【政府情報】 【情報提供】コンゴ民主共和国でエボラ出血熱の発生(検疫所最新ニュース) 2007/09/11

8月分海外感染症情報内にあります「コンゴ民主共和国・原因不明の疾患」について9月11日、「エボラ出血熱」であるとWHOより情報がありました。

コンゴ民主共和国でエボラ出血熱の発生
WHO(EPR)  2007年9月11日
コンゴ民主共和国(DRC)保健省は、カサイ・オクシデンタル州でのエボラ出血熱発生を確認した。ガボンのCentre International de Recherches Medicales de Franceville (CIRMF)と米国CDCで実施された診断検査により、今回の事例に関連した患者から採取された検体にて、エボラウイルスが確認された。疑い患者の血液および尿検体について首都キンサシャにある国立生物学研究所(INRB)が実施した検査では、赤痢菌Shigella dysentery1型感染が確認されたため、感染事例への対応がより複雑化している。症例定義や、特に脱水症治療の補液や抗生剤治療への患者の反応についての臨床記録からは、別の病因による集団感染事例の同時発生の可能性が示唆されている。 

2007年9月11日現在、WHOは、同州内で現在進行中の集団感染事例に関連して、患者372名と死者166名の発生を把握している。更なる診断検査のために、追加検体が採取されている。

WHO国事務所、地域事務局および本部は、キンサシャや感染地現場で保健省の活動を支援している。追加のスタッフ、個人防護衣(PPE)を含む流行対策装備や物資が、現地に送られている。国内および国際機関の専門家からなる特別対策チームが、エボラ出血熱制圧対策を実施し、感染地現場での対策を支援するために動員されている。 国境なき医師団(ベルギー)は、現地に臨床医、飲料水・衛生専門家および物流担当者を派遣し、適切な隔離施設を設置した。

発病した患者の治療、サーベイランスおよびフィールド疫学、リスク情報の伝達と社会的動員、さらには流行対策物資管理といった分野における追加支援の要請が、Global Outbreak Alert and Response Network (GOARN)に通知された。

WHOはまた、DRC保健省が流行の制圧と調査に対して包括的な診断検査支援を受けられるように、INRB、CIRMF、米国CDC(本部)およびWinnipegにあるカナダ公衆衛生局研究所と協力している。

WHOは、現在のところ、コンゴ民主共和国への旅行や貿易に関するいかなる制限の必要もないと勧告している。

詳しくは下記のサイトをご覧ください。
http://www.forth.go.jp/tourist/topics/topics07-09.html#03

情報提供:厚生労働省検疫所

公開日:2007年09月13日

カテゴリー: 感染症