◆新型コロナウイルス・オミクロン株の濃厚接触者の待機期間及び陽性者の退院・隔離解除基準の見直しについて

【感染症エクスプレス@厚労省】Vol.455(2022年1月21日)

  SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(以下、オミクロン株)は日本国内の多くの地域で新規感染者数の急速な増加が継続しており、オミクロン株への急速な置き換わりが進んでいます。
  国内のオミクロン株感染例の潜伏期間については、国立感染症研究所の分析で、中央値は約3日で、感染曝露日から観察10日目までに99.2%が発症することが分かりました1)。
  この知見に基づいて、オミクロン株の濃厚接触者の待機期間を、最終曝露日(陽性者との接触等)から14日間から10日間に変更しました。
  また、社会機能維持者(エッセンシャルワーカー)に関しては、無症状であることを条件に、核酸検出検査又は抗原定量検査を用いる場合は最終曝露日から6日目、
  抗原定性検査キットを用いる場合は6日目と7日目の陰性確認で待機を解除できることと等としています3)。
  また、オミクロン株のウイルスの排出期間の分析により、オミクロン株であってもワクチン接種の有無に関わらず、発症または診断10 日後以降に感染性のあるウイルスを排出している可能性は低いと報告されています2)。
  この知見に基づいて、オミクロン株の退院基準・隔離解除基準は、デルタ株を含む従来株と同様の取り扱いにすることとしました3)。
  厚生労働省では、国立感染所研究所等とも連携し、引き続きオミクロン株に関する科学的知見の集積を行っていきます。

 (参考)
  1)国立感染症研究所:SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)の潜伏期間の推定:暫定報告
    https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2551-cepr/10903-b11529-period.html

  2)国立感染症研究所:SARS-CoV-2 B.1.1.529系統(オミクロン株)感染による新型コロナウイルス感染症の積極的疫学調査:新型コロナワクチン未接種者におけるウイルス排出期間(第2報)
    https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2484-idsc/10899-covid19-67.html

  3)・ B.1.1.529系統(オミクロン株)の感染が確認された患者等に係る入退院及び濃厚接触者並びに公表等の取扱いについて (事務連絡:令和4年1月19日一部改正)
    PDF https://www.mhlw.go.jp/content/000883984.pdf
   ・ 新型コロナウイルス感染症の感染急拡大が確認された場合の対応について (事務連絡:令和4年1月19日一部改正)
    PDF https://www.mhlw.go.jp/content/000883983.pdf

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