〔作成者〕東京都多摩小平保健所
〔発生年月日〕2007/5/16
〔概要〕学生食堂の延10日間の食事により、大学生らが腹痛、下痢等の食中毒となった。食堂を利用した可能性のある者約7700名を対象に調査を行い、445名の患者が確認された。学生食堂の10日間の提供食数は約 8200食、メニューは 170種類であり、原因食品は特定されなかった。しかし、喫食者のうち特異事例の調査から、感染源は複数のメニューに使われた生野菜(千切りキャベツ、レタス)であることが推定された。感染経路は不明であるが、調理場内における不衛生な食品の取扱いにより、生野菜が複数日にわたってO157に汚染されたものと考えられた。本調査の過程で、患者である大学生の多くが飲食関係のアルバイトに従事していることが判明し、二次感染の防止対策が重要であった。
〔原因/端緒〕学生食堂を利用した大学生らが腹痛・下痢等の食中毒となった。 検便の結果、204名から腸管出血性大腸菌O157が検出された。
〔患者/死者/負傷者〕食中毒患者 445名 (溶血性尿毒症症候群(HUS)併発 3名)
〔症状/被害状況〕①腹痛92,5% ②下痢86,5%(血便32,2%) ③発熱30,1%