α-リポ酸に関するQ&A
問1.α-リポ酸(チオクト酸)とは何ですか?
α-リポ酸はチオクト酸(Thioctic acid)とも呼ばれる物質で、牛・豚の肝臓、心臓、腎臓に含まれており、また、ほうれん草、トマト、ブロッコリーなどにも含まれています。
ただし、その量は多くなく、動物由来食品で1kgあたり1mg程度といわれています。
文献によってはα-リポ酸をビタミンと記載しているものもありますが、α-リポ酸はビタミンではなく、ビタミン様物質として扱われています。
問2.α-リポ酸の摂取により低血糖状態になるとどのような症状が出るのですか。
α-リポ酸を特定の遺伝的素因を持った方が摂取した場合、インスリン自己免疫症候群を引き起こし、低血糖状態になるといわれています。具体的な症状としては、冷や汗、手足の震え等の症状が報告されています。
ただし、この特定の遺伝的素因を持った方全てにインスリン自己免疫症候群が発症するかどうかは現在のところわかっていません。
問3.インスリン自己免疫症候群(IAS)とはどのような病気ですか?
インスリン自己免疫症候群(IAS)は、低血糖発作を起こす疾患で、特定の遺伝的素因を有する方が、SH基を持った薬剤の投与を受けることとの関連が指摘されています。1970年に平田らによって初めて報告されてから約40年間で300例程度報告されているようです。その多くは東アジア、特に日本において報告されており、これはIASの発症に関係していると考えられているHLAの型(HLA-DRB1*0406)を持つ日本人が欧米人より多いためと考えられています。
問4.α-リポ酸を食べて、体調を崩した場合はどうすればよいですか?
問2のような症状が出た場合には、速やかに摂取を中止し、医師の診察を受けてください。また、その際には、α-リポ酸を含有した健康食品を摂取していた旨をお伝えください。
詳細については、下記のページをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/alipoic-qa.html
(参照先)
厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課新開発食品保健対策室