5)
○副反応疑い報告として製造販売業者から943件(6,112,406回接種中)が報告され、うち146件が専門家によりアナフィラキシー(ブライトン分類1~3)と評価されました。
○アナフィラキシーの報告に関しても、現時点において引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないとされました。
▷令和3年5月21日開催 (資料は こちら)
武田/モデルナ社の新型コロナワクチンが、予防接種法に基づく臨時の接種対象となることから、副反応疑い報告基準に関して審議を行いました。
副反応疑い報告基準について(資料 1)
○武田/モデルナ社のワクチンについても、これまでと同じ報告基準(1アナフィラキシー、2その他の反応)により報告を求めていくこととなりました。
武田/モデルナ社ワクチンの副反応疑い報告に関する公表の方針について
○武田/モデルナ社のワクチンについても、副反応疑い報告を、審議会のたびに、評価結果とともに公表していくこととなりました。
▷令和3年5月12日開催 (資料は こちら)
接種開始(令和3年2月17日)から令和3年5月2日までの報告分の症例が報告されました。これまでの報告によって引き続き安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。
死亡例の報告について(資料 1-3、 1-5)
○前回の合同部会以降、新たに16例の報告があり、計28例となりました。(5月3日から7日までにさらに11件の報告がありました。)
○新型コロナワクチンの接種後死亡として報告された例についてはその報告頻度に大きな変化はなく、欧米より高いという状況もありませんでした。
○今後さらに高齢者の接種が進むにつれ、偶発的な事例や他原因による事例も含めた様々な死亡事例の報告が増えていくことが想定されるため、資料の提示や評価の方法についても検討していくことが必要との議論がなされました。
○現時点で、ワクチン接種によるメリットはリスクを上回ることから、引き続き状況を注視していくこととされました。
アナフィラキシーについて(資料 1-4、 1-5)
○副反応疑い報告として、5月2日までに製造販売業者から664件(3,823,386回接種中)が報告されました。一部評価中の事例が含まれるものの、専門委員による評価が行われ、107件がアナフィラキシー(ブライトン分類1~3)と評価されました。
○発生状況の海外との単純な比較は難しいものの、国内の報告頻度に関しては増加傾向にはないと考えられました。
○引き続き、接種後には一定頻度でアナフィラキシーが生ずることを前提とした上で、現在の対策を継続することとされました。
▷令和3年4月30日開催 (資料は こちら)
接種開始(令和3年2月17日)から令和3年4月25日までの報告分の症例が報告されました。これまでの報告によって引き続き安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。
死亡例の報告について(資料 3-3、 3-5)
○前回の合同部会以降、新たに2例の報告があり、計12例となりました。(このほか、4月26日・27日に7例の報告がありました。)
○新型コロナワクチンの接種後死亡として報告頻度に大きな変化はなく、欧米より高いという状況もありませんでした。
○ほとんどが基礎疾患を有する高齢者の接種後の死亡事例の報告でした。今後高齢者の接種が進むにつれて、偶発的な事例や他原因による事例も含めて、死亡事例が多く報告されることが想定されることについて、議論されました。
○現時点で、ワクチン接種によるメリットはリスクを上回ることから、引き続き状況を注視していくこととされました。
アナフィラキシーについて(資料 3-4、 3-5)
○副反応疑い報告として、4月25日までに633件(2,718,090回接種中)報告されました。このうち22日分までは専門委員による評価が行われ、国際的な基準で、94件(2,517,045回接種中)がアナフィラキシー(ブライトン分類1~3)と評価されました。
○発生状況の海外との単純な比較は難しいものの、国内の報告頻度に関しては増加傾向にはないと考えられました。
○引き続き、接種後には一定頻度でアナフィラキシーが生ずることを前提とした上で、現在の対策を継続することとされました。
米国の予防接種安全性監視システムについて( 参考人提出資料)
○米国において、ワクチンと有害事象の因果関係を検証するため、ワクチン接種群と被接種群での疾患の発生頻度を比較できる仕組みが運用されていることが報告されました。また、現時点では、mRNAワクチンで、アナフィラキシー以外に重要な注意喚起の情報は出されていないことが紹介されました。
▷令和3年4月23日開催 (資料は こちら)
接種開始(令和3年2月17日)から令和3年4月18日までの報告分の症例が報告されました。これまでの報告によって安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。
死亡例の報告について(資料 1-3、 1-5)
○前回の合同部会以降、新たに4例の報告があり、計10例となりました。
○新型コロナワクチンの接種後死亡として報告された例についてはその報告頻度に大きな変化はなく、欧米より高いという状況もありませんでした。
○高齢者の接種も始まりましたが、現時点でワクチンとの直接的な関連性を示す死亡例の報告はなく、ワクチン接種によるメリットはリスクを上回ることから、引き続き状況を注視していくこととされました
アナフィラキシーについて(資料 1-4, 1-5)
○副反応疑い報告として、4月18日までに492件(1,930,111回接種中)報告されました。このうち、国際的な基準で、88件(1,930,111回接種中)がアナフィラキシー(ブライトン分類1~3)と評価されました。
○発生状況の海外との単純な比較は難しいものの、国内の報告頻度に関しては増加傾向にはないと考えられました。
○引き続き、接種後には一定頻度でアナフィラキシーが生ずることを前提とした上で、現在の対策を継続することとされました。
▷令和3年4月9日開催 (資料は こちら)
接種開始(令和3年2月17日)から令和3年4月4日までの報告分の症例が報告されました。これまでの報告によって安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。
死亡例の報告について(資料 1-3、 1-4)
○前回の合同部会以降、新たに4例の報告があり、計6例となりました。
○新型コロナワクチンの接種後の死亡例については、日本の報告頻度が欧米より高いという状況にはないことや、現時点で、ワクチンとの直接的な関連性を示す事実はなく、ワクチン接種によるメリットはリスクを上回ることから、引き続き状況を注視していくこととされました。
アナフィラキシーについて(資料 1-5、 1-6、 アレルギー学会提出資料)
○副反応疑い報告として、4月4日までに350件(1,096,698回接種中)報告されました。このうち、国際的な基準で、79件(1,096,698回接種中)がアナフィラキシー(ブライトン分類1~3)と評価されました。発生状況の海外との単純な比較は難しいと考えられました。
○前回報告された症例について、アレルギー学会から、全体として重症度が低く、概ね適切な対応がなされていたのではないかとの検討結果が報告されました。
○接種後には一定頻度でアナフィラキシーが生ずることを前提とした上で、対策を継続することとされました。
▷令和3年3月26日開催 (資料は こちら)
接種開始(令和3年2月17日)から令和3年3月21日までの報告分の症例が報告されました。これまでの報告によって安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。
死亡例の報告について(資料 1-3)
○前回の合同部会以降、新たに1例の報告があり、計2例となりました。新たな報告例では、もともと頭蓋内に腫瘍などの病変があった可能性が報告されました。
○現時点で、ワクチンとの直接的な関連性を示す事実はなく、ワクチン接種によるメリットはリスクを上回ることから、引き続き状況を注視していくこととされました。
アナフィラキシーについて(資料 1-4, 1-5)
○副反応疑い報告として、3月21日までに181件(578,835回接種中)報告されました。報告された症例は引き続きいずれも軽快・回復していることが報告されました。
○国際的な基準で、このうち47件(578,835回接種中)がアナフィラキシー(ブライトン分類1~3)と評価されました。発生状況の海外との単純な比較は難しいと考えられました。
○副反応疑い報告の具体的な記入方法や、予診票の確認のポイントについて、医師等に向け分かりやすい資料を示すほか、アナフィラキシーが発生した際に医療機関へ円滑に搬送ができるよう、自治体や消防機関に考え方を示すことになりました。
▷令和3年3月12日開催 (資料は こちら)
令和3年2月17日~令和3年3月7日までの報告分の症例一覧は こちら。
令和3年2月17日~令和3年3月11日までにアナフィラキシーとして報告された症例一覧は こちら。
これまでのアナフィラキシーの報告等について、次のような議論が行われました。
○発生頻度を諸外国と単純比較することは難しく、国際的な基準を用いて評価していく。
○発生した事例に対しては適切な治療が行われており、今後も対応を徹底していく。
また、これまでの報告によって安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。
▷令和3年2月26日開催
令和3年2月17日~令和3年2月25日までの報告分の症例一覧は こちら(資料1 別紙)。
これまでの報告によって、安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。
その他の情報
ワクチンの副反応に関連するその他の情報は、以下のページでもお知らせしています。
○ 「新型コロナワクチンの有効性・安全性について」
各ワクチンの臨床試験の結果の概要などをご紹介しています。
○ 「新型コロナワクチンの接種後の健康状況調査」
先行的に接種を受けた1~2万人の接種後に起きた痛み・発熱などの症状の頻度をご紹介しています。
報道発表資料等
• 新型コロナワクチンの接種後の死亡事例について(1例目)(令和3年3月2日)
• 新型コロナワクチンの接種後の副反応疑い報告の事例について(令和3年2月20日)