参照元URL : https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2022/03/02/07.html
2022年03月01日
福祉保健局
食中毒の発生について
アユのいずしによるボツリヌス食中毒
探知
2月17日(木曜日)午後0時40分、新宿区内の医療機関から、「2月14日(月曜日)に入院した杉並区在住の患者が、2月16日(水曜日)昼頃から容態が急変し、瞳孔散大、呼吸不全に陥り、人工呼吸器にて管理している。患者は発酵食品を喫食しているようであり、症状からボツリヌス食中毒を疑う。」旨、新宿区保健所に連絡があった。
調査結果
新宿区保健所及び杉並区杉並保健所は、探知後ただちに食中毒の調査を開始した。
- 患者は1名で、杉並区在住である。現在は新宿区の医療機関に入院中である。
- 患者は、2月14日(月曜日)朝に胃のむかつき、午後に吐き気、おう吐等の症状を呈し、血圧が低下、午後11時に医療機関へ救急搬送された。
- 患者は、2月16日(水曜日)昼頃に瞳孔散大、呼吸不全に陥った。
- 患者は、2月13日(日曜日)夕方に、自宅でアユのいずしを喫食していた。
- アユのいずしは、知人が自宅で調理したもので、患者は2月12日(土曜日)に入手していた。
- 2月12日(土曜日)に入手したアユのいずしを喫食した者で、他に体調不良を呈した者は現時点ではいない。
- 検査の結果、患者の血清及び自宅に保管していたアユのいずし(開封品)から、E型ボツリヌス毒素を検出した。
決定
杉並区杉並保健所は、本日、以下の理由により、本件を2月13日(日曜日)に自宅で喫食したアユのいずしを原因とする食中毒と断定した。
- 患者の血清及び自宅で保管していたアユのいずしから、E型ボツリヌス毒素を検出した。
- 患者の症状及び潜伏期間が同物質によるものと一致していた。
- 患者を診察した医師から食中毒の届出があった。
※ボツリヌス菌に関する詳しい情報は、福祉保健局のホームページをご覧ください。
※参考資料 ボツリヌス菌について(PDF:223KB)
措置
発症関係 (3月1日午前9時現在) |
発症日時 | 2月14日(月曜日)朝 |
---|---|---|
症状 | 吐き気、おう吐、瞳孔散大、呼吸不全等 | |
発症場所 | 自宅 | |
患者数 | 1名(女性:64歳) | |
入院者数 | 1名 | |
診療医療機関数 | 1か所 | |
原因食品 | 2月13日に自宅で喫食したアユのいずし | |
病因物質 | ボツリヌス菌(E型ボツリヌス毒素) | |
原因施設 | 家庭 |
備考
2月13日の喫食内容 | アユのいずし、イカの煮物、ブロッコリー、ザワークラウト、納豆、豆腐 |
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検査関係 (3月1日午前9時現在) |
検査実施機関:東京都健康安全研究センター 患者血清:2検体(1検体E型ボツリヌス毒素を検出、1検体検出しない。) 食品(残品):1検体(1検体ボツリヌス菌培養検査検査中)1検体(1検体E型ボツリヌス毒素を検出) 食品(参考品):4検体(4検体ボツリヌス菌培養検査検査中)1検体(1検体ボツリヌス毒素を検出しない。) |
(参考)東京都における食中毒発生状況(ただし本事件は含まない。)
発生件数 | 患者数 | 死亡者数 | |
---|---|---|---|
本年1月1日~2月28日まで | 10件 | 30名 | 0名 |
(昨年同期) | (11件) | (159名) | (0名) |
本年2月中(28日まで) | 3件 | 17名 | 0名 |
(昨年同期) | (7件) | (154名) | (0名) |
(参考)東京都におけるボツリヌス菌による過去の食中毒発生一覧
発生年 | 発生件数 | 患者数 | 死亡者数 | 原因食品 | 原因施設 |
---|---|---|---|---|---|
平成10年(1998年) | 1件 | 18名 | 0名 | オリーブの塩漬(瓶詰) | 飲食店 |
平成11年(1999年) | 1件 | 1名 | 0名 | 不明 | 不明 |
平成29年(2017年) | 1件 | 1名 | 1名 | はちみつ | 家庭 |
問い合わせ先 福祉保健局健康安全部食品監視課 電話 03-5320-4405 |