〔作成者〕世田谷保健所
〔概要〕平成16年4月、東京SARSアラートにより区内の病院からSARS疑い例患者発生の報告があった。急遽保健所内で緊急会議を開催し、今回の事態について健康危機管理の一環として捉え、健康危機管理レベル2と設定した。過去の感染地域からの帰国者であり、潜伏期間や症状等がSARS症例に類似しておりウイルス検査や家族など接触者の調査は陰性の可能性が高い。しかし万が一陽性となった場合、日本で初めての患者発生となり初動体制確立が必要であると判断した。保健所内に管理職からなる「健康危機管理事務局」を設置、当該病院に調査・採取班を派遣した。また庁内関係部課からなる「健康危機管理庁内連絡会」を開催するとともに、万が一陽性と判明した場合に備え患者搬送体制や情報連絡体制の確保に努めた。平成16年4月終息。ウイルス検査結果を踏まえ陰性と確定されたが、区では所内会議において引き続き健康危機管理レベルを1に引き下げ、実施体制を維持した。同年「健康危機管理連絡会」を開催し、本事例の報告、了承を得た。
〔原因/端緒〕SARS